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2007-01-07(Sun)

大観先生、ごめんなさい

1月7日(日)
何も見る番組もないので、HDDレコーダに録画しておいたNHKのハイビジョンスペシャル「神の手を持つ絵師 伊藤若沖」と「横山大観」を続けて見る。いずれも以前放送したものの「まとめて再放送」シリーズだが、とにかく映像が綺麗なので嬉しい。ところではっきりとわかったのは、
大観は人物が描けない
ということ。
もちろん日本画界から美術評論界から在野のコレクタの諸兄から「何をいっとるか」「この無知蒙昧の馬鹿者が」「大観先生に腹を切って詫びろ」という声が四方八方から聞こえてくることはもう重々承知の上で、あくまでもこれは自分の個人的な「感想」ですんで一つそういうことでよろしく。
連れ合いも、有名な幼児が泣いている絵を見て「ヘッタだなあ」と苦笑していた。
以前、本ブログで「大観作」で爆笑という記事を書いた。テレ東の「何でも鑑定団」に「大観作」だという「洗馬」の軸が出され、それをプロの鑑定家が落款と署名が本物なので本物と鑑定した、という一件である。その軸の絵は、それはそれはひどいものだった。馬はもとより人物のデッサンはズタボロだし、何よりもその線には絵心のかけらもなかった。川の流れの線と川原の線との質感もデタラメで、連れ合いと二人で「本物だってよ!」とゲラゲラ笑い転げたものだった。
だが、今回の特集を初めて観て、反省した。あれは間違いなく、大観先生の軸だった。安河内先生、ごめんなさい。先に見ていた若沖は以前から好きな画家の一人で、もちろん緻密なというには余りに繊細かつ美麗な写実絵師として知られるひと。そして続けて見た大観は、ご存知岡倉天心の弟子にして、後の日本画の大家。だが続けて見たせいだけではあるまい、大観の富士はともかく「人物」は酷すぎる。例えば細かく、小さく描かれた部分を拡大して見ると、本当にヘタウマの元祖かと思われるほど見事に絵心がなく、いや、ヘタウマですらないヘタさである。絵が小さくても、北斎のように本当の天才ならば線数本でありとあらゆる形を、情景を、言葉さえをも絵にすることが出来るはず。(その意味で北斎漫画こそ、ほんとうの漫画の祖であると思う)
朦朧体とバカにされた、天心の弟子時代の苦渋を二度と舐めたくないと思い、体制寄り、金儲けに走ったということと、「粗製濫造」的な創作が関わっているのかも知れない。同じ天心の弟子でも下村観山の方がやはり日本画家として素晴らしいし、大観らが目指した「新しい日本画」にもなっていると思う。大観先生ごめんなさい。でもアナタが酔っ払ってロレツが廻らない映像は素敵です。生き方も、とっても素敵だと思います。
そんなこんなで寝たのは3時すぎ。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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