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2007-02-03(Sat)

異様な朝の光景

珍しく8時に起きてしまった。外を見ると天気もよくポカポカと暖かい。昨日はあんなに寒かったのに…と思いつつ買い物もあったので、バスに乗って志村坂上へ出かけることにした。坂上にはとびきりうまいフレンチローストの挽きたてを格安で売ってくれる「ジンコーヒー」があるので、買いだめするのだ。
バス停までてくてく歩いてバスの時間を確認してから後ろへ下がると、背後は巨大はパチンコ店である。あの、正月に「ウルトラマン」で爆裂したあの店だ。10時開店だが、17号に面したドアは閉じられており、その前には誰もいない…と思ったら、裏口の方にチラチラと人影が見える。ふうん、開店前に並んでる人ってやっぱりいるんだわなあ、今は陽が登って時間が経ってきたから多少は暖かいとはいえ、それでも「今の時期にしては」だから、ご苦労さんなこったなあ…と思うと同時に、ちょっとどういう人種なのか興味があったのと、バスまで5分ほど時間もあったので、裏口の方へ歩いていった。
10時まであと数分。4、5人が列を作るでもなく、入り口の閉められた自動ドアの手前を取り巻くように、ぱらぱらと所在無げに佇んでいる。学生風2人が鼻を赤くして白い息を吐いている。そうか、ここは裏口で陽が当たらないから寒いのか、小刻みに体も震わせている。一人はマスクをした主婦らしき中年女性。もう一人は毛糸の帽子をかぶったおじさん。もう一人は携帯でメールかWEBを見ている若者。自転車で今到着したというおっさんが自転車にガチャリとカギをかけて歩いてくる。
…ふうん、と思ってそのままバス停へ引き返そうとすると、異様な気配に気付いた。何だ。大量の人の気配がする。どこだ。振り返る、上を見る、とパチンコ店の上は何層にも重なった巨大駐車場になっているのだが、その非常階段に人の列があったのだ。人の声もせず、でもひしめきあっている。とぐろを巻いている。ギョッとした。
店員が先導して非常階段を降りてきた。少しざわつき始める行列。それでも人数の割りにはずいぶんと静かに、ぐるぐると非常階段を降りてきて、先頭が裏口の自動ドアの前に到達した。しげしげと見ていると、らせん状の非常階段には大人しく長蛇の列が上までまだ続いている。十人や二十人という数ではない、百人以上いる。さらによく見ると裏口の脇には駐車場の昇降用エレベータがあるのだが、張り紙がしてある。
『優先入場券を持っている人は駐車場何回のエレベータ前のこの位置に、入場券希望の客はこの位置で抽選券を貰い、番号順にここへ』というような指示ががあって、「整理券配布9時40分」と書いてある。すげえ、土曜とはいえ早起きしてパチンコ店に、それも行列作って並ぶんだ。新装開店でも新台入れ替えがあるわけでもない、「イベント台」という名の高設定の機種を打つためだとはいえ、凄い根性だ。全員が徒歩1分で来られる俺のような近所の人間じゃないだろう、とするとやっぱり8時前にゃ起きて戸田橋越えて来てる連中もいるわけだ。夫婦で来てるような30歳前後のカップルも意外と多い。そんな行列が店員の先導に静かに従い、ドアが開けられるとゆっくりと店内に吸い込まれて行った。最初から遠巻きにしている一般客は、その行列が入っていくのをやはり無言で静かに待っている。ということは、同じような時間に早起きして来ているのに、この「早起きして店まで来てクソ寒い中外気にさらされた駐車場で整理券もらって抽選で列作ってウンタラ」という「しち面倒くさいルール」を知らないか、あるいは単に面倒だと思っている人は、従順な行列客たちの入場が済んでから、彼らの「残りカス」台をあてがわれるというわけだ。同じ客なのに。
ああして朝の寒い中、並ばされ、文句も言わず、店の言う通りのシステムに何ら疑問も持たずに従う客だけが毎回、高設定のイベント台で遊ぶ権利が与えられるってわけかあ。こういうシステムなら、いかに常連になったとしても、早起きが嫌いだとかふらっと遊びに来たとか、つまり好きな時間に来て遊びたいというような呑気な客は、一切出せないんだろう。つまり俺みたいな熱心じゃない客は眼中にない、と。よく考えたらあくどい商売だわなあ。客と店と相互了解が出来ている、いわばいつも一定の「仲良し」同士が馴れ合い、それ以外の一般客には一切優遇は与えず、残りカスで遊べというんだから。いや、出したかったら店の言う通りにしろと言われて従ってるんだから、それくらいの見返りは当然なのか。いや待てよ、全部が出る台とは限らないから、ああやって子羊のように言うことを素直に聞いて並んだ結果、スカンピン(死語)になることもあるわけなのだが。
俺が呆れてバス停へ引き返そうと歩いてたら、自転車で来た小太りの主婦が携帯で誰かに「あ〜ん遅れちゃった、優先入場逃しちゃったぁ〜、どうしよう、誰か諦めるまで台空くの待ってる?それともフェスタ(近くの別の大型店)行く?でもアソコも土日はイベントで行列だと思うのよ、ああーんもうアンタがぐずぐずしてるからもう…」と話している。やっぱり「残りカス」ではダメなんだろう。どうせなら会員カード発行してるんだから、会員番号を乱数で抽選し、毎回50人とか100人とかの番号を掲示して、その人らを優先入場というシステム作ればいいじゃん。そうすりゃ毎回会員=常連が公平に入場できるのに。ちょっとは考えれば、ガーデン板橋さん(笑)。

長くなったが何か釈然としない異様な光景を見てしまったのでレポートしてみました。「パチンコ店に朝から並ぶような人」になったことは今までほとんどない(たまたま、そういうことになってしまったことはある)し、今後もないだろう。ということは、こういうシステムの店ではよほどの強運がない限りは「絶対に勝てない」わけで、そのような強運は生きることに使いたい俺としては、やっぱりギャンブルなんかやってる場合ではないのだ。パチンコはもはやフラリと遊びに行く「庶民の身近な娯楽」ではなく、目を血走らせて早朝から並んでやる「生きるか死ぬかの鉄火場」であることを再確認したってわけです。
[パチンコ「ウルトラマン」に花束を 続報]なんかで台のこと褒めたりしてアレですが、くれぐれも、今のパチンコにハマってはいけませんよ、皆の衆。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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