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2005-04-23(Sat)

「マンガばかり読んでるとバカになる」はウソ!?

「マンガばかり読んでるとバカになる」はウソ!?
【TBSブロードキャスター】


先ほどTVを見ていると、「ブロードキャスター」で日本の少女漫画がアメリカで人気、という話題をやっていたので見る。「Tokyo Pop」の成功を報じるもので、十代の女の子が日本の(翻訳された)少女漫画に夢中…みたいなニュース自体は別段新しいことではなかった。だが意外なところで大学で日本語学習の教材に使われているとか、何とゲイの人たちに好評を博しているというような映像が笑えた。
ところで番組中では、永遠の謎(?)、我々の世代は特に親から言われ続けてきたあの言葉、「マンガばっかり読んでるとバカになるよ!!」が本当なのか検証した。脳波を「アニメを観る」「漫画を読む」「小説を読む」の3つの機会に分けて計測してみると、何ともっとも脳が活性化したのは「漫画を読む」だったというわけだ。もっともこのこと自体も、実は番組中でも指摘していたように、養老孟司さんが「漫画は脳の視覚野と聴覚野両方を活性化させている」というようなことをすでに著書で書いている。
漫画は拙文岡田史子さんが亡くなった 追記でも改めて感嘆した通り、ストーリーと、絵、この「両輪」で紡ぎ上げる優れた表現方法だ。アニメと違い、漫画の場合は「読む」という行為も要求される。しかもセリフの一部や書き文字、擬音の効果文字などは頭の中で聴覚野が働いていたりする。言語、視覚、聴覚などをフルに活性化させて漫画に没入する。頭が良くならないワケがない!
…とはいえ、もちろん漫画にも優れた作品もあれば、どうでもいい作品もある。だから楽しいとも言えるわけだけど、優れた・劣っている、読むべき・捨てるべきという判断は個々の人間がすること。ここでも重ねて主張するが、当局でもお上でも何でもいいが「規制」など「余計なお世話」だ。
「ガロ」で働くようになった頃、今から20年以上前なんだけど、何かの資料を整理していて「ガロ」や「ガロ」関連の作家さんの記事のスクラップファイルを見つけた。60年代から70年代にかけてのもので、新聞や週刊誌の切り抜きが綺麗に整理されていて、長井さんの話だと「高野(慎三=当時ガロ編集者、現北冬書房代表。別名権藤晋)君がやってくれてたんじゃないかな」ということだった。
その色々な記事を興味深く読んでいると、60年代の週刊誌の記事で、見出しが「大学生がマンガを読む!?」というようなものが目に止まった。60年代というと学生運動真っ只中。大学生といえば勉強がしたくて進学する「インテリ」という言葉がまだ生きていた時代で、その大学生たちが「漫画を読む」ことが驚きを持って、軽い揶揄もこめて伝えられているものだった。そこに人気のある雑誌として「ガロ」が取り上げられており、デビューしたばかりの林静一さんや佐々木マキさんが取り上げられていた。お二人とも長髪でファッションも格好良かった。漫画とは子供(あるいは大人でもブルーカラー)の読むもの、インテリが読むものではないという固定観念がまだまだ根強く残っていた時代に、インテリでも読むに耐えうる漫画もある、という報じ方だったかも知れない。詳しくはもう忘れてしまった。何せその記事を俺が読んだのがもう20年も前のことだ…。(注:「ガロ」だけが漫画表現や読者層の拡大に寄与したとは言ってない、例えば「劇画」の誕生は1957年)
今、インテリという人種がいるのかどうか知らないけど、「漫画なんて子供の読むものだ」「漫画ばかり読んでいるとバカになる」「漫画などという低級なものを読まず、文学を読め」といったようなことを真顔で言う人はかなりアレな人(笑)になってしまって久しいと思う。なぜって、60年代に子供が読むものから大人が読むに耐えうる「表現」として漫画表現が拡大してからもう半世紀近くが経つ。その頃の読者はもう還暦なのだ。
「ブロードキャスター」では司会の福留功男(ちなみに1942年生)が従来型の漫画を文学などよりも低く見ているという内心がチラチラと見えたものの、クボジュンは「私は父が小さい頃から買ってきてくれたので、特別に漫画ばかりということもなく、文学と同列に接していました」というような優等生的回答、作家の石田衣良は「NANA、面白いから読んだ方がいいですよ」とナイスな回答、名前失念したが女性ゲストは「私は人生に必要なものは全て漫画から学んだといってもいい」とこれまたナイスな回答。結果福留氏の古い石頭ぶりが計らずしも浮き彫りとなったのが軽い失笑を呼んでくれました、はい。
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コメント

やはり…(笑)

あまりに日本語が達者(というより完璧)&日本人的感性だったので。
しかし、「フルバ」が日本人以外にも意外と受け入れられている…どころか人気なのは事実ですからね。BBS、見てみます。

