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2015-05-05(Tue)

七回忌

2015年05月05日(火)
今日は連れ合いの七回忌。

とはいえ仏教徒ではないので、一般的に言うそういう区切りであって、自分にとっては彼女を失ってまる6年、という日。
今でもはっきりと覚えているし忘れられない、人生最悪の出来事が起きた日でもある。
最愛の人であり、同時に敬愛する大好きな作家・やまだ紫でもあった、公私ともに大きな大きな存在を失った、あれほど酷い事はもう俺の人生には起きまい。
実際はその後、自分の白血病によるさまざまな疾患にかかり、死ぬほど辛い目に何度も遭った。死ぬ、と本気で思った。
何度目かの入院の時、夜中にふと洗面所の鏡を見て、「ああ、この人長くないわ」と思った。
でも何か知らんけどまだ生きている。幸い。

自分は仏教徒ではないし、正直特定の宗教を持たない(が、信仰心はもちろんある)ので、写真の前によく冷えた冷酒を愛用のぐいのみに注いで置き、明青さんからいただいた花を添え、昨日「おおかみ書房編集会議」で集まった千葉ちゃんに貰った夏みかんも備えた。柑橘系、好きだったしなあ。
そしていつものように、手を合わせて話しかける。
それは七回忌だから/命日だから、という事じゃない。
当たり前のことだ。

七回忌だ十三回忌だとかまあどでかい所でド派手に法要を営んだり、大勢の人に集まって貰って盛大に祝う…じゃないや偲んでもらうのが好きな人も多いらしい。でも彼女も俺もそういう事はどっちかというと苦手な方だった。
お互いに「生きる」という事と「死ぬ」という事がちらちらと凄く身近に交錯するような体になって、一緒に暮らしていくうち、自然とそういう方面の話もよくしたもんだ。
どっちが先に逝く事になっても、「派手な葬式とか絶対やめよう」「管とかチューブだらけで生きながらえさせないこと」など、そうした考えは概ね一致していた。
要するにそういう根本のところ、人生観や価値観が一緒だから、日常の些細な齟齬、簡単な好き嫌いの差違などどうでも良く、一緒に長く暮らして来られたのだろう。

さて近況。
先月の末、前回の血液内科診察日。
あれだけ寒かった日々が嘘のように、冬→はい初夏! みたいな感じで桜もぱぱっと終わって、日中は室内で冷房をかけるという案配。そういえば朝方冷え込んで暖房をつけ、午後に夏日になって冷房をつけたという日もあった。
本当はこの時期窓を開けて空気を入れ換え、気持ちのいい風を…と行きたいところだが、この場所はとても劣悪な環境なのでそうもいかない。
何しろ知らずに外に洗濯物を一度干しておいたら、夕方には粉塵で真っ黒になっていた。それにちょっとアレな人たちがいるので、その騒音もとんでもなく精神衛生上悪い。窓は、閉めきっておく。

病院の日…先月27日は体感上体の状態も良かった。
息切れや目眩がないし、普通の速度で歩いても大丈夫。これは大変なことだ。「普通の速さで歩ける」なんて、本当にそうそうあることじゃない。
採血は処置室でしてもらった。
簡単に結果だけ報告すると、輸血はせずに済んだ。
体感通りとはいえ、HGBが8.6と大幅に改善されていたのでびっくり。
ただ他の項目、例えば白血球が980->900、赤血球1930->2510、血小板58000->57000…といずれも横ばい。先生も「これは何とも言えないですねえ」とのこと。
もちろん横ばいは置いといて、HGB値が増えた事はいいことだし、実際俺の体感もよろしいわけだが、では前回の輸血の反応…つまり一時的なものなのかと考えても、これまでの輸血頻回になって、その同じスパンで来ている経過から見てそんな感じでもない。
で、他に顕著な変化、異常もないので、「また様子見ですね」という事になった。

ふう…。

いや毎回、「やっぱりそろそろまた入院して…」となるのではとびくびくしている。
別にこの期に及んで入院怖い、嫌だ、とガキみたいな事を言っているのではなく、なんだかんだ言っても「シャバの暮らし」がいいに決まってるからだ。
まさに冗談でいつも書いている通り、「仮釈放」中みたいな気分。いつ再入院、加療という「収監」状態になるのかと、採血のたびにナーヴァスになる。
とはいえそうなったらなったで覚悟するしかないし、その「覚悟をする覚悟」もとうに出来てはいる。変な言い回しだけど。
診察室を出て処置室でラインを抜いてもらい、止血5分で解放。やはり輸血2時間たっぷりあるのと無いのとでは、気持ちも違う。

