--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2009-07-22(Wed)

税務署へ行く

7月22日(水)

夕べは寝室でテレビをつけて横になっていたらいつの間にか寝てしまい、途中テレビを消してそのままぐっすり寝る。目が醒めたら4時過ぎで「またか…」と思ったが、その後は比較的寝ていた方が多かったと思う。
起きたのは9時。洗顔や三津子への水、お茶、線香、お祈りなどを済ませた後、花の手入れ。白いユリはもう2輪になったが、花が落ちたところをハサミで切る。アレンジの花はバラして、しおれてしまった花を取って小さく活け換えた。
今日は外は曇りで、午前中に皆既日食が見られると大騒ぎしていたのに、日本全国ほとんど曇り空という状況。特に数十万円も出して南洋の「悪石島」まで遠征した見物客もたくさんいるというのに、朝の中継では、当地は雨である。
京都市内は曇り、日がちょっとでも刺せば、例えばボール紙に穴を開けて日を通すと、光が丸ではなく欠けたかたちになるという不思議な現象が見られるはずなのだが、そんな感じでもない。

BSでNYY対ボルティモア。松井はサヨナラHRを打った次の試合なのにスタメンを外されていた。やはり監督と折り合いが悪いのか。それを見ながら昨日の帰りに買っておいたコンビニのサンドイッチと小岩井ミルクコーヒーで朝食。

皆既日食だが、悪石島は雨どころか「暴風雨」だった。ネット上ではやっかみ半分もあるのか笑いものになっており、ちょっとした祭り状態。自宅のテレビでNHKの中継を見たが、太平洋上を晴れ間を探して動いた船上からの映像が素晴らしかった。360度、全てが「夕焼け」と同じ状態で、船は月の影の真下にいるから、この世のものとは思えぬ幻想的な光景に思わず見入る。
いやでも、30万も払って暴風雨の中右往左往するのもいい思い出だとは思うし、俺たちも夫婦二人で健康だったら、きっとどこかへ出かけていたかも知れない。でももう一人になっちまったし、病人だ。だからタダでエアコンの効いた部屋でこの映像を見た人間が一番「勝ち組」だったような気がする。

昼は何も食べる気がしなかったが、何か食べないと…と思ってコンビニで買ってあった一●堂の「博多とんこつラーメン」を食うが、まずくてとても食えたものではなく、残してしまった。スープは油っこくそれでもまだマシだが、博多ラーメンの麺をインスタントで再現するのはやっぱり無理だろう。ヒモかと思った。ていうかまあカップ麺食っといて文句は言えないが。

その後は雨も降らないようなので、12時過ぎに支度をして出た。
コンビニで電話代2ヶ月分と都税事務所への固定資産税(東京のマンションの分!)の支払いをすると財布がすっからかんになった。お金をおろしたあと、タクシーで左京税務署へ向かう。
左京区役所は熊野神社のある交差点から東へ少し入ったところにあるが、京大病院へ行くのとたいして変わらない距離だ。左京区は実は山の方を合併して偉い広さになっている「区」だけど、公的な機関は割合近いところに固まっているので、街中に住んでいる人にとっては楽だ。何にしても東京に比べれば、天国のようなところである。

税務署には12時40分くらいに着いたか。そういえば昼休みのはずだったと気付いて引き返そうとすると職員が「どうぞ」と促してくれたので、中に入る。昼休みが終わるまで待とうとソファに座ると、職員が出て来てくれて対応してくれた。
俺が「実は先日お電話で伺った、故人の準確定申告についてお聞きしようと思って…」と言うと「あ、はい、どうぞ」とカウンタに座るよう言ってくれ、すぐ対応してくれた。
声の感じから、こないだ電話に出た人かも知れない。俺が途中まで記入した国税庁のサイトからDLした申告用紙を見せて、説明を受ける。どうやら他に書類が必要なようで、相続が確定しないと、まず還付が受けられない。それと故人が亡くなるまでに支払った国保の金額の合計も書き入れれば、還付金が増える可能性があるという。とはいえ、4ヶ月と数日分の還付金などが目当てで来たわけではない。
「人が死んでも申告はせよ」という決まりになっている、とどこのサイトを見ても書いてあるのでわざわざ来たのだ。
俺が「これは申告する決まりになってるんですよね」と言うと、係の人は「そうですね、でもこれが区役所へ行くことになりますが、ご本人様はもう亡くなられてますし、どちらかというと『申告』というよりは『還付金の請求』という意味合いが強いと思いますね」とのこと。
なるほど、普通はこうした国税の所得申告はその後自治体へ回されて、住民税や保険料の算定に使われるから「申告は必要」というわけなのだが、故人の場合はもう住民税や保険料自体かかる人がいないので、役所へ申告書類が回っても何もない…ということだ。
ということは俺が医療費のレシートをしこしこ計算し整理しここへ足を運んだことは…。まあいい。
とにかく相続人確定の書類、故人の除籍謄本の写し、それから今年支払った国保の合計金額を出さないと書類が完成しないことが解った。親切な対応をしてくれた係の人に御礼を言って、税務署を出る。

