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2009-10-05(Mon)

5度目の月命日

10月5日(月)

今日は三津子の月命日なので、昨日から部屋の中を掃除して花を買ってこようという予定を立てていた。
朝は体がだるく、9時頃まで寝室から出られなかったが、その後起きてからは気合いを入れてタオルを鉢巻きよろしく巻いて、掃除機をかけてからさらに床を拭き掃除&ワックスがけ。シャワーを浴びてメールチェックしてから仕事。(この間にある人と逢ったのだけど、書かないで下さいね、と言われたので割愛します)

1時ころ、自転車でイズミヤへ買い物に行き、床の拭き掃除&ワックス掛けスプレーの詰め替え、台所の食洗機用洗剤の詰め替えなどを買う。あと毎朝三津子に線香をあげているので、線香も買い足した。それから食品売り場で今日の夕飯に寿司と刺身、明日の総菜など。月命日は寿司なのだ、いや今日決めた。さらに花も赤と黄色のバラ、小菊三色の束とすかし百合を買った。それらを提げてエッチラと歩いて帰るが、マンションもだいぶ近付いてから「自転車!」と気付いた。しかしそこから荷物下げてまた引き返す気力、なし。
自転車に「一晩、ごめんな…」と思いつつマンションの郵便ポストを覗く。昨日取り忘れたので2日分の朝刊、ハガキやチラシ類が溜まっていた。それらを持って家に入ると、部屋の中がムッと暑かったのでビックリ。もうすっかり秋で、外は涼しいんだなあ。
いただいた鉢着替えて買って来た花を活けかえ、お昼にある人からいただいた花の包みを開けると、花の鉢植えが3つ。三津子に「綺麗だね、ほら」と見せてから、外のプランタの一番上に並べて水をやる。苔玉にもたっぷり水を含ませてまたぶら下げる。

その後ネットを少し見てから仕事をするが、外は曇り空で明日雨になりそうだ。
自転車が可哀想だな、と思った。
やはり取って来よう、そして帰りがけ、下のI先生にベンザリンが切れたので処方していただこう、そうだそうだそうしようと思って診察券を見たら夕方は5時からだったので、とりあえず洗濯機の中の洗濯物を出して畳んだりテレビをつけるが何もないのでネットを見て1時間半ほど時間を潰す。
それから頃合いを見て歩いてスーパーまで行くと、自転車はちゃんと係の人がキッチリ詰めて並べておいてくれ、もちろんちゃんとあった。「ごめん」と思ってサドルをポンと叩いてから鍵をあけて乗って帰ってきた。マンションの自転車置き場に自転車を置いてI内科へ入るとちょうど5時だった。

