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2005-08-15(Mon)

癌告知と余命宣告を受けてきた

今日N大I病院の血液膠原病内科へ行ってきました。主治医のUドクターより、かねてからの細胞検査も含めた各種検査の結果、「白血病」であることが告げられました。
こちらは悪性リンパ腫だとてっきりと思っており、ドクターもその可能性が最も大きいと話してたんですが、ドクターによると
「血液の中でもリンパの病気で、白取さんのような場合は普通大きく悪性リンパ腫か白血病かに分かれるんですが」と前置きし、「白取さんの場合はとても珍しいケースなんですね、このどちらにも当てはまらないんです」という。
強いて言えば、という感じで紙に「前リンパ性白血病」と書き、「いわゆる白血病やリンパ腫の場合は、こういうケースではこういう治療、というような形で細かく治療方法が分かれて、使うお薬なども決まっているんですが、白取さんの病気の場合はそういう臨床例が極めて少ないんです」という。つまり治療プロトコルが確定していない、ということ。「私はもちろん初めてですし、細胞検査の先生…私よりも10年以上も経験のある先生ですが、その方でもうちの病院でも10年前に1例あったかな、というくらい珍しいんです」とのこと。その上で「ただし、似たような症例の場合にはこういう治療が効果がある、それが駄目ならこういう治療がある…ということで、もちろん治療方法はあります、ただそれが効果があるかと言われれば、断言はできないんですね」とのこと。
俺が「ということは悪性リンパ腫とかの方が治療方法が確立されているだけにまだ良かったということでしょうかねえ」と聞くと、「いや、悪性リンパ腫でも進行具合や種類によっては白取さんよりもむしろ悪い場合もあります。とにかくすぐにでも入院してもらって治療を開始しないと、来年の夏は迎えらる保証はない…と言うことになります…」とのことでした。つまり、余命は1年ない、10ヶ月ほどということだろうか
俺は診察室の椅子に座ったままそれを聞かされて、さすがに少し動揺した。メモ帳を出して「正確な病名をもう一度伺っていいですか」と言うと、ドクターはメモ帳に「前リンパ球性白血病」と書いて、その上に「T細胞性」と書き加えた。つまり
「T細胞性前リンパ球性白血病」
ということになるそうだけど、そういう病名があるのかどうかもこの段階では不明です。(注:ありました・後で確認 悪性リンパ腫について 応用
とにかく俺の場合、全身のリンパに腫瘍が見られ、骨髄にも浸潤しているから、放射線照射は無理。したがって抗がん剤治療で寛解(かんかい=病気の症状が見られなくなること、治癒とは違う)を目指すということになるそうです。あとは「骨髄移植も考えられた方がいい…というか、白取さんの場合はやられた方がいいと思うんです」と。
もう癌であることは理解していたのでそのことへの動揺はなかったものの、治療方法が確定していない病気であり、なおかつ余命1年ないということを宣告されたわけで、さすがに会計へ向かう階段を下りる足が震えた。
帰りがけ、連れと買い物をしたのだけど、肺の真ん中あたりが痛い。そういえば一番大きいと言われた肺の縦隔にある腫瘍の大きさを聞くと「5〜6センチくらい」と言ってたっけ。いつの間にそんなに大きくなったんだろう。恐ろしい。リンパ節の腫れは、左のあごの下、首筋にもできた。このまま放置すれば確実に死…だろうな。そんなことを考えると動悸がしてくる。左わき腹は脾臓の腫れのせいで痛い。その中、脂汗を垂らしつつ買い物を終え、炎天下タクシーで帰宅。
「リンパ性白血病」について調べるが、珍しい病気であることは確かなようだ。

連れはソファに落ち着いた後、ちょっと「何でこんな病気に」と言って「わあ」と泣く。しかしすぐに「ごめんね、泣き喚きたいのはそっちの方だよね」と。確かに俺だってそうだけど、俺がそんな状態になっても連れは何もできないのだから、もっと辛い思いをするに決まっている。
俺は「治そう、治るよ。そうして京都で川床料理を食おうや」と言う。来年の夏を元気に迎えてやろうじゃないか。
死んでたまるか。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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