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2005-02-18(Fri)

Before I Forget / Jon Lord

■格好いいオッサンたち。

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Before I Forget
Jon Lord
Purple

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 ジョン・ロードといえば言わずと知れたDeep Purpleのキーボーディストである。でもキーボード、という言い方にはちょっと違和感があるな。パープル初期サウンドは「オルガン」だし。本当はピアニストだし。このアルバムは1982年、当然LPレコードで発売されたものがオリジナルで、当時自分も発売と同時に買った。その後90年代に入ってCDで再発されたが、今は廃盤くさい。なのでそれもゲットできた自分はラッキーだったかも知れない。
 Purple解散後、デイヴィッド・カヴァディール、イアン・ペイスらはWhitesnakeへ、リッチーはロジャー・グローヴァーとRainbowへ…と分裂。ジョン・ロードはWhitesnakeへと行動を共にしたわけだが、このアルバムではそのイアン・ペイスと、ニール・マーレイのWhitesnakeコンビが参加して実にいい味を出している。(ちなみに近年復活したWhitesnakeはメタルサウンドになり、当時のハードロックバンドだったWhitesnakeの面影はデイヴィッドのヴォーカルくらいしか、ない。でもまぁいい曲あるけどね)
 本作のラインナップは以下の通りで、発表当時はもちろんアナログLPゆえA面が1-4、5-8がB面という構成。
1.Chance On A Feeling
2.Tender Babes
3.Hollywood Rock And Roll
4.Bach Onto This
5.Before I Forget
6.Say It's All Right
7.Burntwood
8.Where Are You?
 最初の印象ではA1〜3で「ええと、これがあのジョン・ロードのソロですか?」という感じでちょっと戸惑ったのだが、4「Bach Onto This」が素晴らしい出来で感動した。もちろんかの有名なバッハの原曲をハードロックにアレンジしたものだけど、サイモン・フィリップスのドラム、ニール・マーレイのベース、バーニー・マースデンのギターが実に格好いい。こういう楽曲をさらりとこなしてしまえるところに、「メタル」ではないブリティッシュ・ハード・ロックの奥深さがある。
 ついでに言うと、「ヘヴィ・メタル」という用語は80年代初頭にアイアン・メイデンやデフ・レパードといったいわゆる「NWOHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ヘヴィ・メタル、何というダサいネーミングか)」ムーヴメントから定着した呼び方。当時はそれまでのブリティッシュを基調としたHRに比べ、より金属的な重低音とスピード、若さ&パワーからくるワイルドさを加味したような、曖昧なイメージで見ていた。今ではそうした新しい(もう古いが)メタル系とハードロックを一緒くたにして何でもかんでも「メタル」と大雑把にくくる、後追いのガキ共が多くてウンザリさせられる。そういうガキ共にこのアルバムの良さは理解できまい、と。
 ハードロックの、とりわけ今では「様式美」系といわれるバンドやミュージシャンの多くがクラシックに傾倒していたり、影響を受けたりしていたのは有名な話。もちろんこのジョン・ロードも、ドラムのイアン・ペイスにしてもクラシックやジャズの影響を受けていたわけで、それだけでも近代ロックのルーツはビートルズ、とする向きがいかに乱暴かが解る。ビートルズの前にはプレスリーがおり、プレスリーは黒人のロックやブルースに影響を受けたわけで、単純な分類など不可能なのは言うまでもないこと。
 さてこのアルバムをB面にひっくり返そう。1曲目はCDでは5曲目となる、表題曲の「Before I Forget」が静かに始まる。ピアノを存分に聴かせてくれる名曲だが、イアン・ペイスのドラムスが非常にいいアクセントになっている。メロディは単調でその繰り返しなのに、この荘厳さ、サウンドの広がりは何だ。感動すら覚える見事な構成で聴かせてくれる。
 ピアノという点では「Burntwood」もそうで、こちらはニール・マーレイのベースがいい味を出している。やっぱ格好いいわこのオッサンたち。
 そのほかにA2ではコージー・パウェルも参加しているけれど、コージーのパワー・ドラミングがこのクラシカルな曲にちょっと違和感があるかな、という感じ。コージーは別にソロが数枚あり、こちらは全て駄作なしの名盤なので別の機会にでも。
 ちなみに最後の「Where Are You?」はジョンが別れた家族を思って作ったしみぢみとした曲だが、このアルバム、ヴォーカルが入っている曲はあまり好きではない。「Before I Forget」に女性コーラスだけが入っていて、それくらいで良かったかな、という印象だ。
 ともかくハードロックのキーボディストのソロアルバムと聞いて、メタル小僧が期待して聴くとおそらくがっかりするだろうから、もうちょっと大人になってから聴くといいでしょう。げ、品切れなのかこの名盤!?
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コメント

クリーム

懐かしいですねえ!再結成すか…続けて時々でいいからやってもらいたいなあ。
サウンド的にはやはり渋い、という感じっすね。しかしクラプトンには脱帽です、いつも。

Unknown

再結成クリームの音が聴ける(mp3)サイトを見つけたのでTBしておきました。クリームに興味が無かったり、既にご存知だったらすみません。

CAジャム

カヴァデール・ヒューズ時代というとBURN、ですね。あの時代も結構好きでした。「You~keep on movin…」のハーモニーとか(笑)。
BURNというと学園祭のライブでホワイトスネイクナンバーをコピーした際のアンコール(というより時間が押していたのに無理やりやった)で演奏したのを思い出します。俺のドラムはメタメタでしたが(笑)。

