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2007-03-16(Fri)

東京オリンピック、必要か?

3月16日(金)
昨日、東京都知事選の主要4候補者による公開討論会が行われた。いくつかのニュースや報道などで概要を知ると、どうやら今のところは4候補の政策そのものにはさほど違いはないようで、現時点での最大の争点はズバリ、「東京オリンピック招致」である。ご存知のように、2008年には北京での開催が決まっており、その後はロンドンだ。その後またアジア、それも一度開催している東京に開催国を持ってくるというのは、どう考えても現実的とは言えない。このあたり、石原現都知事以外の全ての候補が「反対」を主張している。
都民の立場で言うと、誰もオリンピック誘致をしてくれと頼んでもいないし周囲でそう叫んでいる人も全く見当たらない。(石原都知事の近隣アジア諸国への強気な発言・姿勢に対して賛辞賞賛の声が増えているが、ゆえに石原政策全て賛成…という無茶苦茶な論法での賛同者は論外として)その反対、何で今さら、必要ない、という意見は数多く聴く。では石原都知事が言うように、誰が「東京でオリンピックを」と叫んでいるのか。しかもそれをあたかも都民の主張であるかのように都知事に言わしめているのか。こういう場合はオーソドックスながら、「誰が得をするか」を考えれば、自ずから答えは出る。オリンピックを理由に大規模な再開発や工事を請け負う不動産屋と土建屋、招致活動のプラン立案実行・プロモーションと称して介入する広告代理店。そしてこれらから金を貰って招致だ招致だと叫んでまわる政治屋だ。この三位一体の悪の枢軸が、ほとんどの都民が必要ないといっているオリンピックのために、巨額の税金を使わせようと、つまりは自分らのフトコロに入れようとせんがために走り回っているわけだ。オリンピック招致は、招致するだけで何億何十億という「税金」が使われる。ハイ駄目でした、残念でした…で終わったとしても、ドブに棄てられた税金は戻ってこない。奴らのフトコロに入れられた都民の血税は奴らを太らせただけで終わる。
もっとも石原さんはそういうことはないと討論会でも言っている。もちろん「その通りです」とは言えないだろうが、ともかくいろいろな理由をつけて正当化しようと躍起になって語ってはいたが、全てが論理が破綻していた。曰く国威発揚にもなる=最近隣国から言いたいこと言われて黙ってるようじゃあウンヌンとかも話しておられたが、確かにそりゃあそうだがそれとこれとはむろん別問題。オリンピックのために道路を整備すれば結果的に渋滞を無くすことに貢献とか言うのも、そもそもオリンピックとは無関係、断言してもいい、むしろ工事のために渋滞が一層ひどくなるだけだ。環状線が必要だからもっと整備しなくちゃともいうが、こないだ数十年かかってようやく環八が開通したが、都心の渋滞は相変わらずでそれほど緩和されたとも思えぬし、実際そんな話も聞かない。(ていうかお蔭で環八左折待ち渋滞で逆に17号の渋滞がひどくなったことはあるが)
そもそも都心の渋滞の理由は「東京への一極集中」で物理的に「都内を走る車が多すぎること」であり、それに関連して駐車場の数が少ないとか違法駐車が多いとかいう問題がぞろぞろ出てくるわけで、緩和させるためにはソウルのようなナンバー規制をするとか、ロンドンのような渋滞税を取るとかいう「物理的に同時刻に存在する車を排除する」抜本的な対策が必要なだけだ。
よくタクシーの運ちゃんと渋滞については世間話をするが、例えば平日、都心に侵入できるのは緑ナンバーの営業車だけにすればいいとか、ナンバーの奇数偶数で曜日で入れ替えろとか、一人しか乗ってない車には渋滞税をかけろとか、まあそういうのがあんまりだと言うならせめてラッシュアワー時だけやればいいとか、しょっちゅう話していたものだ。やろうと思えばすぐに実現可能なこともたくさんあると思えるが、要するにやる気がないだけの話。
もう一つの大きな理由は「工事渋滞」だ。先日も、連れ合いと買い物の帰りに荷物が多かったのでタクシーに乗った、その帰り道にいつもの片側一車線の抜け道を走っていると、突然の渋滞に出くわした。いつもはスイスイと通れる道が、路線バスも含めて数百mに渡って渋滞している。しかも一向に進まない。何だろうと思っていたら案の定工事渋滞で、それも「道路補修工事」だという。その道はその数日前にも通ったし、ふだんよく通る道なのだが、全く全然ちっとも少しも100%補修など必要のない綺麗な道路であった。そこをてめえらで掘り返して埋め直しているだけの工事を、税金を使って不必要な人員を使い、長い渋滞を起こしてまで行っている。年度末になると日本国中で見られる日常だ。マッチポンプ(笑)という言葉が浮かんだ。(むろん、その現場で働いている人たちにも生活がある。税金の無駄遣いを無くせば彼らの職を奪うことになるという論理があるが、元々が多くの納税者の不利益の容認の上に立脚しているため、破綻していることは自明)
こうした問題は多くの人・つまり納税者が不利益を蒙っている問題のはずなのだが、長年指摘されており衆知徹底された問題であるにも関わらず、なぜ無くならないかというときに、やはり「誰が得をしているか」を考えれば犯人はすぐ解る。要するにこれが石原さんが良く「不愉快な隣国」と比較して言う「日本の民度」だ。東京は今開発ラッシュだ。今、というかバブル崩壊後のホンの一時期を除き、戦後の東京はずっと開発開発とビルド&デストロイいやビルドforデストロイを繰り返している。繰り返している限り儲かる人たちがいるからである。

