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2007-01-28(Sun)

東国原(ひがしこくばる)英夫知事

そのまんま東こと、東国原英夫氏が郷土の宮崎県知事選挙に立候補〜当選、知事就任…について。
実は我々夫婦は「タレント議員」だの「芸能人議員」だのが大嫌いである。常々、元タカラジェンヌだのプロレスラーだの芸人だのが地方・国政に限らず、政治家になるというたびに「何だかなあ」と思ってきた。だがよく考えれば、ボンクラ二世・三世議員なんかよりもよほど真剣に勉強し、政策を考え、何より政治に参加し変えたいと本気で思っていれば、別に元ナニナニという肩書きは何でもいいのだ。議員は全て「元ナニナニ」から議員へ当選するわけだから、その元職が別段タレントや芸能人であろうと、それはそれでいいわけである。もちろん、芸能界での自分の仕事に先が見えてきて、ならば今のウチに知名度を利用して…というバカが多いのも現実なので、要するに色眼鏡をかけずにそれこそ「是々非々」で見てやるべきなのだろうと思う。思う、けれどもどうしてもそこは「えっ、こいつが立候補ぉ?」と思わず口があんぐりと開いてしまうことがやはり多い。
そのまんま…じゃなく東国原新知事が政治に色気を持ち始めていることは、何となく芸人時代から漏れ聞こえてくる噂や発言で匂っていた。どうすんのかな、と思っていたら、反対する妻と別れ、芸能界を「引退」し、それこそ背水の陣を敷いての出馬となった。ほほう、真剣なのか、と思って見ていた。選挙活動では芸能人仲間に一切応援を頼まず、地道に手作り選挙を展開し、政策を訴え県内を駆け巡った。ワイドショーはじめテレビ各局がそれを追っかけるため、煽動された部分もあろうが、有権者は当初は遠巻きにパラパラと見ていたのが、選挙戦後半は明らかに足を止める人数が変わった。これはひょっとすると…と思っていたら、NHKが開票後数分で当確を打ったので驚いた。
芸人時代の間の抜けた、これといって特に芸もない情けない薄ら笑いが消え、真剣な表情で政策を「宮崎弁で」訴える姿が繰り返し報道され、新知事誕生のニュースは概ね好意的に報道されていたように思う。宮崎県民の声を聞くと、とにかくこれまでの(議会とも連動した自民党による)腐敗県政にホトホト嫌気がさしたという声が多かった。
地方へ行けば行くほど、政治は地元の利益優先・誘導が至上とされ、例えば多少の痛みに耐えて(どこかで聞いた言葉だが)でも赤字財政の再建から…などという大きな視点は後回しにされる。県議会や市町村議会も、いわゆる公共事業にむらがり談合や汚職などの腐敗を生む「土建屋政治」から抜け出せないところが多い。そういうところはたいてい、都会のサラリーマンの税金が地方へ再配分されていることに依存し、とにかく貰ったカネは使い切らないと来年減らされるから…と、セッセと不要な道路だのハコモノだのを作り、その構図を温存し恩恵に預かる一部の土建屋と癒着した政治家が当選し続けることになっている。
地方の人はカンタンに「俺んちの前に道路を通せ」「俺らのムラに新幹線を通せ」と言う。別に敢えて言うが「貧しい地方」へ「豊かな都会」からカネを廻すことに反対はしない。むしろそれが国がやるべき大きな視点からみた仕事であると思う。当然のことだ、だが都会の人間が汗水垂らして働いて収めた税金を使うことに、何の罪悪感も責任感も、感謝もしていないような言動を地方の政治家から聞くと、極端な話だが殺意さえ覚える。田中角栄が声高に正当化し、竹下登がもっとも愚かな方法をとったような、単なる地元選挙区にいい顔をしたいだけの「ばら撒き」政治に、ばら撒かれる方が「NO」を言うのは難しいのだろう。それこそ、そうとう「民度」が高くないと言えまい、と思う。
宮崎県民の知り合いにメールでいろいろ聞いた。彼が言うことを要約すれば「確かに前知事の腐敗ぶりは目に余った。今回は既成政党、とくに議会でも圧倒的多数派を誇り県政をいいように牛耳ってきた自民党にだけは、絶対に投票すまいと思った。なので実を言うと、既成政党の息がかかった候補や、官僚だの役人だのの経験者以外なら誰でも良かったというのが本音だった」という。少なくとも郷土愛に燃え(?)大学に入りなおしてまで政治を勉強し、タレント生命を断って立候補した「東国原さんなら、他の連中よりもマシ」だと思って入れたのだという。それに変な話、「タレント候補ならマスコミが追っかけまわすから、悪いこともそうそうは出来ないだろうし…という気持ちもあった」そうだ。