すでに中年男性と若い女性の2人が待っていたが、マスクを忘れたことに気付く。
しまった、自転車取りに行くことに気を取られて気軽に出てしまった。患者2名、受付嬢2名全員がマスクをしている。俺が受付に診察券と保険証を出し、どうしよう、上から取って来ようかと思ってしばらくソファに座っていると、小学生くらいの男の子も入って来た。その子はマスクはしていなかった。
奥から出て来た看護婦さんが俺の顔を見ると、近寄ってきて「白取さん、マスクした方がいいですよ」と言ってマスクを取ってくれた。「すいません、つい忘れちゃって」というと「気をつけて下さいね。」と真剣な顔で言われる。
俺は極めて免疫力の低い状態の癌患者であった。普通の人が軽い怪我で済む事故が「即死」につながる可能性が大げさではなく充分あり得るし、「ついうっかり」からインフルエンザに感染し、それが重篤な状態にならないとも限らない。本当に気をつけなきゃ。そう思って、とりあえず手をジェル状の消毒液で揉み込むように消毒しつつ待つ。
先に待っていた男性、女性の診察を20分ほど待ち、診察室へ呼ばれる。
I先生に挨拶をして「インフルエンザが怖いですね」と話すと先生も「そうなんですよ!」とこちらに向き直って「今ね、10月になって大学生が戻ってきたでしょう、この辺大学生だらけですからね」と言われる。
夏休みが長いところも多いのだな、と思いつつ「全国から行って戻ってくるんですもんねえ」と俺も改めてゾッとする。パンデミックが最も起こりやすい土地柄だ。というよりもうパンデミックは起きているわけだが。
俺が「自分みたいな血液の疾患を持っている場合、ワクチンはどうなんでしょう」とお聞きすると、先生は
「白取さんは免疫抑制を起こしてるということはないんでしょう?」と言うので、無治療ゆえ「はい」と言うと、「だったら季節性のも、今回の新型のも、恐らく最優先で打つ部類に入ると思うんですよ。まず医療従事者から、それから基礎疾患のある人とかになるんですけど、それでも11月なんですけどね」とのこと。
「さっきも問い合わせあったんですけどね、新型のワクチンが10月19日からだってニュースで聞いて、すぐ打って貰えるのかって。でもそれはそこからようやく全国に行くようになりますよ、という日なんで、実際はまず医療従事者から、それから基礎疾患のある患者さん…となるんで結局早くても来月になるんですよ」ということだった。
「京大(病院)はいつですか?」と聞かれるので「明日なんです」と答えると「じゃあすぐ聞いておいて貰えます? 恐らく一番最初に打たなあかん患者さんやと思うんですよね」とのこと。そうかあ、やっぱりそうなんだなあ。白血病患者だもんなあ。
それから「お薬はどうですか」と言われるので、「レンドルミンだけだとやはり寝入りはいいんですが、途中目が醒めると眠れなくなることが多くて困ってたんですが、ベンザリンを足していただいたら朝まで眠れるようになりました」と話す。
ベンザリンは長時間持続型だが個人差があるそうで、先生は「残るようなことはありませんか」と聞かれたが自分の場合はないと答える。ではそれをまた一ヶ月出しましょう、ということにしていただいて、御礼を言って診察室を出る。
いったん会計を待つので座っていると、先ほどの看護婦さんが近寄ってきて、「うがいをよぉぉく、して下さいね」とこれまた真剣な顔で言われ「は、はい。すいません」となぜか謝ってしまった。いや本当、不注意やうっかりは自分の場合命取りになりかねないです。すいません自分のことなのに。

それにしても、インフルエンザワクチンだ。明日京大に行ったらさっそくI先生に聞いてみよう。そう思いつつ薬局で薬を貰い、すぐに部屋に戻る。着替えて手を洗い、うがいを入念に何度かして、さらにウエルパスで両手を指から手首まで消毒。これはもう習慣になっていて、最近では無意識に外出から戻ると両手を消毒している。マスクも習慣なのだが、時々今日のように「つい、うっかり」がある。
インフルエンザは去年から今年にかけて新型の危険性が喧伝され、春には「この冬また流行する恐れがある」と言いつつ、結果的には切れ目なく患者が出続けた。弱毒性だから騒ぎすぎだとか、マスクのウィルスへの防疫効果を笑う人がよくいる。だがそんなことはしょせん健康な人だから言えることであり、世の中にはそうではない人もまたたくさん居ることを忘れている。ゆえに、不遜な発言だと俺は思う。
マスクにしても問題はその「行為の習慣化」であり、パンデミックが現実となってしまった今、自分が感染しているかしていないかは、はっきり言って症状が出るまで判らない。であれば、「ひょっとしたら」と思った人のマスク着用が習慣として定着すれば、無作為の感染拡大は防げる可能性が高くなる。「あんなもの素通しだよ」と言うが、そういう単純な問題だけではない。ゲッホンガッハン、ヘックショイとマスクもせずにあっちこっちで大口あけてやっている人間も依然多い中、防疫上何もしないよりは遥かに効果がある。

陰膳それより今日は昼前から腹が張って苦しい。
軽く目眩もある。どうやら低気圧が近いようだ。これは体内気圧計がそう知らせている。三津子が生きていた頃、腎臓手術痕の痛み、腹の腫れで天気予報をしてくれたが、ことごとく当たった。その後自分が病気になり脾臓やあちこちのリンパ節が腫れるようになり、実感している。
人間の体が気圧に影響されるのは当然だと思う。いつだったか密封したプラスチックケースの中にボールを入れて、そこから注射器のようなポンプで空気を抜くとどうなるか、という実験を見た。当然ケース内の気圧が下がり、ボールは膨らむ。そのボールが俺の腹だろう。

晩は6時過ぎから買ってあった寿司を出し、彼女の好きだったもずく酢、温泉たまごと出汁巻き、さんま刺しなどで陰膳を作り、月命日を弔う。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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