--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2012-12-25(Tue)

連休?

2012年12月24日(月)
バカに連休などない!
皆さんはあれですか、この熊野前、じゃなくてクリスマス前の連休は楽しめましたか。
そうですか。
自分は正直をいうとこの連休、邪魔くさかったです…。
今お世話になっている仕事に関しては極力、書きません。対価をいただき、たくさんの人と一緒に一つのものを作っているので、一人が軽々にあれこれを勝手な事を言うのも何だし、そもそもそんな事し出したら大変ですあちこち。
何しろクライアントの偉い人とお会いしご意向も1・2回伺っただけで月刊誌の年末進行現場に突入。当然よかれと思ってした事に、齟齬が生じることもしょっちゅうで、そういう場合どうするかというとひたすら謝るしかありません。まあ未経験者なら死んでいるか逃げてる現場でしょう。

でも編集ってやっぱり面白いんですよ。
それも、今までの自分がやってきた…「ガロ」はともかくマンガやエロ本やPC関係、文学関係、非商業誌だけど大きいもの、WEBでの「マガジン編集」、その他いろいろさまざまな現場を見ては来ましたが、版元でも編集プロダクションでもその会社ごとにカラーがあって、やり方があって、例えばそこには譲れない矜恃があったり、拘っている確固たるポリシーがあったりするわけです。会社がバラバラでも、やってることはバラバラでも。

…大きくざっくりと「編集」という業務を説明すると、本を作りたいという人と本を作るという行為・実務を連結させて、結果本というかたちにするというお手伝いをする仕事なのだけれども、そこはそれ。
本を作りたい人…作家であったり、企業であったり、個人であったり誰でもいいんだが、そこの部分では色々と温度差が違う。目的も当然違う。間に企業…版元が入ったり、違う下請けが上に来たり、後はまあいわゆる代理店というヤツが入って、ケタを一つ多く見積もってなぜかこちらへはそのケタを一つ削って投げて寄越したりと、さまさまな状況がある。

四半世紀以上も編集業界におり、最近はネットでのやりとりで済むことも多く、全体よりは受け持ち部分をやってきたり、人にはあんまり目につかない地道なデータ管理と更新・メンテなんかもやってきた。
そこへ来て、やっぱり雑誌編集だというわけで現場に突然復帰させて貰えた。もちろんいきなりのフル回転で、勤務先のトイレの位置さえ知らぬまま仕事に突入してほぼ2ヶ月弱。
年末進行の一冊目は何とか出来上がった。
送った人からは「面白い」「こういう本が喫茶店でも病院にでも置いてあったら読むな」という好意的な評価をいただいているので、まあまあこれまでのクオリティを落とさずにどうにか引き継げたのだろう。
そこはまず一安心。
安心するまでもなくシームレスでもう2号めの編集にとりかかっている。それももう大詰めまで来ている。

そういう中でこの貴重な3連休は、ある仕事(仕事、じゃないか、対価がないので)に追われた。
ていうかこの連休がなければ、月刊誌の方は順調に再校が返され、修正をし、校了が早まって俺たちが楽になった…はずなんだが。

ええと、詳しくはあっち見て欲しいんだけど、なめくじ長屋のエクストリーム劇画ブロガーのげきがウるふが、
「何で世の中はこんな作品を出さずに放置しておく?だったら俺が出す!」
というわけで自費出版レーベルを立ち上げた。
その話自体は、彼から春くらいからすでに聞いていたし、俺だって資金さえあれば、連れあいの作品を全てそういうかたちで復刻したいと思っていた。

売れるものしか売らない、今売れてるものをもっと売ることしか考えない、そういう姿勢に何度も何度も、ずっと前から「だからさあ…」と小さいながらも声を出してきた。
ほんとうに売りたいものを出したい、売れて欲しいから本を作って世に出したい、それも出版社の一つのあり方じゃないのか。まあそうは言っても商売だからさあ、あんたの言うのはわかるよ、でも理想は理想だしさあ…そういう声を各方面から頂戴したけども、気持ちは変わっていない。んで言い続けるヤツがいないといけない。
なので、劇画狼から計画を聞いた時には、すぐに「おお、やろうやろう!」という事になった。