その翌日は、ユキを預かっていただいている「にゃほやま」さんことTさんが京都に来て下さったので、リハビリ(?)がてらエビスバーでビールを飲んだ。
いや、もうほんまに久々のビールは苦く、そして、やっぱりうまかった。
当たり前だけど「生きてて良かった」としみじみ思った。
陽気が良かったので外のオープンテラスで、明るいうちから飲むビールはまた格別。すぐ横の歩道を、背中にカバンやリュックをしょったあどけない修学旅行生が数人通って行ったりする。
こんな時間から飲んで何やこのオッサン! と思われたかも知れないが、ええんやで。これが大人のたしなみ、醍醐味ってやつ。そのうちわかるし。わからんかったらそれはそれでええし。

そんな気持ちの良いこともあり、何より、やはりこの「今」の季節がきっと体にもいいのだろう。ヘモグロビン値がガッと上がったのは別に季節のおかげでもないし、実際何でなのか全然判らないわけではあるが、結果オーライ。
もう人生結果オーライやんか、このトシになったら正味の話。

そういうわけで(?)、とりあえず予定されていたおおかみ書房の「編集会議」は昨日4日に、無事執り行われた。
代表の劇画狼こと千葉ちゃんと、「キッチュ」編集人の呉君と三人で京都駅近辺で落ち合った。
ま、内容はおいおい明かしていく事になるだろう。
たぶん、日本のマンガ史にぽっかり開いた空白を埋めるような作業をする事になると思う。
俺が死ぬ前にやっとかなアカンことの一つではある。

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…で、後半勢いで千葉ちゃんと呉君が「どうしても」と言うので、白川北大路をちょいと修学院方向へ上がったところにある割烹「茶又」さんへ伺ってヒレ酒を飲んだ。
いやその、二人がね、「どうしてもここのが飲みたい」って言うからさあ。しょうがないなあテヘッ。

旨い酒を「うまい」と言って飲める、結果オーライです。
ありがとう。
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コメント

No title

ヘモグロビンさらによくなってよかったですね。進行がストップし、改善の方向に向いているのですよ、きっとそうです。これは、他のCLLの人にとって大きな希望です。季節ですかね?気持ちが前向きだから?食べ物?なにか心あたりがあったら教えてください。

Mieeさん

コメントどうもです。
お陰様で、去年病気が進行、抗がん剤治療で入院、感染症も輸血も頻回となって入退院ときつい状態が続きました。
今年あたまにインフルエンザにかかって、「ついで」じゃないですが脾臓に放射線あてよう、となり結果脾臓が縮小、これが非常に良く効きました。
もっとも、副作用で血球減少が起きて、HGB値がなかなか上がらず輸血輸血というのが続いてたわけですが…。
どうしたんでしょうね、今回。
自分でも判らないですし、先生も首をかしげておられました。
体感としてもちろん脾臓が縮小したあと、内臓の圧迫が収まってかなり楽になった事はありますが、別に白血病本体を治療したわけじゃありません。
なので、「たまたま」なのか、また次回の採血で評価しないとhgb値の「回復」とまでは言えないですよね。
とにかく寒い季節が明けたというのは、体にも、もちろん精神的にもいいわけで、そういう事も多少はあると思います。
知り合いが「冬は年寄りや病人にゃしんどいよ」と話してました。お年寄りの知り合いが2人、亡くなったそうです。それは「冬」を乗り越えられなかったんだろうということでした。
普通の人でも季節の変わり目は体調に影響出ますし、寒いと風邪や肺炎のリスクは高いですし免疫力も落ちますもんね。

あと自分は慢性白血病で十年になりますが、入院でお世話になってその後メールのやりとりもさせていただいている方が十三年で、今まさに、ついに骨髄移植のため、ドナーが見つかって入院されたばかりです。
自分より一回り以上年長の方ですが、これまで抗がん剤で寛解をされ再発をし、移植…なので自分の先を見ている感じです。
もっともこの病気は人によって様々、一人一タイプみたいなものですが…。
お互い、大事に生きましょう。

ほっとします

時々白鳥さんのサイトに来て、
更新情報があるのを見ると読む。
今回のは読んでてほっとした。
何が理由でも、様態が落ち着いている(悪化しない)のはよいこと。
逝ってしまった人を偲ぶのは、何回忌とか関係なく、日常生活の中でしてこそ、と思います。共感できるアプローチです。
やまださん、やすらかに。
白鳥さん、「大事に生きる」って良い言葉ですね。

Re: ほっとします

> やまださん、やすらかに。
ありがとうございます。
今日病院でしたが、結果良好でホッとしました。
大事に生きないといけませんね。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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