日射しが少し出て来たが、猛烈に暑いという気温ではない。昨日雨が上がった後、明青さんたちと路上を歩いている時も「思ったより涼しいねえ」と話したが、今日もそれほど暑くはない感じだ。
そのまま歩いて熊野神社前の交差点手前まで行き、スーパーで野菜、夜の総菜、三津子用の温泉玉子、炒め物をしようと牛肉を買い、タクシーで帰宅。家に着くと1時20分くらいだったか、もうこの頃には日が照って暑くなっていた。
着いて一段落してから区役所へ電話して、事情を話して今年支払った国保の合計を教えて貰うよう依頼する。個人情報なので三津子の生年月日や住所、保険の番号などを聞かれて、調査するというのでいったん切る。10分ほどして折り返し電話があり、改めて俺が配偶者であるということで名前と、転居する前の東京の住所を言えというので答える。何だかスパイ映画みたい。
ようやく合計金額が解ったので、あとは書類を揃えて税務署へ持って行けばOKだ。でもこれは本人の死後4ヶ月以内なので急がない。その後は今日やるはずだったルーティンの仕事をひたすら。

6時前に仕事を終え、相撲をチラチラ見ながら晩酌の用意をした。三津子にはいつものように「先に飲んでていいからね」と言ってウーロン茶を氷入りに差し替えて、冷やしたぐいのみに酒を注ぐ。温泉玉子を入れた器と取り皿、箸も先に並べておく。
俺の方は昼間買った金目鯛の刺身の切り身とコンビニの野菜サラダをドレッシングで和えて皿に盛り、一口餃子をごま油を敷いた鍋で焼く。仕上げに水を入れて蓋をして蒸し焼きにしたところでビールを出し、冷凍庫からグラスを出して、餃子を皿に移し、テーブルに差し向かいで座る。
さあ、と餃子のたれの袋を破ったとことで、突然傍らのソファの背に大人しくうずくまっていたユキがテーブルに向かってハイジャンプをし、グラス類を蹴散らしてあろうことか線香立てをクッションにし、吹っ飛んで逃げて行った。
思わず「何なんだこれは!」と声が出る。さっきまでいつものような静かな普通の晩酌の時間だったのが、三津子のウーロン茶を入れたグラスは粉々に割れて破片が散乱し、ぐいのみは無事だったが酒も床にこぼれ、線香立ては蹴飛ばされて斜めになって灰がこぼれている。三津子が今年の旅行で旅館の夕飯時に微笑んでいる写真の額は吹っ飛ばされて床に転がっている。

惨状あまりの「惨状」に思わず写真まで撮ってしまった。
ユキは刺身を欲しがるので、ちゃんと別に細かく切った切り身を「ここにあるからね」と床に置き、ユキもそれを認識した後なのに、何がどうしてこうなったのか全く理解不能。
とにかくテーブルの上がびちゃびちゃなので新聞紙やティッシュで水分を吸い取ろうとするが、氷かと思ったらグラスの破片だったりして、怖い。
なので新聞にまず大きな破片を慎重に載せて、細かいものは別の新聞でかき集める。途中うっかり極小の破片に指先が触ってしまい、激痛と共に血が少し出た。ガラスは怖い、床に飛び散っているものも取っておかないと裸足で歩いた時に足の裏へ食い込んだらおしまいだ。それに猫も歩くし、猫は異物は嘗めるから、体内にそのガラスを取り込むことになる。
さっきまでの気分が最悪なものに変わり、情けない思いで床の拭き掃除もする。サンダルを履いて、とにかく広い範囲からクイックルワイパーで集めるようにして床を拭き、最後に残ったものは慎重に破片一つも残さないように取って、新聞に来るんでテープで巻いてゴミ袋へ。くたくたになる。
何とか終わってビールを改めて飲むが、何がいけないのか解らない。もっと頑張れよ、ということだろうか。それともまた別のことで怒っているのか。
偶然ということは無いと、人生経験上良く理解している。三津子の死後にも、ブログにもアップしきれないような、いろいろな「現象」が事実としてたくさん起こっている。だからこの「惨状」にも何かきっと意味があるのだろう…。
大きな写真立てはまた万が一倒れた時の周囲へのダメージが大きいので、陰膳の額は小さな額に換えた。
5年前、最後の単行本となった『愛のかたち』(PHP)が出た時に、担当編集者だったKさんが開いてくれた「お疲れ様パーティ」で、思いがけず花束を貰い、ちょっと驚いたような嬉しそうな顔をしている三津子の写真。
それを立ててまた陰膳を整えて、改めて晩酌をした。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

広告
アフィリエイト・SEO対策
検索フォーム
プロフィール

シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

シンプルアーカイブ
リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。