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2007-06-13(Wed)

MLB雑感

今朝はなぜかNHK、いつものBS1ではなくBS-HiVisionでMLB中継をやっていた。ニューヨークでのヤンキース対アリゾナの試合を見る。試合はNYY王建民、ARIウェブという似たタイプのピッチャーが先発、この二人の安定ぶりに感心しつつ見る。特に王は低めに球が決まり、ほとんど浮いたような棒球がなく、凡打の山を築かせた。ウェブはアブレイユに序盤3Rを打たれたが、それ以外は王と同じように打たせて取るというピッチングで大きく崩れず、絞まった試合になった。
それにしてもこのところの松井のひどいバッティングにはいつも嘆息しきり。この日は内野安打一本、四球も選んだのだが、3の1という数字だけ見ればまあまあと言えなくもない、だが安打といっても要するに打ち取られてゴロになったのが、たまたまいいところへ飛んで相手が処理を誤っただけの話。このところたまぁ〜にどうでもいいような打席でポンとマヌケなホームラン(失礼)が出たりはするが、相変わらずのゴロキングぶりは健在だ。まあ打率こそ2割8分そこそこだが、HRと打点が低すぎる。

 年  打率 試合数 打数 安打 本塁打   打点 出塁率 長打率
2007年 .282 48 181 51    6    33   .364 .459
2006年 .302 51 172 52    8    29   .393 .494
2005年 .305 162 629  192   23   116   .367 .496
2004年 .298 162 584  174   31   108   .390 .522
2003年 .287 163 623  179   16   106   .353 .435

松井の数字を年度別に見ると、キャリアハイは2004〜2005年だ。1年目の2003年はまあ新人扱いだったので、100打点を超えたことで良しとすべきだし、その後2年間の数字なら、一流と呼べなくはない。怪我をした去年の3割は参考記録止まりとして、出遅れた今年これからどれだけ巻き返すかだろう。

松井はジャイアンツ時代、日本最高のスラッガーとして鳴り物入りでヤンキース入りしたわけだが、結局はメジャーでは並の選手となってしまったようである。巨人時代のようなHRバッターではもう確実になくなった。一発はそれほどないが、チャンスに強い=打点が多い、選球眼のいい=四球も多い、まあいい言い方をすれば「クラッチヒッター」と言えなくもないが、好不調の波がありすぎ、特に不調時の手こね打法・右方面へのひっかけ内野ゴロの多さにはホトホト、見ていて情けなさを感じる。
もちろんいつもいつも打てるわけではないのは承知しているが、例えばジーターのようなしぶとくそれこそチャンスに強いアベレージヒッターでもなく、もちろんAロッドのようなここぞという時に頼りになるHRバッターでもない。言葉が不慣れなのでムードメーカーでもないだろうし、トリー・ハンター(MIN)のような華麗な守備力も鉄砲肩もない。打率は2割台中〜後半、HRは期待値で20本台、打点こそ100打点は確実…という程度ならメジャーには履いて捨てるほど居るから、契約延長は難しいかも知れないな、とさえ思う。スタインブレナーがどれだけ松井を評価するかだろう。それこそ日本からの集客、広告、放映権料などの収入といった選手の成績には現れない部分の「貢献度」もあるからだ。

日本人はすぐ「数字だけではない」とか言うが、MLBでは近年セイバーメトリクスを選手の評価の指標とするチームも増えていて、実際その精度は非常に高いという。セイバーメトリクスというのはまあ選手の成績を細かく数値化し、それらを集積して多方面から分析をして評価・戦略とする理論なわけだけど、もちろんこれをもって全てとするわけではない。実際例えばその選手が試合に出ずとも精神的な支柱となっているような場合は数字には全く出ないので、評価の対象にすらならなくなってしまう。でも実際はベテランのピッチャーが故障中でもチームに帯同し、若手を指導したりチームを鼓舞したりするようなことはよく見られる(日本と違って、メジャー登録された先発ローテーション投手は登板日以外も必ずダグアウトでチームメイトと試合を観戦する)光景だ。
なのでまあガキの頃からの、見るのもやるのも野球好きとしてはあんまり「数字数字」と言いたくはないけれども、こういった精神的貢献度なんかはそれこそ一緒に行動してないと解らない。なのでファンには理解しづらいものだから、セイバーメトリクスはむしろ熱心なファンの格好の料理となったように見える。
で、まだ3分の1をちょっと超えたあたりではあるが、日本人野手の数字を見てみよう。

