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2012-04-16(Mon)

引越作業とシンクロニシティ

2012年04月16日(月)

引越の荷造りというか、新居用の梱包作りと不要品の梱包を平行しているが、どう考えても不要品の量は尋常ではなく、そして新居用も梱包していくと、とても入るようには思えなくなってくる。
とりあえず午後から廃品回収専門の業者が見積もりに来てくれるので、それまでは粛々と作業。
何しろ何をするにも何を決めるにも全て一人。

病人ゆえ体力も落ちているので、一日で出来る作業は限られているようだ。格ゲーよろしく体力ゲージがあって、それがちょっとずつ減っていく。夕方5時過ぎあたりでもう足がガクガクしてきて、手が震えてくる。
不要品を箱に詰めてはガムテープで蓋をし、「不要」とマジックで書く。それを、不要品置き場にした手前の洋室に運んでは積み重ねていく。それだけの作業なのに、一往復で一休憩が必要な感じ。
それを数日続けていたら、なぜか手足の親指の付け根がぱくぱくになってきた。そこから雑菌でも侵入するとまずいのでバンドエイドで補強。箱の蓋をガムテープで閉じるように、指と爪の間をバンドエイドでしっかり閉じる。何のメタファーだこれ。何のシンクロニシティだ、何のサインだ。

一ヶ月以上余裕を持って開始した不要品選別と荷造り梱包。一人だから余裕を持って開始したつもりなのに、数日作業を続けても全く進捗が無いように見える。
2f

これは段取りの問題で、本来なら、ここ数年動かしていないものから手をつけ、捨てる・持っていくを判別して分けるのだし、部屋ごとにそれをやっていくべき。知ってらあそんな事くらい。こちとら何度も何度も引越してねえよ。引越貧乏だよお陰様で。引越しなくても貧乏だけど。
混乱の原因は解っている。
「自分一人である事」ではなく、もう一人「いるべき人が居ない事」だ。
だから、要・不要の選定がサクサクと進まない。「ねえ、これいるの?」「捨てていいよね」「これは要るな」そういう問いかけに返事がない。だからいちいち自分で考え、答えを捜しつつ進めることになり、単純な「荷造り」や「不要品処分」という作業にならない。
うろうろと思考も感情も迷う、だからてきぱきとモノゴトが進まない。

そんなこんなで午後、気がついたら何も食ってなかったので、昨日コンビニで買っておいた山崎の「高級ジャムパン」をペットボトルのカフェオレで流し込んだ。100円でコンビニで売ってるくせに「高級ジャムパン」。そういうところが大好きだ。
直後、廃品回収の見積もりが来た。
好青年で、てきぱきと部屋を見て廻り、時おり質問を交え、最後に世間話をしつつ値段を出してくれた。
正直とても依頼できる価格ではなく、しかし、説明を受ければ納得のいく価格ではあった。
つまり個人情報の漏洩には最大限の配慮をし、書類は原則裁断、HDDは粉砕処理をするという。リサイクルや環境への影響にも気を使い、それでいて依頼主の要望には原則全て応える、つまり「NG」がない。
土とかレンガはダメとか、生活ゴミはちょっと、みたいな事は言わず、依頼を受ければ何もかも回収すると自信を持っている。

こちらはもう昨日業者を引越と回収と合わせて決めてしまったと正直に伝え、それでも、少量でも積み残しや万が一NGが出ると大家さんに迷惑がかかるので、お願いするかも知れないと話した。
担当者も、進捗を見て一週間前までにどうするか決めて頂いて、もしお断りされても一向にかまいません、との事。彼は東京にも居たそうで、芸能人の引越や、遺品回収や、色々やってきたという。もちろん個人情報に関わることは一切漏らさず、しかし話しぶりには自信が満ちあふれていた。値段が折り合ったら、廃棄処分だけこちらに頼めば安心なんだろうなあ…と思ったが、値段が折り合わない。
プロが部屋や荷物の様子をキチッと見て、ちゃんと後々の処理を適正に判断し、トラックの大きさと作業員の人数と時間までを概算で出して「これ以下では恐らくボランティアになってしまいます」と笑う。
面白いなあ、と思いつつこちらも「あるいは特殊な性癖(マゾ)とかね」と冗談を言う。
とにかく、引越屋さんが頑張ってくれるのかも知れません、それは他の業者さんなので解りませんが、もし万が一積み残しや土壇場でのNGが出た場合は、少量でも残ったもの全てを回収して部屋を完全に開けますから、という。
「土壇場のNG」には過去何度か痛い目に遭っているので、「その時はお願いするしかありませんので、よろしく」と話した。

