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2006-12-21(Thu)

亀田対ランダエタ戦

…見た。別に個人的に亀田興毅という人間が憎いわけでも、逆に好いているわけでもない。どちらかというとああいう世間的に言う「やんちゃなガキ」は気に入らない方だけど、彼がボクサーとしてはWBAライトフライ級世界チャンプであることは厳然たる事実だ。疑惑の判定と騒がれた前回の試合、確かに疑惑はあろうが、ボクシングのプロから見ても「判定通り」「やはりおかしい」と分かれた試合なんだから、素人が見たって解りっこない。なので試合の正当性ウンヌンについて、素人の自分は言う資格はないと思っている。感想として「オイオイ」というツッコミは多々あるが。
個人的に好きでも嫌いでもないと言いながら、自分が何で亀田一家を批判するのかは前に亀田親父VSやくみつるの項に書いたので割愛する。要するに彼らの人間性が嫌いだ、相容れないというだけの話で、くどいようだけどボクシング選手としての力量の話、評価は別。
今回は純粋に、前はダウンさせられ、それこそ「疑惑の」判定で辛勝した亀田興毅がどういう試合をするのかに興味があった。結果は皆さんご存知の通り。亀田は序盤から戦法をガラリと変え、足を使い、イン・アウトを巧みに使い分けた「技巧派」ボクシングに転じていた。ランダエタは動きがもっさりしていて、亀田の押し込む、乱打、引く、という一連の攻撃手法に最後まで対応できなかったようだ。乱打されるボディへのダメージと、時折カウンター気味にくらう頭部へのダメージがテレビで見ていても痛々しいくらい、「ド下手」な選手になっていた。たった4ヶ月ほどで、ランダエタに何があったんだと思ったが、体重が増えたということ以外は特にないし、本人も試合前までは自信満々だったから、これは当然ながら亀田が「進化した」のだろう。確かに見ていて亀田はそれこそ普通のちゃんとしたボクサーに見えたし。弟の大毅はゴングと同時に相手に突進しボコボコにするという、数ヶ月前までの兄のような凶暴性をいまだ失っておらず、むしろこの弟の方の今後が気になった。
翌日TBSの「ピンポン!」を見ていると、カンニング中島の訃報と相方の竹山の記者会見の模様が流れ、その後司会の福澤朗アナはカンニングのこれまでの足跡を解説する。日テレ『エンタの神様』でカンニングの売り出しから見ていた彼としてはやはりグッとくるものがあったのだろう、時折必死にこみあげる涙を堪えながらカメラに語っていたのが印象的だった…のだが、そこがテレビのつらいところ。その次のゲストが亀田興毅&大毅の兄弟であった。
ただの今まで涙を堪えて中島の死を悼んでいた福澤アナは、あのリングアナ調の大声で「ナニワのとう〜ケン〜、かめだぁぁぁ、こう〜〜きぃーーーー!!」と絶叫して二人を迎え入れた。テレビって因果だよなあ。因果者しか出てはいけないし、素人がホイホイと本来足を踏み入れる場ではないことを、こういう場面を見るたびに強く思う。
さてその「ピンポン!」生出演の亀田兄弟、特に兄の興毅はまるで毒気を抜かれたような大人しさで、あの一連のバッシング以来周囲のブレーンが必死で彼のイメージチェンジを謀ろう、コントロールしようとした結果が伺える。ボクシングスタイル同様、亀田興毅というまだ二十歳の「子ども」は、まわりの大人たちにいいように利用されていると思うと、つくり笑いを浮かべ「俺は何も変わってへんよ」と言う興毅がちょっと哀れに思えた。その横で17歳の弟は相変わらずの「やんちゃ」ぶりではあったが。
ところで「やんちゃ」という名詞・形容動詞であるが、本来は子どもに使う形容であったはずだ。辞書をひいても確かに
子供が活発で大人の言うことをきかないこと。いたずらやわがままをすること。また、そのさま。また、そのような人。
となっている(三省堂・大辞林)。こういう本来は子どもだから、つまり常識、知性、教養、モラル、何でもいいが大人が弁えているべき所作・思慮分別を知らないガキだからこそ許されるはずの軽い「やんちゃ」という言葉を、近年はイイ年をした大人に対してひんぱんに使うようになっていることが気にかかる。俺も敢えて「やんちゃなガキ」とカッコくくりで使っているのは、もちろん大人のくせにガキのような阿呆という意味でくくっているつもりだ。
でもまあ最近は「俺も昔はやんちゃだったけどさあ」とかちょっとカッコつけて言う知能の低い大人が多い、よく聞くとその「やんちゃ」とは十代後半から二十代になってからの話であり、その内容はよくよく聞いてみりゃ暴走族の過去だったりカツアゲだったり下手すると窃盗だったり恐喝だったり傷害だったり殺人未遂だったりしている。オイオイ、それって「やんちゃ」で済まされるレベルかよ、という話ばかりだ。まあそうやってこの国は幼児化し、子どもがカンタンにその場その場の欲情で交尾して子どもを作り、そうしてバカガキの拡大再生産を行っている。そういうバカの遺伝子ほど強靭だし(笑)、もともと普通の話・常識が通じないから、もうやりたい放題である。子どもは欲望むき出しで、抑制するという理性を持たないから、他の子にもすぐに伝染する。例えば学校にしても、誰だって遊びたい盛りに机に縛り付けられていたくはないが、それがルールだと教わって社会での集団生活に備える理性やモラルを身につけていく。だが一人でもバカガキがやりたい放題をし、それが管理者である教師に容認されれば、他のガキは必ずまねることになる。学級崩壊ってそういうカンタンな話だよ。官僚だの学者とか教育者とか称する連中がクソ真面目な顔つき合わせて税金の浪費しとるが、要するに「バカなガキが図体と年齢だけ大人になっただけ」の「バカ親」を何とかせにゃ、そいつらに育てられている…いや「育て」てないんだから、悪い見本と日常一緒に暮らしているその子らにまっとうな行動を期待したって無理だ。日本人がまだ、大人がちゃんと大人になっていた時代の教育現場の論理を、ガキがポロポロガキを作ってろくな躾も教育もしない今の現場に持ち込んだところで全く無意味だろう。家庭では躾を、学校では勉強を教わる。その最低限の役割分担さえなくなり、家庭で躾けられていないバカガキが集団社会での秩序や理性を保てるわけないだろう、と思う。
亀田親子が「バッシングをくらった」のは別に彼らが思っているように「疑惑の判定で勝ったから」だけではない。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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