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2008-03-02(Sun)

確定申告

昼過ぎから我が家の確定申告書を作る作業。数年前から国税庁のネットで申告書を作れることを知って、毎年自分で入力・作成・提出をしている。税金というものは何もこちらへ還付する必要がない、となれば大変に楽な申告になるのだけど、一度納めたものを戻せという場合は恐ろしく面倒な手続きを取らねば返してもらえないシステムになっている。
うちの場合は一年間の医療費が大変な金額になるので、医療控除を受けるために、医療費の明細を出さなければならない。一年分の領収証の束は3cmくらいになっているから、これを見ただけで毎年申告の季節は憂鬱である。月ごとに無造作に突っ込んであるCD収納ケース(これがたまたま12枚入りだったので、1年分の領収書やレシートを突っ込んでいくのに最適であった)から、一ヶ月おきに領収証の束を取り出し、しばし溜息。いやいややらねばならん。

まずはレシート類の折り畳みを伸ばしたり、日付け順に並べ替えることから始める。それから日付と金額や摘要、支払い先、受診者名をエクセルの表に入力していく。こう書くとたいしたことないように聞こえるかも知れないが、けっこうな手間である。だいたい一月の摘要で平均20行以上にはなる。でもまあ、自分の場合は日記もそうだが、「記録魔」という性癖(?)がこういう作業にはいかんなく発揮されるので、作業が進んで行くと集中力も増し、表が埋まっていくことが楽しくなってくるのも事実。
さて医療費の一覧は3時間ほどで一年分の入力が出来た。だがこれで終わりではない。支払い先及び受診者別に、金額と支払い先の住所などの一覧表を申告書に添付しなければならない。これは今年からネット上で入力も可能になったので、コツコツ一件ずつ入力してったのが、途中のブラウザ操作ミスか何かで全部クリアされてしまった。3ヶ月分くらいがフッ飛んでしまい、しばし呆然。しばらく立ち直れなかった。3時ころ遅い昼食に、パンを少しと缶コーヒーを飲んで気を取り直す。
その後、結局毎年のように、入力したエクセル上で集計してった方がいいやと、関数で医療機関ごとの金額を算出して、さらに医療機関ごとの個人別の算出にはDSUM関数を使って抽出。これで決められた書式の一覧表へは最小限の記入で済む。あとはコツコツ入力していった一年分の明細一覧を印刷、申告書も無事ネット上で入力完了し、pdf出力、印刷、収入や個人保険の控除用書類などの明細を貼付…という手順。
最終的に申告書と医療費明細一覧に、エクセルを出力した月別の一覧表と領収証の束を添付し、エクスパックに左京税務署の宛名を書いて封をしたらもう5時半であった。連れに「やっと出来たよ」と還付額を伝えると、「少ないね」と寂しそうな顔をしている。「あんなに医療費払ったのに…」と不満顔だけど、医療控除というのは払った医療費を戻してもらうという意味の「還付」ではない。もちろん総所得からすでに源泉徴収された所得税を、医療費をこれだけ使ったのだから、総所得まるまるに税金をかけて徴収したのでは多すぎる、つまり大枠を小さくしてもらい、改めて算出された納税金額との差額を戻してくれ、ということだ。なので当然支払った医療費からなにがしかを返してくれる、という制度(例えば自治体ごとの高額医療費還付制度など)とは根本的に違うので要注意。

そんなことはどうでもいいが、それにしても病気になると金がかかる。湯水のごとく消えると言ってもいい。当然のことながら、健康な人なら一銭もかからぬはずの金がどんどん飛んでいくわけだ。誰でも(ほとんどの場合)好き好んで病気になるわけではないから、病気になった上にかからぬはずの金がかかっていくということは、まさしく泣き面に蜂である。
我が家の場合は俺が白血病を抱えているので定期検査が必須だし、感染症予防などのケアにはけっこう市販の医療品がかかる。その上最近は胆石発作がひどいので今度は胆嚢切除が待っている。連れ合いは過去四半世紀病院と縁が切れたことがないくらい、常に何らかの病気を持って暮らしている。二人でいったいどれだけの医療費を払ってきたか、また通院や入退院にも交通費その他で大変な金額を支払ってきたかを考えると、頭がクラクラしてくる。
健康な人に言いたいのは、健康診断なんか自治体が無料でやってるのもあるし、支払ったってたいした金額じゃない。キチンと信頼のできる検査機関でしかるべき検査を、きっちりと受ける習慣をつけることだ。それと、口腔衛生には気をつけておくこと。特に子を持つ親は、子どもに歯磨きの習慣をしっかりつけることと、健康的な食事を心がけてやること。たったこれだけのことで、その先いったい何百万円の金が変わってくるか想像してみて欲しい。後悔先に立たず、泣けてきますよ実際。

