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2006-08-13(Sun)

亀田親父×やくみつる 3

えーといわゆる「若気の至り」=「若けりゃある程度のやんちゃ公認」に意義を唱えたこと(?)が気に障ったんすか、一部の方から匿名にてご批判のメールをいただきました。匿名なんで毎回答える必要もなく、不愉快な場合はサクーッと削除して仕舞いなんすが、匿名(というかいわゆるハンドル名)でもなるほどと思うものもございます。

記事リンクをたどって拝見しました。
あなたのブログ中の「亀田親父×やくみつる 2」と題された一文について、意見を言わせてもらえますか。
自分はかつて暴走族に属したことのある人間です。
自分らの仲間は今はみんなまじめな仕事について、家庭を持ってちゃんとやってます。
子供たちにもちゃんと礼儀を教えてるし、シツケもしてるし、曲がったことはさせない教育をしていると思ってます。
それは、かって自分が曲がったことをした経験があるからです。
警察のお世話にもなったし、先生にも苦労かけた。親ももちろん泣かせた。
だから、子供にはそういうことをして欲しくないしそういう人間になってほしくない。
そう思って今は厳しくやってます。
うちの子はまだ5歳だけどできればちゃんといい大学へ行っていい会社に入っていい暮らしをしてもらいたいと心から願ってます。
もちろん暴走族なんかにさせるつもりはないです。
自分の過ちは絶対に繰り返させない。それが親としての責任です。
こんな自分だけど、それでも許されないんでしょうかね?

XXXXXXXXXXXXXXXXXX@yahoo.co.jp(X部分はこちらで伏せてますが無意味な半角英数字の羅列ですね)


…原文ママです。アカウントとかヘッダなどを見ると
(Received: (qmail 64692 invoked from network);
12 Aug 2006 22:32:49 -0000)
yahooのフリーメールだしデタラメなアカウントだし、まあ最近こういうの多いっすね、エロメールも含め。
まあそれはいいんすが、元珍走団(一般呼称=暴走族)であった過去を素直に反省して、今はちゃんとした家庭を築いて子供にもちゃんとシツケと教育を施している。ご立派じゃないですか。あなたの「今」は何ら恥じるものではないと思いますよ。ただ、殊更に立派だと威張るものでもないとは思いますが。親がちゃんと子供に躾を施し、正しいと思う教育をし、哲学を教えていく…って、「当り前」のことなので。
ただ、まあ昨今こういう当り前のことを放棄している家庭が多いし、躾や教育という名の「押し付け」や「暴力」も横行している、その結果の不幸な事件も頻発しているわけだから、その意味で「当り前のことを当り前に施す」って案外貴重なのかも知れないですが。
ともかく、あなたの「今」はいいんです。こちらが前の記事でも、ずっと前の記事でも、本家サイトの日記でも(99年8月の日記=直リン http://www.digipad.com/tokyu/diary/diary9908.htm)繰り返しているように、俺の言ってることは「若気の至り」という一言で「自分の過去の過ち」を「自分で許すな」ということだ。
では「元暴走族」「元ヤクザ」なんでもいいが、そういった過去を持つ者は永久にその罪から逃れられないのか、一生過去を恥じ後悔し卑屈に生きなければならないというのか。そんなことは言ってない。過去に犯した罪を償えばいいだけの話だ。法を犯したのなら法に従って償う。その機会を逸した=時効となっているのなら、被害者に謝罪する。被害者が特定できないのなら迷惑をかけた社会に謝罪する、つまり社会に自らの行動を持って何らかの貢献をするとか、いくらでも方法はある。これも7年も前にそう書いている。

自分の文章の引用(それも7年も前の)で申し訳ないですが。
若気の至りとはいえ、彼はある時期確実に近隣に騒音を撒き散らし安眠を奪い、無謀な運転で多くのドライバーに危険を与え、善良な市民に傷害や恐喝といった手段で理不尽な暴力を加えることで一時のカタルシスを得た。彼らが言う動機とは「何かムシャクシャするから」「(社会や家庭、学校などに)ムカついたから」といったまさしく子供じみたものだ。そしてそうした幼稚な動機から重大な犯罪行為を多々犯し、刹那的なカタルシスを得る。少年だからたいていは説諭で帰されるか、まれにブチ込まれても数ヶ月ですぐ出してくれる。戻ってくれば仲間に対してハクがついた、社会なんて甘いもんだ、と思う。そしてまた暴走行為を繰り返す。そうしてさらに多くの人に迷惑をかけたのだ。
 よく若気の至りと言うが、どんな人間でも若い時期はある。多くの人はその時期、さまざまな誘惑と戦いながらも、彼のように他人に迷惑をかけずに大人に成長してきたではないか。それが彼にはできなかったのだ。誰だって若気の時期がある、犬猫だってある。いくら「あの時はオレも若かったからさぁ」とヘラヘラと更正し真面目になったように主張しても、彼が多くの人に行った行為に対して何ら謝罪も補償もしていないのは事実である。「元暴走族」「元ヤクザ」なんでもいいが、本当に「まっとうになった」と認められるのは自分が犯した犯罪や迷惑行為に対して、法も相手=被害者も納得する責任を取ってからじゃねえのか。
白取特急 99年8月の日記より)