種明かしというかなんか・・・

こちらへコメントしてからじっくり板を追いかけたら、実はこういうことでした。すんません。

Lena
そうですか?
Mon Mar 7, 2005 18:37
216.233.248.97


こんばんは!うん、あたしは日本で生まれて育ったから。あたしはアメリカ人と日本人のハーフです。今はロスに住んでいます。でも、今住んでるところは日本人は少ないです。

しかしこのBBSの英語版を私の稚拙な理解力で読んでも結構彼らは(これは世界中の「フルバ」ファンが寄り集まっているサイトのようなので一体どのコメントが何国人のものなのかよくわからんが)真剣にそれぞれのキャラの悩みにつきあっているようで面白いです。時々、こんな異様なキャラは良くわからんというごく真っ当なご意見もあってそれにファンが真剣に答えているのもいとおかし、です。英和辞典片手に一見の価値ありと思います。

http://disc.server.com/Indices/178150.html" target=_blank>http://disc.server.com/Indices/178150.html


ふんとだ!

何か日本語で書かれてるコメントだから余計にそう思えるのかも知れませんが、確かに解ってんじゃん!(笑)
フルバのキャラの心情を理解して共感している、うむむ恐るべしアメリカ人。しかし何で日本語うまいのか…。

また、フルーツバスケットですが

すみません。アメリカヤフーで、検索してたら「フルバ」のファンサイトでアメリカ人が、日本語でこんな書き込みをしてました。判ってるじゃん。

Lena
こんにちは!
Thu Mar 3, 2005 22:09
216.233.248.97


あ~また日本人だ~わ~い!あたしとだったら日本語使っていいよ!今はあたしだけ日本語分かるから・・・うん!外国の人知ってるよ。いろいろなところで英語に変えられているし、あたしの住んでるロスでも人気あるかも・・フルバは名作ですよ!いろいろな意味がふくまれていて、読むの楽しいからね~

あ~あたしも好きだ、夾X透ペア!真知X由希かわいいよ!燈路X紀砂はすごくかわいい!大好きなんだ!

Who is your like character?じゃなくって、Who is your favorite character? ていうんだ。

あたしは夾が大好きです。透を思う気持ちがすごくかわいらしいので、応援したくなります。後、性格があたしと似ているから。

>Kさん

>さいとうたかを氏が、「大学生がマンガを読むようになった」のではなく、
>「マンガを読む世代が大学生になった」のだと言ってました。
なるほど、さいとう先生らしいというと変ですが、そういう見方もあるのでしょうね。あの時代にまさしく学生だった人たちとも親交がありますが、概ね「そうねえ、マンガ読んでると結構白い目で見られた時代ではあったね」といことです。で、マンガを読んでいた世代がそのまま大学生になったのは事実ですが、問題はその大学生になったら皆、マンガは卒業していたんですよ。当然戦前からマンガはありましたが、皆大人になったら「子供向け」のマンガは読まなくなるわけで、ここで言いたいのはあの時代、大学生になっても読むに耐えうるマンガ作品が生まれてきた、という話です。その中にもちろん、ガロやCOMや劇画があったということですね。

Unknown

「大学生がマンガを読む!?」ですが、
さいとうたかを氏が、「大学生がマンガを読むようになった」のではなく、
「マンガを読む世代が大学生になった」のだと言ってました。

こちらこそ…

いろいろ教えてください。
亡父の遺してくれた文学全集は子供には難しくて、結局自分も基礎的な日本語の言い回しや表現って、漫画の影響が強かったように記憶しています。文学全集を再び手に取ってみようと思ったのはずいぶん後になってからでした…
「漫画なんて読まない」というバカが昔は多かったもんですが、最近はほとんどの人が漫画の素晴らしさを認めていると思います。
いろいろご活躍ですが、お体大切に!(俺、ここ数日珍しく風邪でちょっとダウンしていました)

もう一つのブログ

「こころの治療はこわくないっ☆」という、普段は平和な精神科啓蒙・哲学ブログです。
あえて、平常じゃないものをサンプルとして
TBさせていただきました。よろしくお願いします。

お久しぶりです♪

ずっと出版(私の本ではなく、私はアドバイザ兼雑用)関係でばたばたして、ご無沙汰すみません。

私は山岸涼子で難しい言い回しを覚え、近藤ようこで、間合いを覚え…私の国語の先生は、福永武彦でもなく、川端康成でもないのです。(安部公房と寺山修二はそうかも…)マンガはバカには理解できないと思うのですが…

話は変わりますが、BM、今アメーバに2つ、
精神科思想(哲学)ブログと、ネナベ思想ブログを持っていますので、どっちにもBMしておきます。

また、今後も色々教えてください。
よろしくお願いします。

漫画で漢字を覚える

大手の漫画はルビふってあるしね。
子供にとっては勉強になるし絵と一緒、ストーリーと組み合わさっている漫画は勉強にも実に効果的だったと思う。
それまでも漫画で何かを教えるということは子供向けにはあったわけだけど、石森先生が「大人向け」に描いた「マンガ日本経済入門」からもう20年近く経つんだよなあ…。
しかし『フルーツバスケット』には驚いた。ああ驚いた。英語がスラスラ読めたらファンの心情とかサイト検索して研究してみたいもんです。本当に。

『フルーツバスケット』!

