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2009-07-26(Sun)

やまだ作品復刊決定・初出調査のお願い

やまだ紫作品の復刊が決定しました。

これまで数年間書店で手にすることが出来なかった、やまだ紫の代表作「性悪猫」「しんきらり」「ゆらりうす色」の3作が、今秋より復刊することが決まりました。
発行は小学館クリエイティブさんです。
名作の復刻を非常に丁寧に行われており、また少部数でも発行を続けていただけるということで、お願いさせていただきました。
またこの復刊に関しては、漫画評論家の中野晴行さんにご協力をいただきました。
中野さんには大和書房時代にエッセイ集「満天星みた」(1985年)を担当し、筑摩書房に移られてからも担当を続けていただいた青木真次さんが連絡を取って下さったそうです。
青木さんが「商売」の論理だけで動く編集さんではないことは、やまだからも伺っており、またお会いしてもそう思っておりました。

しかし残念ながら筑摩書房には
「やまだ紫の作品など、後世に残す価値などない。売れないんだから出せない」
という許し難い判断をした人間が上におります。(既報の通り。「 やまだ紫作品を伝承する決意新たに 」)
恐らくやまだの訃報を知れば、
「死んだのなら話題になって売れるだろう」
と思われるに違いありません。
そのような人の不幸を、「死」を、遺族の悲しみを踏みにじるような「商売」をさせるわけには断じていかない。
そういう思いで、青木さんには断腸の思いでやまだ作品の版権引き上げをお知らせすることとなりました。

今回、その青木さんが中野さんと連絡を取って下さり、小学館クリエイティブさんをつないで下さいました。
この場を借りてそのことをやまだ紫ファンの皆さんにお伝えすると共に、御礼を申し上げます。

また、他社さんからも「ぜひ」というお話をいくつかいただきましたが、代表作三冊を同時に、かつ切らさず大事に出して下さるということ、また文庫サイズよりも大きくという、破格のお話をいただいたのが小学館クリエイティブさんでしたので、こちらもぜひにとお願いさせていただきました。
結果としてお断りすることとなったC社のFさん、元S社のSさん他、皆さん申し訳ありませんでした、本当にありがとうございました。


現在、「やまだ紫作品リスト」を作成中です。
本当なら、今回復刊される作品集にも掲載をしたく思い、頑張ってきました。
しかしながら、手元にある原稿や原画は彼女の長い間の業績が示す通り、かなりの点数があります。
初出掲載誌の情報が判るものは出来る限り正確に記載しておりますが、初単行本化の時に「初出一覧」が無かったもので、掲載誌のない作品で、媒体や版元も不明なものもあります。
リストは完全なものでないと、本にして残す意味がありません。
ですので、今回の復刊には間に合いませんが、こちらも命が尽きるまでは、全身全霊を傾けて調査をして参ります。

