--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2013-03-06(Wed)

三条友美「寄生少女」完成

2013年03月06日(水)
今日はお世話になっている編集プロダクションで担当している雑誌の、データ入稿日。
基本在宅で担当ページを上げる俺と、基本在社で担当ページを上げつつ俺との連絡など雑事もやって大変な相棒が、何と二人とも風邪をひくという事になってしまった。
一応俺の風邪をうつしたのではないと思うが、よく解らない。

今週日曜で、俺の方は別件のすさまじい激務(年度末なんでね、いろいろ)が終わる感じで、ひとまず雑誌の入稿が先ということでやってきて、相棒が発熱したというのでじゃあ何とか早めに出よう…としたがこういう日に限り、こっちの案件の先様(くらいあんとさま)のデータが昼近くまで来ない。
もうしょうがねえ。
雑誌の入稿データは相棒が入れてくれ、そのまま上がったそうだ。ご苦労様です…。
ていうか俺本当に病人だし貧乏暇無しで頼りにならんな、と自覚。

その後会社に出て連絡と相談を軽く行い、いくつか確認をし、すぐ「とんでもない状況」の別件へ。
京都駅まで、バスで移動。
今日の京都は15℃超えか、日中はぽかぽか陽気であった。バスの中は暑いくらい。
ヨドバシカメラ前で打ち合わせ相手と落ち合い、いつものようにいつもの場所で打ち合わせとすりあわせ。
その場でノートPCやスマホなどを参照。
こちらは先週、とうとう003SHさんがお亡くなりになった(発狂した)ので、富士通Arrowsに機種変更。
クアッドコアで4G対応なのですさまじく速い、そして高性能。自宅PCにアクセスも出来る。

…とまあそんなこんなで、結局こちらも京都からちょっと移動したりで、何やかやで帰宅は9時を過ぎた。
そしたら届いていた。
大阪の劇画バカから、俺たちの仕事の結果である本が。

劇画界の巨匠、三条友美先生のホラー漫画「寄生少女」。
部数が部数、限定版みたいな数ゆえに2部。慎重に封筒から取り出す。
形態は「ソフト書籍」というもので、いわゆるA5版の並製本よりも表紙とカバーが一回り大きくなっており、しかしそれは「上製本」つまりハードカバーといえるほど強くはないもの。ゆえに並製と上製の中間みたいな扱いの形態。
本棚に入れてみるとこんな感じ。
DSC_0006.jpg

ちなみに、たまたま、小学館クリエイティブで大変お世話になっており頭が上がらず足も向けて寝られない、川村さんにいただいた大矢ちき先生の「回転木馬」が隣にある。
これもソフトな上製本。ちなみにツカ(背の側)と小口(開く方ね)を比べるとこんな感じになる。
setsuka.jpg
(クリックで拡大)

この本は、「ホラーM」(ぶんか社)さんに連載された三条先生のホラーコミックのうち、「きりきりぎったん」に収録されなかったものを集めたものだ。
だからといって、「単行本未収録の寄せ集め」ではない。
一人の熱狂的な三条先生ファンのバカが、私費を投じて世に出さねばならないという使命感から、当然出版にも編集にも全くの素人の状態からここまでの形にしたものだ。
そういう裏話的な話はどうでもいい。
だが世の中、確かに売り上げだの視聴率だのわかりやすい(ていうかアホでも解る=おおい、すくない)価値基準で淘汰されていき、それが必然だと宣うてはばからない人が多い。
「売れてるからいいんでしょ」「いいものは自然に残る」とか平気でおっしゃる。
いやいやいやいやいや違いますよ(ある一面では当たってるが)。
サブカルチャーというと「ああ…」と解ったような顔をして全然解ってない、普段誰でも知ってるようなマスコミの垂れ流す情報をありがたがってる人ほど、実は「視聴率みたいなもんに振り回される結果、今のテレビがつまらなくなった」ということに気づいていない(週刊アスキーの歌田明弘氏の先週・先々週の連載はそのあたり、非常に示唆に富んだものだった)。

残そう、残さねばならない、義務感から実際に行動に移さねば残らない「名作」もあると思う。
何でそれが伝わらないかな、と思う。
なんべんも言うてきてますが、売れた=優れているなら、世の中オリコンチャートだけで済む。
「この漫画がすごい」も「キネマ旬報」も「ダ・ヴィンチ」も「本の雑誌」も、もっと言えば数字だけあれば別にいらないってことになっちゃうんだよね、何もかも。
知られていようがいまいが、これは俺たちが面白いと思うし、あるいは個人的には面白くなくとも「残すべきだし残るべきだ」と思うものは、ジャンルを問わずたくさんある。
けれども、そうは言っても一個人にはなかなか現実に、じゃあそれをどうやって残すのかという「方策」がない。
方法論も、人脈もないし、そもそも私費を投じてそれをやるという思考がないだろう。

それをやったがいるのだ。
ついこないだ、今年の1月俺たちは、今俺が居るこの部屋で漫画原稿に写植を貼っていた。
去年の春は劇画狼が「げきがウるふ」といういうただの一ブロガー、つまり「一ファン」として三条先生と「ネット顔見知り」であっただけだった。そこから彼は本を出したいとお願いをし、熱意を語り理解をしていただくため上京もし、三条先生のOKをいただき、原稿をもらい、俺という編集のプロを引き込み、そうしてあれこれの末にこうやってちゃんと一冊の「いい本」を作った。
いい本だ。
何しろ編集方針は、これを読んだら必ずもう一回、二回読みたくなる。
そして読み終えた後は、三条先生のことを誰もが好きになっている。
個人が私費を投じて出すといっても、出すからには商業出版の単行本に引けを取らないものを出す。
それなりのクオリティで出さねば、三条先生に失礼だ。
そう思ってまあ、あれこれ相談しつつやってきた。

先日、知り合いの方に「『寄生少女』予約しましたよ、楽しみです!」と言われて、俺は思わず
「いい本になったはずです、なにしろリリカル・ホラーですから」
と返した。
後でおのがネーミングセンスの無さにバカかと自分で思ったが、今では正直ナイスだと思う。

すぐに電話で、劇画狼に本が届いたことを報告。
9日、ささやかな打ち上げ兼、お渡し会を内輪的なかたちで行う。
俺たちはいい仕事をした、遠慮無くお互いを褒め合おう、と話した。


「寄生少女」通販お申し込みはこちら。
閲覧用、保存用、布教用にぜひどうぞ。
おおかみ書房


★3/7追記
三条先生にも一日遅れて届いた模様で、先生もご自分の絵の再現性に驚かれていたご様子。満足されたようで良かった。モニタのキャリブレーションから始まり、RGB→CMYKへの変換、その他細心の注意を払い、印刷に「肌、綺麗に」という注意書きまで(データ入稿なのに)わざわざつけた。
そして!
kkkjjj.png
これだけお褒めいただけると、やはり編集者冥利につきる。
ちなみにカバー外したら度肝を抜かれる美麗な表紙が見られるが、その画像は買った人しか見られない!
よろしく!!
スポンサーサイト

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

広告
アフィリエイト・SEO対策
検索フォーム
プロフィール

シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

シンプルアーカイブ
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。