彼は当然ながら編集に関してはド素人なので、お互い忙しい合間を縫って、こちらが編集のイロハから教え、いろいろあって、ついこないだは漫画原稿への写植の張り方を教える日取りを決めた。ちゃんとミツワの緑缶と赤缶と、ラバーも用意しておくようにと伝える。
ミツワ ペーパーセメント Sコート3点セット 【HTRC 3】…なつかしいねえ、ペーパーセメント。昔使っていたのはリンク先のおもちゃみたいなのではなく、業務用のでっかいガラス瓶と、ソルベントのこれまたバカでかい缶。ぬらぬらしたペーパセメントを好みの粘度に溶いて、写植の裏に塗布して貼ったものだ)

今、若い人等は普通に最初からデータでマンガを描いてしまう人も多いので、その事自体の是非はともかく(いいものなら手段なんかどうでもいい)現実の問題として、作る側にするとすこぶる的に楽になったのは事実である。だってデータなんだもん。修正もの凄く簡単やし。
たぶん編集も相当楽をしているだろうな。
昔なら夜討ち朝駆けじゃないが、とにかく携帯もない、メールもネットもない。スッ飛んでって徹夜で手伝うなり、原稿が上がったら上がったで向こうが寝ちゃった後、会社でひたすら版下にする作業はこっちの仕事。
それらも全部、今はメールやデータのやりとりで済む。かなり大きなデータも送受信出来るインフラ、ハード的な面も格段に整備された。
これは病人にとっては率直に、非常にありがたい。
極端な話、いや実際東京に居なくても「編集」が出来る。

ただし。劇画狼が「拾おう・世に出そう」と思っているもののほとんどは、アナログつまり紙に描かれ写植が貼られた、昔ながらの、というより漫画の当たり前だった「原画の姿」である。なので当然写植のないものは打ち出して貼付せねばならないし、そこらには多少のコツや経験もいる。
だが、そういう手作業、職人的部分はそれこそやってみせればいいのだし、いくらでも教えられる。どんなアホでもやれば憶えるし、憶えれば慣れる。

あとデジタル入稿といえば、カバーや途中の漫画以外のツキモノ、作品解説対談ページなどに関してはフォトショなりイラレなりインデザがいる。業界標準てやつだ。
それらも一応ヤツに聞くと「何それおいしいの?」と言われたので、
はい、最新のCS6買いました。ローンで(号泣)。
でロゴやらカバー版下はこちらで作成することにした。
ookamishobo-logo-2bit.jpg
これ、元の画像が三条先生(注:ではなく、担当さんらしい)が画面の隅に描いた通称「ニャンジョー」という小さな絵である。
ちなみに元絵はこんな感じ。
002.jpg

誌面からスキャンしてもらったデータをげウ氏に送ってもらい、ええ、Intuos4で手描きトレスしてから、ラスタライズしました。はい。
普通はトレスしたベクター曲線は「ブラッシュアップ」するなり綺麗にするが、今回は、あえて「かわいい&マヌケさ」加減を出すためにやらず。
そういう、「原画トレスしたらちゃんと線を整えて…」みたいなことを常識みたいに言う方々もおられますが、
「世の中色々あるんやで」。
(ちなみに狙っていないのに違う方向で面白くなってしまう…という神のいたずらもある)
ま、アナログ製版印刷の分版フィルムの事もわかるし触れるし、最新のソフトやデータもいじれるって事で、要するに便利にコキ使われとるわけですよ実際。
壊れるぞそのうち。