幸い、今はインターネットで検索方法をいくつか工夫すれば何とか調べられたものもありますが、やはり、当時の掲載誌そのものがないとお手上げというものもあります。
例えば「性悪猫」にしても、
月刊「ガロ」(青林堂)に初出のあと
->青林堂版「性悪猫」として初単行本化(1980)
->ちくま文庫版「新編 性悪猫」として文庫化(1990)
->筑摩書房「やまだ紫作品集5 性悪猫/鈍たちとやま猫」(1992)
と3冊世に出ていますが、「初出」が判る作品は後に「性悪猫」シリーズの第一作扱いとなった「ときどき日溜まりで」(「ガロ」1978年12月号)、「梅雨」(「ガロ」1979年8月号)だけです。
よくある「ガロ総目録」やバックナンバーの目次表記などでは「性悪猫」としか書いてありませんから、掲載誌がなければ、何という作品が何年何月号に掲載されたものかが全く判らないわけです。
これは初版(青林堂版)刊行時に「初出一覧」をつけなかったことによる問題で、後になってかたちを変えたものは「青林堂版性悪猫に増補」といった表記を取りますから、これでは永久に初出が判らないままとなります。
何度か書いた覚えがありますが、我が家では、何度かの引越でかなりの量の雑誌を失いました。もちろん「処分」したものもありますが、初期の「ガロ」など貴重なものは残しておいたはずが、今では全くといっていいほど保有しておりません。
もちろん雑誌だけではなく、貴重な書籍も多数、「いつの間にか」なくしてしまったようです。
ここでお願いがあるのですが、もし、下記作品が掲載された雑誌のバックナンバーをお持ちか、あるいは初出詳細がお判りになる方は、お教えいただければ助かります。
コメント欄にご記入いただければ、他の方に閲覧されることなく私だけが拝見することも出来ます。
原稿は手元にあり、掲載誌も判っていながら、何年何月号か不明というものがけっこうあります。よろしくお願いいたします。
(★編集者の皆さん、作家の単行本を作る際は「初出一覧」を必ず掲載すべきです。もしその作品が後世に残る名作であればあるほど、雑誌は散逸しやすく、検証が不可能になりますから…)


<現在初出が不明な作品>
・「性悪猫」掲載順【】内は判明
●青林堂版 性悪猫
野良

日向
天空
【ときどき日溜りで 「ガロ」1978年12月号】
以上2C1折
柳の下
さくらに風
山吹

【梅雨 (「ガロ」1979年8月号】
残暑
八月
おーい
山の水
窓の外
ひかげ
(性悪猫に関してはこれらが1979年から1980年2/3合併号にかけて発表されたことは判明していますが、タイトルが全て「性悪猫」となっており、個別の作品がどの号かが不明です。)


・「鈍たちとやま猫」収録分【】内は判明
●青林堂版 鈍たちとやま猫
【鈍たちとやま猫 (「ガロ」1980年6月号】
【ししの恋 (「ガロ」1980年8月号】
【静かな将軍 (「ガロ」1980年7月号】
背中合わせ
夜の坂道
星見酒
室内
【立春 (「ガロ」1980年4月号】
やるせない頃
【おくり火 (「ガロ」1980年5月号】
【夏休み (「ガロ」1980年10月号】
子供の制服
(「鈍たちとやま猫」青林堂版に関して、初出が判明していない作品は「ガロ」掲載作品でないことだけは判明しています。)


上記二冊は、筑摩書房作品集では5巻になりますが、青林堂版「はなびらながれ」と作品が入れ換えられているものもあります。


筑摩書房やまだ紫作品集3
陽溜まりのへやで1〜6
(講談社「コミックモーニング・パーティ増刊に1987年に連載されたものですが、号数が不明)

まだ原稿を全て整理しきれておりませんが、引き続いてリストの作成を続けて参ります。
よろしくお願いいたします。
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コメント

買います!

復刊おめでとうございます!
本当に嬉しいです。泣いてしまったほどです。。
やまだ紫先生の作品はどれも宝物のようで、人生の節目節目になぜか心に残る言葉があります。「性悪猫」の「梅雨」のお母さんの優しいまなざしが、先生に重なるのです。
その後真似や二番煎じがたくさん出ましたが、心に残る言葉がありません。人生を変えるほどの響きが、みつかりません。
「しんきらり」も同じです。
詩や文学が持つ言葉とストーリーに加えて、素晴らしい絵。
時代を越えて人の心を打つ作品が伝わっていくことの喜び。
御礼を言いたいです。

おめでとうございます

復刊決定おめでとうございます!
マンガの歴史においても重要な作家の代表作が
古本以外で読めないという方が異常だったとは思いますが、気概ある版元さんがいて本当に良かったと思います。

気概だけでは難しいような業界事情の中で、これほど早く良い条件での復刊に至ったのは、やまだ先生による巡り合わせと、白取さんの情熱の賜物だと思います。

復刊本、楽しみにしております!
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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