社会には確かに「必要悪」ってあるよ。グレーゾーンも必要だよ。そんなことガキじゃないんだから知ってる、って(笑)。でもそういう部分に棲む人間は、以前は自分がそういうところにいることをちゃんと認識して、はばかるところがあった。これも前にここで書いたけど、金貸しが昔は引っ込んでたように。
昔取材した関西の広域暴力団の若頭Tさんは俺に名刺を渡すとき「これ、あまり人には見せんといてな」と言い「わしらカタギの人らとは生きる世界が違うからな」と言っていた。カツ丼を食う背中で人を殺せると思えるほど(笑)、ホンモノの迫力のある人だった。

元ヤンキーの義家氏もそうだと思うが、他にも元暴走族とか元ヤクザとかで、今現在ボランティアで非行少年に道を誤るなと説く人たちはたくさんいる。時々メディアで取り上げられたりもするので耳目に触れる機会も多いだろう。でもほとんどの「元暴走族」はそのまんま「俺も昔は悪かったけどさあ」で済ませているだけだ。つまり自分で自分を赦し、何ら責任も取らずにいるだけだ。その上で、「自分の子供はまっとうに育てる」って。あんたのバイクの騒音で日夜不快な思いをさせられた近隣の住民の方々、あんたがカツアゲしてなけなしの金を取られた同級生たち、あんたにムシャクシャするという理由だけでブン殴られたおじさん、あんたにムラムラしたからと強姦された女性らは一生心の傷を背負って生きてくんだよ。それこそ謝れば済むってもんじゃないだろう。
騒音被害程度で「心の傷」って言い過ぎかな? 俺もそうかも知らんと思わないでもない、でも俺みたいな病人がちょっと具合が悪いと早めに休んだりしていて、バイクの騒音でたたき起こされる、不愉快な目覚めに動悸がする、免疫に良くないと思う。そういう確かに「些細なこと」かも知れないことがどれだけ不愉快なことかは、バイクふかしててめぇらが「自分さえ楽しけりゃ何やったっていい」と思う連中には理解できまい。その「他人の痛み」がわからないから、そういう想像力と感受性を持たないから、そもそも暴走族になるんだろう。

元暴走族に限らず、世の中最近「自分さえ良ければ他人がどう思おうと関係ない」という粗暴な連中が増えてないか、と。そしてメディアがそのことに加担してないか、というのが<亀田問題>での重要な部分でもあったはず。
「俺も昔は悪かったけどさあ」の結果「なので今はまっとうに生きている」は当り前のことであり、偉くもないし威張ることでもない。その上でその「過去の悪行」をどう自分で贖罪したのか、しているのかを問うている。メディアはこれまでも「俺も昔は悪かった」のに、結果「自分で自分を赦した」だけという薄っぺらい連中を寛容に使ってきた。元暴走族や元ヤンキー、元ジャンキー、元ヤクザ、元児童買春者などなど、元犯罪者のオンパレードだ。元児童買春常習のロリコン野郎が政界進出を目論むとか薬物常習者だった元モデルが今やカリスマ主婦呼ばわりなんてのもあって、そりゃあもうテレビは何でもありのワンダーランドだ(笑)。
…まあそのことはいい、テレビのモラル感覚なんかアテにする方が愚かであることはまっとうな人間なら誰でも知っていることだから。だがそういう連中の中には、そういった過去を「売り」にする、つまり自分の「箔」であると公言してはばからない連中が少なくない。つまり悪いことをやって他人に迷惑をかけても、かけたもん勝ちであるという姿を公器を通して刷り込んでいるわけだ。そういうことの長〜い間の積み重ねが亀田一家を生み出し、亀田一家を礼賛しさえする風潮…というか勢力を生んだんじゃないのかね。

「匿名さん」は自分の子がすやすやと寝ている深夜、バイクの騒音がバリバリと聞こえる時、何を思いどういう行動に出るのだろうか。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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