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2009-09-20(Sun)

「くるくる猫」

9月20日(日)

夕べ寝たのは12時半過ぎ、朝は5時か6時ころ一度目を醒まし、その後うとうとと浅い眠り、トイレへ一度立ったあとまた寝室へ戻って再び薄く寝る。結局起きたのは9時前で、今日も見事な秋晴れのいい天気だ。
朝のことを済ませて、買い物に出ようとジーンズを履くと、ポケットに自転車の鍵がない。あれ、鍵かけ忘れたか、しょうがないな…と思いつつエレベータで下に降り、自転車置き場へ行く。
すると自転車がない。ここの住人はだいたい自分の置き場をめいめい決めているものだが、俺の自転車のところが空いている。
と、いうことは鍵を抜き忘れていたとすれば、誰かがここまで来て俺の自転車に乗って行っちまったかも…。しばし呆然とするが、無いものは無い。ガックリしつつとりあえず買い物へ、と思って向かいのコンビニへ渡ると、店の前に俺の自転車が置いてある。小走りで近寄っていくと、ちゃんと鍵もささっている。
そこで「あっ!」と思った。昨日の朝郵便局へ行った帰り、スーパーが開いてなかったのでこのコンビニへ寄ったのだが、自転車を放置して、そのままマンションへ戻ってしまったのだ。いつもはスーパーの帰りに寄る時は前籠に買い物の袋があるわけで、それを忘れるはずはない。しかしコンビニの荷物だけの時は徒歩で来ていることがほとんどなので、「コンビニから出て来た=徒歩」という条件反射で自転車を忘れたまま戻った…というわけだった。

ポツンと、しかも鍵もささったまま放置されていた自転車を見て、サドルを軽くなでながら「ごめんなー」と心で謝る。またがってスーパーのある交差点方面へ軽快に走り出す。それにしても、日本て治安のいい国なんだなあ、とも思った。
ポストに返却DVDの封筒を投函して、スーパーの裏へ自転車を停める。今日・明日のものと、最後に三津子の花を買って帰宅。
もちろん自転車はちゃんと自転車置き場のいつもの位置へ停めて、鍵もかけて部屋に戻った。

朝飯に買って来た398円だかの小さな「アジたたき丼」を食べて、ちょっと食休みにMLBを見た後仕事。
ベランダのユキ3時過ぎに天気がいいので一休みでベランダに出て、ユキも出してやる。ユキもシマも、夜は一緒に寝て朝は一緒に起きるが、その後はずーっと、ほとんど寝てばかりだ。
ベランダの苔や植木に水をやって、ユキを部屋に戻したあと、二階のベランダで敷き布団をはたいたり、汗取りシーツの猫の毛を落としたり。それから汗取りシーツと枕カバーがわりのバスタオルはそのまま洗濯するので下へ持って降りる。
ユキは箱の上でいつものように丸くなって寝ていたので、そのまま洗濯機をまわして、シャワーを浴びる。俺が浴室へ入りシャワーするだけで、ユキが俺を捜して「うわぁ、わあぁ!」と大音声で鳴きながら探し歩くので「今のうち」という感じだ。

シマはマイペースで上で寝ており、時々階段を降りてきてはズシリと体を預けて甘えてくる。ユキは耳が聞こえないから、目に見える範疇に俺が居ないと不安らしく、自分の傍で日がな一日じっとしている。三津子が生きていた頃は二人同時に外出する時はともかく、家に居る時は俺が仕事をしていても彼女がかまったり、彼女が大学へ出勤している時はこちらが遊んでやったりしていた。

こうして今はただじっと俺の側にいるだけだ。見ていると「可哀想だなあ」「さみしいだろうな」と見えてしまう。そう思って時々意識的にかまってやることにはしている。
毛を猫櫛で梳いてやったりマタタビ粉をちょっと嘗めさせたり、三津子が大学で使っていたポインタの赤い点を追っかけさせたり、こうしてベランダに出して日向ぼっこさせてやったり。

野良猫のようにエサや繁殖相手を探したり、縄張りの保守監視をする必要のない家猫は、一日のほとんどを寝て過ごす。なので俺が居さえすれば、安心して寝ていられるわけだが、目が醒めて俺が居ないと、ユキはにゃあにゃあ鳴きながら探しまわる。買い物などに出てどこにも居ないと解ると、何故か狭いところへわざわざ入ったり登ったりして、それはそれは大きな声で鳴きながら自分の尻尾をくわえてくるくる廻る。
ちょっと長く家を開けて戻ってくると、鳴き疲れて寝ていたりするが、尻尾のくわえた部分がびちょびちょになっているので、「くるくるしたな」というのが判る。

三津子が居なくなって俺一人になってからは、四十九日と納骨のために上京した時、一晩だけ家を空けた以外は、買い物くらいでずっと俺は猫たちと一緒にいる。だからユキは「くるくる行動」を前ほどは取らなくなった。出かけてもすぐに帰って来る、と学習したのかも知れない。

ただ、毎晩寝る段になって俺がリビングの灯りを消し、上の寝室へ行く…というとき、手招きをして「上へ行く」と見せているのに、ひとしきり下で凄い声で「何か」「誰か」を捜すのをやめない。
まるで親を捜して鳴く子猫のような、切ない悲しげな声で鳴きながら捜し回るのだ。
そうして「誰もいない」と解ってはじめて、寝室へ上がってきて俺の隣で寝る。「もう寝るよ」という段階になって鳴いて「誰か」を探しまわり、諦めてあがってくる、その「誰か」というのがもう二度と戻らない「あの人」であることを解っているので、ユキが毎晩鳴く声は本当に辛く悲しいものだ。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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