人気なんですか~。
初めて知りました。なんとも不思議なものですね。
本当に、アメリカ人にあんな繊細な話が理解できているんでしょうかね?
(白取先生もおっしゃっているように、日本人でも微妙なところですし)

私は、漫画で漢字を覚えたと言える程、小さい頃から読みまくっていましたが(今でも読んでますが)、そのおかげでいろんな知識が身に付いたと思っています。
結構漫画だと、難しいことでも覚えているものなんです、不思議ですが。

アメリカ人

確かに、マイケル・ムーアの著書やフィルムを見ると、「アメリカ人って…」と思ってしまいますね。あの国で少女漫画(しかも人気作が『フルーツバスケット』ですからね…確かに!)の機微が解るのか、いやそれは単にアメリカ人がバカで鈍感だからという意味ではなくて、日本人の「言わずもがな」の世界とか、独特の感情表現、社会的背景、何もかもが違いすぎるのに、大丈夫か? という意味です。
『菊と刀』を持ち出すまでもなく、あのハリウッド映画では日本人や日本というものをかなり忠実にフォローしリスペクトして制作されたという『ラスト・サムライ』だって、見ていて「あれれれ」という箇所が何箇所もあったですし…。
だいたい、今の日本社会で見ても、黄金期の少女漫画における心の機微を、果たして理解し共感する「少女」たちがどれほどの割合なのか、興味のあるところですよね。
最近言葉の乱れというとオッサン臭くてアレですが(笑)、巷の女の子の言葉や行動の酷さはちょっともう理解の範疇を超えてます。自分のことを「オレ」と言ったり「美味しい」は「うまい」だしそもそも敬語を使えないし…。(だいたい箸が正しくもてないのが多い、これは芸能界で物凄く多いですね。親の子への関わり…教育ではなく「しつけ」ですが、それを見るには箸を持てるか見ればいいと極論と承知しながら思っています)
話が逸れましたが、少女漫画はかつては共感や憧れを持って読まれていたような気がしますが、最近の少女漫画を見ると、同じような共感であっても、大幅に変わってきていますね。もちろん時代を映すものですから時代の変化による表現の変化はあるのですが。
黄金期の少女漫画…キスどころか手をつないただけで赤くなり幸福感から夜も眠れないとか、高校生になっても完全プラトニックな恋愛世界が展開されていたりとか、そういうことはあの、アメリカの少女たちには理解できないでしょうね。今の日本の少女たちにも理解できないんでしょうから。でも今の少女漫画なら、少なくとも日本の少女たちの方がアメリカ型に近づいていっていると思うので、共感できる度合いはぐっと高くなるような気がします。
ただご指摘のように『フルーツバスケット』は…(笑)。遠い国の御伽噺のように思っているのかも知れません。共感は必要なく、ただの娯楽的読み物というか。

ところでかつての左翼的言説では天皇制は、天皇制=身分差別であったような気がします。天皇を貴とすれば当然そこに賎を認めることになる、という単純な図式で理解していました。今の天皇を身分が上、と見ている人はそんなにいないとは思いますが、依然同和問題は存在していますし、これはこの問題だけで長いスレになりそうですね…。

アメリカ人は本当にバカか?

私も昨夜「ブロードキャスター」を見ましたが、私が最近のアメリカでのマンガの動向に無知だったせいか、少女マンガ(それもある意味難解な『フルーツバスケット』)がコミックスの全米売上トップを取った。というのに驚きました。確か、つい2~3年前、海外への日本マンガの進出を取材したTV番組の中でヨーロッパへは日本の少年マンガのみならず少女マンガも進出しているが、アメリカ人は一般的に少女マンガの持つ繊細な感覚を理解できないので当分アメリカへの少女マンガの進出は無理でしょう。と確か当のアメリカのコロンビア大学だかの教授が言っていたからです。

そうか?アメリカ人もあの難解な『少女マンガ』を読みこなすようになったのか?とマイケル・ムーアに洗脳されてアメリカ人はみんなバカだ、と思いかけていた私はちょっと反省しました。

(しかし『フルーツバスケット』に込められた「十二支」「猫憑き」などのメタファーは日本人にも判りにくい=私は「天皇制」「差別」などと関わっていると思っていますが=のにアメリカ人に本当に理解できるのか?)
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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