その後、再び荷物の整理にかかる。
元・仕事部屋だった一番奥の洋室、壁に組み立て式で据えた棚の整理。段ボール箱2つが一杯になったのに、棚が全然綺麗になっていない。むしろ散らかった。どういう事だ。
そのうち、板橋から京都…つまり4年半前にここに引っ越してきた時の書類や日程表、その他が出て来た。思わず見てしまう…のも作業が進まない理由であるが…と、俺がエクセルで当時作った、ホテルの予約や新幹線の手配、ここまでに何をしてここで何をするか、という完璧な日程表が出て来た。
連れ合いの体調も自分の体調も考えて、荷造り梱包からやってくれる「お高い引越」だったので、実際はさほど負担はなかった。ただ、東京から京都へという事で、何か一つ二つ間違いや忘れた事があっても、取り返しがつかない恐れもあった。移動や日程に気を付け、齟齬の出ないように色々と考えたのである。
はあ、偉いやっちゃ御前さん…と過去の自分につぶやいた。
今は頑張ってはいるが、何しろふらふらと思考が彷徨い行動もそれと同時にあちらこちらで中途半端になり、結果ただただ家の中が散らかっていく気がする。

夜7時を過ぎて体力ゲージが0になった。GAMEOVER。
缶ビールで復活させねばと思いつつ、その前に埼玉のゆうちゃんに電話。
「はい」と出たので「…また送るから」と言うと、一瞬黙った後「あははは」と笑われた。すぐに「いいわよ~」と言ってくれたので、ママのものでどうしても捨てられない服などを2箱と、送ると言ってて忘れて数年経ってしまった七五三の晴れ着などが入った行李を送ること、それと近日中にやまだ紫の復刊分の在庫を保管して貰うことになると思う、と話す。
こちらで書影は全てスキャンし、資料として読み返したり手元に置いておく分は全書籍揃っている。さらに本棚に並べて一覧できるようにする分、彼女の愛した詩や歌集も、出来るだけ持っていく。原画や原稿は必要があれば整理した自分が何がどれでどこにあるかすぐ解るので、引き続いて保管する。
本

それにしても「手足の爪の付け根がぱくぱくしてさあ」と言うと「やだ、ちゃんとゴム手袋とかしなよ」というので、「そしたらガムテープとか貼る時じゃまくさいじゃん」と言って気付いた。
そういえば、ソファの上に、黒い手袋が両手分置いてある。いつからだっけ、どこから出てきたんだっけ…と思うのだが、全く記憶になく思い出せない。
手袋は明らかに女性サイズで、軍手のようなごついものではないが、何かの作業に使ったのか、両手とも人差し指と中指の先端を切ってあった。
ゆうちゃんが「じゃあ軍手しなよ」というので「軍手も結局細かい作業の時には…」と話したら「じゃあ指の先切ったらいいじゃん」という。
この電話での会話と、ソファの上にある黒い指先を切ってある軍手。
「ああ、ママ(やまだ)が軍手でもしなさいよ、つってるな」と話した。
あの人はいつも俺が何か力仕事をしたり、ちょっと刃物を使うたびに「気を付けて」「危ない」「無理しないで」と言っていた、「マスク!」とか「手袋して!」とか、よく言われた。そういう事ですね。
俺はもう健康体ではなく、そもそも無理がきかず、一日に手の指が痙ることが何度もあるし、左手の小指は相変わらず痺れたままだ。それに慣れてしまっただけ。こうした健康体でもしんどい作業が連日続くような場合、慣れを通り越して、自分が病人であることすら忘れかける。

はいはい、今日はもうやめます。でビール飲みます。
軍手
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コメント

無理なさらず

と言われてもお一人で荷物を半分に減らす事、否、お引っ越しそれ自体が無理な事ですものね。
どうかご無理なさらず、という言葉しか想起できぬ己が語彙の貧弱さに嘆息です。
やまだ先生が「手袋をして」と仰っておられるのか、単なる偶然か、恐らくその両方ではないでしょうか。等と勝手に断定する行為もおこがましい。
しかしそう思わざるを得ないシンクロですね。
改めて、ご自愛下さいますよう。

Re:無理なさらず

手袋ですが、彼女のものを整理している時に出てきたんだとは、思います。ここ数日で。
でも要/不要を分けず、わざわざソファになぜそれを自分が置いたのか全然記憶がなくて。脳がアレしてきてるんでしょうか(笑)。
ゆうちゃんと話してたら目線がそこへ行き、それで軍手の話になるという、本当の話です。
昔は青林堂でも素早く本の結束を業務用のビニール紐でガンガン作っていたものですが、今では手の平の皮膚も薄く、気がつくとあちこち内出血や傷だらけです。
やはり軍手いりますね(笑)。

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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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