イチロー(SEA) 打率 .337 本塁打 5 打点 33 (出場試合数60、255打数86安打)
松井秀喜(NYY) 打率 .282 本塁打 6 打点 33 (同48、181打数51安打)
井口資仁(CWS) 打率 .257 本塁打 3 打点 16 (同53、191打数49安打)
城島健司(SEA) 打率 .330 本塁打 7 打点 27 (同49、182打数60安打)
田口 壮(STL) 打率 .276 本塁打 2 打点 9 (同47、98打数27安打)
松井稼頭央(COL) 打率 .324 本塁打 1 打点 14 (同26、102打数33安打)
岩村明憲(TAM) 打率 .341 本塁打 1 打点 7 (同26、88打数30安打)
(以上6月11日現在、major.jpによる)

この中で規定打席数に達しているのは城島までなので、3割を超えているとはいえ松井(COL)や岩村の成績は今のところ参考程度というところだ。それにしてもイチローのメジャー移籍後の驚異の安定力にはもはや当り前すぎて驚きさえないほど。
加えて特筆すべきは、城島の成績だろう。ホームランでは松井を凌駕し(といっても1本だけど)、メジャー2年目、それもキャッチャーというポジションを考えるとこれまた驚異的と言える。去年、城島はホームベース上でのクロスプレーでフッ飛ばされたがボールを離さずに仁王立ちし、ランナーをグッと睨みつけて男儀を見せ、完全にチームの信頼を勝ち取った。そういったキャラクタと気持ちとかいう数字に現れないものを評価するのは日本人的かも知れないが、一緒に試合をしているチームメイトからすれば重要な部分だろう。しかし今年は成績の面でもしっかりと目に見える形で数字を出していることが素晴らしい。
そろそろ厳しいかな、というのは井口だろう。打率もメジャー移籍後一度も3割を超えてないし、HRバッターでもない。盗塁も少ないから、1番2番を任されながらも機動力が取り立てて売りでもなく、下位にはめ込まれたりと、使い方もギエン監督の気分次第という感じだ。(ちなみに今は3番をなぜか打たされている)あとは守備で、去年の倒れこみながら空中で一塁に送球したプレイは全米でも繰り返し放送されて「ニンジャ!」と驚嘆されて有名になったわけだが、売りがそれだけ…ってのはマズかろうに。
日本人選手はかつての長谷川を除くと、ほとんどの選手が英語を話せない。なのでチームメイトとのコミュニケーションという問題が常につきまとい、同じ力量なら意思疎通がスムースな方を…となるのは自然な流れだと思う。ムードメーカーになるにも精神的支柱になるにも何でも、やっぱりイザという時のしっかりした「自分の言葉」でのコミュニケーションは大事だと思われる。
身振り手振りで何とでもなるさ、という楽観的意見をよく聞くが、どうだろう。今日の試合、後半7回に松井が四球で出塁、次のカノが2塁打で3・2塁。スコアはこの時点で3対1とリードしているがセーフティではない。追加点がどうしても欲しかった場面だ。続くカブレラがセカンドゴロで、松井は本塁突入を躊躇。これは正解。1塁がアウトになる間、松井は足踏みをするような格好で本塁を伺うが、2塁走者のカノが松井が突入すると見て3塁へ向かい、松井が躊躇するのを見て慌てて戻る。当然2塁に帰塁出来ずタッチアウト、このドタバタの間に松井が本塁へ返り、貴重な1点を追加…という状況があった。
これ、こうして文字ヅラで説明するとアレなんすけど(笑)、ライブで見てるとどうも松井とコーチの間の意思疎通がうまくいってない様子。GO!とかSTAY!とかは解るんだろうが、「こうだったらこうしろ」「あいつがああなった時はすかさずこうだ」とかはどうなんだろう。まあ、この場面はまだいいが、問題はこの後、2塁でタッチアウトになったカノがとぼとぼベンチに引き上げてきて、頭を抱えてタオルを顔にあてていたシーン。あの場面は松井が突入する・しないの見極めが必要だったのでカノにはミスが全くない…わけではないが、それほど落ち込む場面じゃなかろう。実際試合の局面からしてもさほど重要な場面でもないのだが、気持ちの問題なんだろうな。見ていてそんな感じがした、そういう時にスッと隣に座って肩をポンと叩いてジョークでも言いつつ、和ませるようなことが出来たら、選手同志の信頼関係も増すってものだろう。実際そういうシーンはベンチが映るとよく見られる。メジャーでなくても、日本の野球でもいやというほど見られるシーンでもある。
逆に言えば、そんな言葉の通じないもどかしい環境で、結果で全てを示さねばならない日本人選手は大変だ…とも言えなくはないが。それにしても、マイナーへ落とされた井川の入団会見の際の英語を聞いて椅子からズリ落ちそうになったものだが、あそこまでひどいのは例外とはいえ、やっぱりコトバって大事だなあ、と思います。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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