宮崎県はゴリゴリの保守…というより自民党王国だそうである。いや、だった、と言うべきだろうか。ともかく地域のつながりと言えばいいが、干渉が多く、有力者の言うことを聞かないとそれこそ「村八分」にされるような雰囲気さえあったという。それなのに、県民は今回「そのまんま東」を選択した。それも7万票余りの差をつけるという圧勝という形で。
当選後各メディアに引っ張りだこで出ずっぱりの東国原新知事だが、よく言われる今後の問題として「オール野党の県議会」対策がある。既得権益にしがみつき、これまでのズブズブの県政に戻そうとする鵺のような議員連中にどう対峙するか。知事には確か県議会の解散権があるので、ゴチャゴチャ抜かす阿呆が多ければ解散して与党議員を増やすという手もあるにはあるが、長く地元を離れていたためにまだ組織も人脈も弱い新知事が、「そのまんま党」を立ち上げ候補者を揃えるのは大変だ。
さっそく、県議会の大物議員(もちろん自民党員)のおっさんが、「タレントだから選挙で笑いをとっても議会ではそうはいかん」と言っていた。このおっさんは重大な思い違いをしている。
まず、県知事を選んだのは県民であるということ。「タレントだから入れた」、それも「笑わされて」と決め付けたということは、有権者である県民を愚弄している。
また「議会ではそうはいかん」というが、新知事に最初から対決姿勢、敵対するというスタンスを明確にするというのは、これまた議会制民主主義の否定である。
つまりこの地方議員のオッサンはよほど頭が悪い=道理が解らないのか、それともよほどこれまでのズブズブの汚職腐敗県政に恋々としているのか、どっちかである。どっちにしても、県民にとっては有害以外の何者でもないので、とっとと退散してもらえばよろしい。それにしてもこういった「思いあがり」はなはだしい地方政治家が、21世紀のこんにちになってもまだ生きながらえているというのにも驚きだ。これだけ情報化社会と言われる時代、ネットも普及して久しいのに、それも全国ネットで放送されると解っていてああいった発言をするという根性が信じられない。そもそも官製談合事件で(安藤)前知事や県庁職員などが逮捕されたというのに、それを見過ごし放置していた議会が自分らの責任を痛感し反省するならともかく、談合や汚職・腐敗の一掃を訴えた知事に協力するどころか開き直って敵対宣言をするということに、呆れ果ててモノが言えない。
こういった古い体質の腐れ政治家いや政治屋は、国政の現場でも、かっての自民党にもゴロゴロいたものだ。議員がまるで下々の民よりも偉い特権階級であるかの如く勘違いをし、ふんぞり返り、地元への利益誘導を当然だと口角泡を飛ばし、自分の非をちょっとでも追及されると記者に向かって「無礼者!」と叫んだクソ爺イもいたっけ。お前らを食わしている国民に向かってどっちが無礼者だ、たわけ者が。
ともかく、宮崎県民は自分たちの意思を明確に、投票という行動で示した。これが「民度の高さ」だと思う。投票率は64.85%(前回は59.34%)で、60%越えは何と28年ぶりだそうだ。若い人たちは、これで「どうせ選挙なんか行ったって何にも変わりゃしないんだよ」とは言えないことが解っただろう。これからは選挙へ行け。腐った政治家は叩き落せ。どいつが腐ってるかは、ちょっと調べればすぐに解る。いや、たまには政治や経済・国際情勢に関心を持って普通に入手できる情報(テレビや新聞、週刊誌の類でもいい)に注意しさえすれば、意外とカンタンに解るはずだ。

東国原宮崎県知事は見事に民意を背に、当選を果たした。だがこれからが正念場だろうなあ。発言を聞いていると、まだ一生懸命「お勉強」して覚えた言葉が自分のものになってない、という印象を持つ。いや生意気言ってすんません、でも「精査して」なんて言葉を使うより、「ちゃんと調べて必ず県民の皆さんの前に、情報をキチンと開示します」とか平易な言葉で喋った方がいいと思う。県民は選んだ以上、彼が本当に改革を断行するのか注意深く県議会も監視し、もし抵抗勢力があるようならNOをつきつけないといけないと思う。もし、当選だけさせてハシゴを外す=後は知らないということになれば、宮崎県民はやっぱり気分でタレント候補の知名度に飛びついただけの「民度」だったと、日本全国から笑い者にされちゃいますよ。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
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