>LD以降残っている映像
そうですね、今後もっとDVD化されるんじゃないかと期待してます。オリジナルアルバムはCDでいいんすが、ライブってやっぱり映像が一緒の方がだんぜんいいし…。
HRと関係ないすが、ビリー・ジョエルのライブでDVD化されていないので、84年だったかのウエンブリー・スタジアムのやつがメチャメチャいいんすよ。「夜空のモーメント」がトゥーツ・シールマンズのブルースハープとの競演なんすが、これがもうすばらしいし前世紀のBJのナンバー目白押しで。当時12チャンネルでモノラル放送(笑)をしたのをビデオ録画したむちゃくちゃ映像の悪いものを今見ても、これ以上のライブはないくらいです。その後DVDのBJベスト盤みたいのにこの「夜空のモーメント」だけが収録されてるんすが、その他の曲も最高にいいので、通してDVD化して欲しいものです。

Unknown

BBCライブはちょうど店頭に在庫が無かっただけかも知れません。
 >映像付きでDVDなんかで出ると
そうですよね。当時は動くロック・ミュージシャンが見られるのはヤング・ミュージック・ショーぐらいしかなかったし....。まぁ、LD以降残っている映像がだんだん商品化されてきてるし、(パープルに限らず)ついつい見かけると買ってしまいます。(笑)
 ちなみに自分が見た事のあるものの中では、ヴォーカルがデイビッド・カヴァデールとグレンヒューズの頃のものですが「カリフォルニア・ジャム」が良かったですよ。

BBCライブ

となると、今持っている2枚組のアルバムは貴重ということになるのかな。CD化はされてないすが、ブートではありそうですね。まあしかしあの頃の油ののったメンバーの演奏は鬼気迫るものがあり、アドリブの冴えもすばらしいものがありました。興に乗って一曲が長いこと長いこと…。今後は映像付きでDVDなんかで出るといいんですがねえ…。

Unknown

 >Purpleの2枚組のBBCライヴ
当時エアチェックしてテープで持ってました。あの頃はNHK FMなどで全曲紹介とかよく有りましたよね。常に120分テープを何本か用意してました。(笑)
 CD化はされてるのかな?以前Towerを覘いたときににパープルのCDをチェックしたときにはBBCライブは見かけなかったんですが、ライブ盤はかなりの種類(当時は発売されてなかった音源など)が出てました。
ツェッペリンもそうですが未だに商売になるんですねぇ。

やっぱり90年代のグランジは…

確かに世代的なものはあるんでしょうね。青春期の刷り込みって大きいすから…
最近TVCFでも、あの頃のナンバーがガンガンかかってますね。ターゲットとする購買層の世代がズバリというのを当て込んでのことだと思いますが、名曲が多いから、というのも確かだと。
名演ということで言うと、Purpleの2枚組のBBCライヴは凄いっすね! ロック史上に残る名演です。あれLP持ってますが、CD化されてないのが残念です。ブートとかではあるのかな?

Unknown

 >70-80年代のハードロック
うーん、どうなんですかね。やっぱり世代的なものもあるのかも。若い頃に聴いたものはいつまで経っても消えないですからね。(白取さんもプロフ見たら私と同世代ですね。)今20代の人が40ぐらいになったときには「やっぱり90年代のグランジは良いよね」なんていってるかも。(笑)
 でも贔屓目かもしれませんが、今も名曲は数多く生まれていますが、「名演」というのは当時に較べて少ないように思います。

>axis_009さん

いえー、わざわざありがとうございます。
70-80年代のハードロックは何でいいんすかねえ。単に同時代に聞いていたからということだけではなく、今聴いても本当にいい。デヴィッド・カヴァディールに関しては「あの声」に尽きますね。低音のセクシーさは男が聴いてもたまりません(笑)。ああいうセクシーな声というと他にはデイヴ・リー・ロスくらいかな、思いつくのは。今後ともよろしくです。

こんにちは

かなり古い記事にTBしたのにもかかわらず、先日はコメント頂きありがとうございました。
また、ちょくちょくお邪魔させて頂きます。
 よろしくお願いいたします。

HR/HMとバロック

そうですね、ヨーロッパ、特に北欧のHRで時々いいバンドが出るでしょ、メタルではなく様式美の。そいつらは例外なくクラシックに影響受けてますから、そもそもクラシックにおける「様式美」を何とか自分らの好きな音楽=HR方面でやれないか、ということが発露になっているのかも知れません。
そんなわけで近々、今度はPraying MantisとかRoyal Huntなどについて、書きますよ。
しかしJonLordのこの名盤が今、聴けぬとは…出版にもいえますが、いいものを長く売れ、これに尽きますね。

ありゃ~

こんばんわ~

本当にあちこちで「在庫切れ」でした…
残念。

HR/HMとバロックって、何故か本当に近いですよね。
ジョンロードのソロって、確かにバッハくさいです。
そこがまた良かったりするです…
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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