ところで医療費といえば、ネット上では今こういうこと(「【2ch】ニュー速クオリティ【詐欺確定】心臓移植は行いません!ほのかちゃんを救う会」)が話題になっているそうだ(YellowTearDropsさんより)。
メディアでもかなり報道されたのでご存知の方も多いと思うが、ほのかちゃんというのは難病「拡張型心筋症」と診断された近江八幡市の福本穂香ちゃん(1)のことだ。心臓移植が必要なほど命の危険が迫る中、この子を救おうと父である祐司さん(28)らがドイツへ渡り手術を受けるための募金を呼び掛けていた…という話である。
こうした乳幼児への臓器移植は日本では認められていない。このこと自体も何とかしろという感じなのであるが、つまり、臓器移植が必要なほど重篤な病気を抱えた場合、幼い我が子を救おうとなると、必ず巨額の渡航費、入院費・滞在費、手術費などがかかる海外へ…ということになる。そうなると、数百万円という単位ではきかず、だいたい数千万〜億というカネが必要になってしまうのだ。
この金額、当然ながら一般家庭が我が子を救おうと思ってもサクッと捻出できる金額でないことは明らかだ。そのためには大衆の善意に救いを求める募金活動などを行うしかない。ほのかちゃんとその両親のケースに限らず、こうした子どもとその家族の様子は、ニュースやドキュメンタリなどで時折我々の耳目に触れることとなる。
かくいう我が家も、ずいぶん前になるが、難病に苦しみ外国で臓器移植を受けねば死んでしまう…というご家族と支援団体に募金をしたことがある。ただその後、街頭で後金箱を持って寄付を要求する手口の詐欺団体が摘発されたり、特定の国家・宗教へ渡っていたとか、ひとの善意につけこむ卑劣な行為が多いことも知り、とりあえずしっかりとした運営団体が不明な場合は募金は行わないことにしている。
穂香ちゃん一家とその支援団体は、今年に入ってめでたく募金が目標額の8800万円に達し、福本さん一家は1月に手術を受けるため、ドイツに向かったとHP(ほのかちゃんを救う会)で報告している。新聞などによれば、一行は福本さん一家と担当医ら計5人で、穂香ちゃんはベルリンドイツ心臓病センターに入院して、ドナーが現れるのを待つという。母親の晃子さん(28)が付き添い、父・祐司さんは近くの宿泊施設などに滞在し、待機期間は不明ながら、現在のところ最長で約1年間を予定している…。
めでたしめでたし、である。
だがなぜ今この「美談」が祭りになってしまったのかというと、ドイツへ渡航後、日本での投薬治療等が効果を上げたのか、穂香ちゃんの容態は徐々に回復に向かい、2/4には酸素チューブも外して通院生活へと切り替わり、募金目的であった心臓移植手術は行わず、2/13に僧帽弁修復の手術を行っていた…という成り行きがあったためだという。
つまり心臓移植=日本では不可能な乳幼児への臓器移植が目的で支援団体「ほのかちゃんを救う会」は、募金活動を行った。目標額であった8800万円はすでに達成し、現在では約1億円を超えている(3/1現在は109,443,744 円)。これらの「善意」による「募金」は心臓移植手術とそれに関わる巨額の費用のため、に一般市民が拠出したものだ、しかし移植が必要ないのであれば、そららの募金も必要なくなったのでは? ということらしい。
もちろん、これを詐欺呼ばわりするのは極めて悪意と嫉妬に満ちた行為だろうと思う。なぜなら、穂香ちゃん一家とその支援団体(ほのかちゃんを救う会)は、当初から移植が必要ないと解っていたのに、必要であると虚偽の宣伝をしてカネを集めた…というわけではないからだ。人びとは「ほのかちゃんを救おう」と思ってカネを出した、ほのかちゃんの容態は幸い快方に向かい、移植が不要なほどになった、だとしたら、それは結果的に「ほのかちゃんを救おう」と思った人にとっては望ましい結果なのは自明だ。誰も良かったね、と思いこそすれ「詐欺だカネ返せ!」とは思わぬだろう。
…しかしコトは単純ではないようだ。俺も「救う会」のサイトを見たが一番気になったのは「救う会の方針」という文中の、下記の箇所である。