そうそう、壊れるといえば、こないだ突然うちの12年連れ添ったインクジェットプリンタがブッ壊れた。
それも、このような状況下で。たまたま、「うーん個人ユースのA4対応のカラーレーザー、安いなあ…(2万円切るのもあった)、校正出力なら圧倒的にレーザーの方が早いしなあ」的な事を思いつつ、Amazonや価格.comなんぞをチラチラ見てたんですわ。
そうしたら、まさしく、その次の日、突然何の前触れもなく、糟糠の妻であったEPSON-PM4000PXが壊れた。
もう普通紙をフィードせず、ガガガと引き込もうとしてぐしゃぐしゃにしたり、騙し騙し給紙してもベルトがもう伸びるか歪んでるのか、まっすぐ印刷が出来ず、汚れも付着する(おそらく紙に凹凸が出来るため)。
側面には購入した日がシールで貼ってある。「12年11月(平成12年)」つまり12年とちょっと。
その間、インクカートリッジがバカ高く、相当な投資をしてきたとはいえ、A3伸び対応はトンボ入りの校正出力などに実に助かってきた。
まだCD盤面プリントは大丈夫みたいなので、「ご臨終」ではない。無碍に廃棄も可哀想な気がして、バカでかい本体をとりあえずBDレコーダの棚の上に置いた。
マーフィの法則ではないが、ただカタログ的に新しいプリンタをフンフン~♪みたいな感じで眺めただけなのに、ヘソを曲げたのか。しかもこの時期に…。何か悪いというか心苦しい気持ち。若い子に浮気したというか。

ところで新しく届いたカラーレーザーはA4までだが、やはり早いしすさまじい高画質でアッという間にぺろんぺろんと書類をプリントしてくる。ピーガチャコンガチャコン、もない。
入稿はほぼデータなので、紙での出力は俺のような紙の好きな人間の「紙で校正したい」というある意味我が侭みたいなものだ。チラチラと視界に入る巨大なPM4000PXを時々見つつ、brotherのA4カラーレーザーめっちゃ優秀やん!(ただしメモリ512mb増設)と思う今日この頃です。

まあそんなわけで今、じゃあどんな本作ってますのん? と聞かれると
大阪の劇画狼と作っているのは劇画界の巨匠、三条友美先生の
これ
寄生少女
なわけですが、三条先生のフォトショで作られたデータの色調整(RGBからCMYKに変換するとアレだよね、アレ)とか、「おおかみ書房」のロゴ作成とか、まああれこれ使役させられたわけです。
したがって今年の「このマンガがひどい!2013」はゲスト出演することはなく、劇画狼一人で全てを行いました。
いやでも面白かったんで、ええんちゃうの今後もあれで…。と思うんだけど「そうは行きませんし本が出たらプロモーションの一貫でいろいろまた…」と鋭いナイフのような目で言われたから、怖いので「すいません」とだけ答えておいた。

まあシノギも大事だけど意気に感じて「でもやるんだよ!」ってのもまた、大事なことです。
タダでもいいから、オモロイからやるわ! っていうパッション発動みたいな「仕事」も(入れてる場合やないやろお前!という事は解るんやけども)ないと、人間ほんとうに壊れますよ実際。

…で一夜明けて、なんか「白取さんがそんな事やらされるなんて…」とかご意見いろいろ頂戴しましたが、いいんです。
自分自身で
「マンガに貴賤はない」(なめくじ長屋奇行録・2009/12/16)
な~んてある意味かっこいい名言的なことを言っちゃったので、自縄自縛!

こういう企画を受けて下さる三条先生もカッコイイと思うし、身銭切って本を出す劇画狼もカッコイイ。
俺が削れるのは時間、つまり命くらいなものなので(ちょっとカッコイイ?どや!)、年末年始もまったく関係無いという事になりそうです。
よいお年を(←倒れる前に言っておく)!
スポンサーサイト

テーマ : マンガ・ゲームの話
ジャンル : サブカル

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

広告
アフィリエイト・SEO対策
検索フォーム
プロフィール

シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

シンプルアーカイブ
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。