先日、京都市が景観保護のために建築物のデザインや屋外広告物の規制を強化した六つの条例制定・改正案を満場一致で可決した。これによって、市内全域で屋外の点滅照明広告・屋上広告が禁止となる。対象は既存の屋上広告やネオン・点滅看板なども含まれるため、撤去までに7年の猶予を与えてはいるが、これには広告業界が猛反発したという。また市中心部での建造物の高さも、従来の45mから31mまでと厳しく規制されることなり、これには不動産屋、マンションデベロッパーなどが猛反発。訴訟も辞さないと言っているそうだが、京都市は思い切った強い規制へ踏み切った。勇断だと思う。
京都タワー建設時や京都駅舎立替時など、京都市は環境・景観保護か経済優先・開発推進かで、いつも揺れてきた経緯がある。だが今回は従来こうした規制に強く反対してきた(つまり土建屋や不動産屋、広告業界からさかんにプッシュを受けている)自民党の市議でさえ、「ここで反対にまわれば後世にまで汚点を残すことになる」と賛成にまわったという。京都市側は「このまま放置すれば、将来京都は日本じゅうにどこにでもある街になってしまう」と景観保護条例の強化に踏み切ったという(SANKEI Express)。英断だと思う。
京都の街は連れ合いが隔週で勤務するようになってから、何度か出かけてよく歩いた。そのたびに思うのは、河原町、新京極や寺町の四条〜五条あたりのそれこそ「日本中どこにでもあるような繁華街」と、それ以外の場所がはっきりと分けられているということだ。例えば地下鉄や私鉄がクロスする御池や四条の交差点付近でも、毒々しいネオンもなく、大きなデパートがあっても景観にうまく溶け込んでいて、上品ささえ感じさせる街並みになっている。時折見られる全国チェーンのファーストフードやコンビニの類が違和感を感じさせるものの、東京などに比べれば控えめな印象さえ与える。何より気持ちがいいのは、空が広いということだ。フランス・パリの景観保護条例のように、鴨川からの大文字も良く見えるようにされているからだし、何より息が詰まるような閉塞感がない。あの不愉快な高層ビルの谷間のビル風もないし、ビルとビルの間の無味乾燥な風景もない。
江戸っ子である連れ合いは、結局は地方から流入してきて江戸〜東京という街に何ら愛着のない人間たちが、経済効率、利便性だけを追求した結果東京の街をメチャクチャにしたと言っている。俺もそう思う。京都は京都人が千年の都の住人たる誇りを持って、街を守っている。これもまた、「民度」である。何より住んでいる住人=有権者であり納税者が自分の街に誇りと愛着を持ち、権利を行使すれば、政治家や行政も動かざるを得ないのだ。誇りと愛着のない人間ばかりで埋め尽くされた街は、いろいろな意味で「荒廃する」だけだろう。
東京にオリンピックなどもういらない。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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