救う会では穂香ちゃんのみではなく、そのご家族の支援を目的としています。

  穂香ちゃんの心臓移植に対し、福本夫妻が私財を削り、それでも足りない費用を募金で集める
  のではなく、あくまで福本夫妻が私財を削らず今の生活を維持したまま、ドイツへ渡り心臓移植
  を行い、ほのかちゃんのリハビリを経て、日本に帰国した際に以前と同じ生活ができる。
  これに対しての支援を目的としています。

  何故かと言いますと、移植医療とは手術が済めばそれで終わりと言うものではなく、その後も一
  生免疫抑制剤を使用し、免疫低下による病気等、多くの不安定要素があります。これらは当然
  私生活の範疇となりますので、福本夫妻の負担と言うことになります。

  ですから移植までに全てを使うわけにはいかない、と言うことをご理解ください。


…通常は「福本夫妻が私財を削り、それでも足りない費用を募金で集める」のが、一般大衆の善意を求める者の態度ではないのだろうか、それを「福本夫妻が私財を削らず今の生活を維持したまま」、それもとんでもない大金を募る…。
これでは「オイオイそれちょっと違うんじゃね?」的な批判が向けられるのも仕方のないことかも知れない。もちろん我々も穂香ちゃんの健康回復を願うし、その後の人生を思えばご両親の生活が安定することも当然必要条件ではあると思う。だけど、ご両親が何ら生活の安定のためにことさら努力をしないで、募金で…ってのはどうなんだろう。何も誰かが揶揄して言うように、「引きこもり&ニートのねらーやニュー速野郎どもの歪んだ言いがかりと嫉妬だろう」と切り捨てられるものではないし、疑問を持つ方が正常な感覚だろうと思う。
移植後も免疫抑制剤や別の病気のリスクがあると、そこの部分にも永久にカネがかかるような説明をしているが、免疫抑制剤には保険が適用されるのは結構知られている事実(AIDSのニュースなどで有名)だし、まあ移植が必要なかったのであれば、そのリスクもほぼなくなった・あるいは極めて低減したと言わざるを得ない。
「目標達成後は、これから同じような会を立ち上げるかたに今回の活動で得た情報を提供できるような、HPコンテンツを追加したいと思います。」
という一文もあるので、いかがわしい募金詐欺と一緒にするような失礼なことを言うつもりはないが、人様の善意でお金を頂いている以上、やはりこれまでも、そして今後の活動にも会計報告は明朗に開示し、疑問には誠意を持って答える…という姿勢を貫くほかはないと思う。
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コメント

Unknown

両親の「渡独の報告」によると「私どもだけの判断で~募金を使わせていただくことを決意いたしました。」とのこと。
これは救う会の規約第8条「募金は心臓移植の為の費用にあてる」に違反しますので、第7条「会計監査は外部に委託する」はもはや不可能ではないでしょうか。
任意団体とは言えども、目的に従って正しく資金が使われていませんので。

また両親の報告には「この手術(僧帽弁修復)は移植手術への通過点である事は事実です」ともありますので、余剰金は将来の移植に向けて凍結されるものと思われます。

救う会のHPの代表の挨拶やQ&A等を読んでみて下さい。
「心臓移植を視野に含めた治療」「「必ず移植を行う」と言うことではなく」など、募金活動当初からこのような結果になる事を認識していた痕跡があちこちに見られます。
またQ&Aには「穂香ちゃんは病状が変わらず移植となりました」とありますが、両親の報告では近江八幡医療センターの治療で心機能が回復に向かっていたとしています。これも渡独前に移植が不要となる事が既に決まっていた事を窺わせます。

補助人工心臓ポンプ交換手術費も救う会は「日本からの装置の輸入諸費用」としていましたが、両親は「日本には小さな子供用の補助人工心臓がない」とし、その事は「日本の先生から聞いていた」と記述しています。

コメントありがとうございます

最大限好意的に解釈すれば、まだまだきっとご多忙なのでしょうね。幼児は特に免疫力も低く予断を許しませんし…。
しかしこのままもし明朗な会計報告がなされないのであれば、善意の募金主の方々に対して、やはり説明不足であるという謗りは免れ得ないでしょう。
まだまだ難病に苦しみつつも医療費の問題で苦しんでいる人たちがたくさんおられます。会計報告をし、余剰が出たのであれば、一刻も早くそういう人たちへまわしてあげるべきでしょうね。

Unknown

http://www6.ocn.ne.jp/~s-honoka/expend.htm" target=_blank>http://www6.ocn.ne.jp/~s-honoka/expend.htm
僧帽弁修復手術から3ヶ月以上たちましたが、救う会は全く会計報告をしていません。
手術のための医療費や渡航の為の費用は何ヶ月も前に支払い済みのはずなのですが・・・
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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