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2010-06-19(Sat)

気になる「影」

朝は6時過ぎに目が覚めた。小雨が降っていて、向かいの天理教の朝のお勤めの太鼓と声が聞こえてくる(入院してからしばらくどこかのお寺だと思っていたが、調べたら天理教だった)。蒸し暑かったのでクーラーをつけたまま寝たが正解だった。
トイレ洗顔歯磨きなどを済ませて病室へ戻り、テレビをつける。昨日から明日までのこの3日、病院は「休日」なので患者としてはひたすらに退屈なだけ。朝食を完食したら音楽聞いてるうちにまたうとうと。ネットでニュースサイトを見たりするが、モバイル端末は速度がやはり物足りなく、ちょっとした「待ち」の間にどうにもまぶたが重くなる。まあ昔のモデム時代のクンロクとかイッチョンチョンとか64k(bps!!)とか知ってるから、それに比べればはるかに高速なのではあるが。

そのうち隣の患者も起きたようだが、テレビをつけて普通に音を出している。それもけっこうな音量でうるさい。あれ、ここは個室のようで個室じゃないし、確か昨日は赤ん坊連れてきて大騒ぎだったので看護婦さんに注意されたはずだし、それからはテレビの音は出さないことになったはずでは…?
しかしマナーとかルールとか常識といったものを持ち合わせているのであれば、病院で大きな声は出さないだろうし、相部屋に入ったら相手には配慮するものだし、赤ん坊は連れて来ないだろうし、世の中自分らのためだけに廻ってるのではないことぐらい最初から解っているはず。
つまり、こういう種類の人間には最初から「何も期待してはいけない」ことを経験で学んでいるから、全く腹も立たない。こちらは言われた通り、ヘッドフォンでテレビを見るだけ。そのうちベッドの上でまた大声で電話をかけ始めた。ヘッドフォンのテレビの音声より大きい。
それを聞きながら、うーんこりゃ京都弁じゃないな、もっとこう、何というかパンチのきいたキッツいコトバだが、関西弁には間違いない。京都弁じゃないことくらいは3年近く住んでいると解るものの、ではどこだろうかと考えても土地勘もないので全く解らない。繰り返しになるが、本当に不思議なことに、腹が立たない。
世の中には「他者と共生する」という思考が全く欠落している人たちが本当に存在するということは、もうこの年になればじゅうぶん、知っているし。

NHKではMLB中継、インターリーグのサブウェイシリーズでメッツ高橋尚が先発する試合をやっていたので、ヘッドフォンをしたまま観戦。
高橋は変化球がコントロール良く決まり、粘り強く打たせて取る投球で6回を無失点で切り抜け、味方の1点を守って降板。試合はその後メッツが追加点を挙げ、高橋は6勝目。フといまだ勝ち星のないアトランタの川上、可哀想になあと思う。

昼食はうどんだった。
これに少量のおかずとおしんこがついていて、もう一つの器を「?」と思ってパカッと開けたらご飯だった。これがうどん定食か…。さすがにうどんの後のご飯は半分以上残す。

いつの間にか雨は上がっていたが、やはり蒸し暑さも上昇。クーラーを強くして午後は音楽を聞きながら転がっている。1時過ぎに研修医が来てくれ、様子を聞いてきたので問題ないと伝える。肺の穴がうまく塞がったかどうかは週明けにドレーンのチューブを塞ぎ、様子を見てレントゲンを撮り、空気が漏れてなければ穴は塞がった=気胸に関してはOKということ。
ただ、まだ挿管されたチューブづたいに液がけっこう出てきているのに、コレ塞いじゃって大丈夫なのかと聞くと、ある程度の水は誰でも溜まり、自然に吸収されていくので問題ないということ。1リットル2リットル溜まれば肺水腫とか大変なわけだが、このくらいなら大丈夫でしょう、というので納得する。

あと、昨日の医師と恐らく与えられている情報は同じはずだが、敢えて研修医にも同じことを聞いてみた。
気胸としては穴が塞がればそれでいいわけだけど、CTではやはり一番の問題は縦隔のリンパ節の腫瘍でしょうかね、と言うと「そうですねえ」と言いつつ、ただここで最後に撮ったのは2年前で、そこから比べて著しく大きくなったわけでもないし、大きくなりすぎて心臓を圧迫しているとか、そういうことでもないので、他の先生とも相談しますし、血液内科の先生からも「相談して欲しい」と念を押されてるので、そこら辺はちゃんと話し合って、患者さんにもこういうベッドサイドじゃなく、きちんと説明の場を持って話をさせていただきますよ、とのこと。
昨日聞いた「穴の元」のような円形というか袋状の影がいくつか見られ、例えばそれが本当に穴の元なら、今後またそこが破けて同じ状態にならないとも言えないし、いくつかもっと小さな影も複数見られるので、それらはリンパ節が腫れているのだと想像は出来るが、いずれにせよ本当はちゃんとPET、MRIを使って精査したいという。これらは縦隔腫瘍と違い、いずれも2年前には見られなかった所見なので、俺も気にはなる。
縦隔腫瘍の診断を確定させるために「ごそっと」外科的に取るとか取らないということとは別に、こうした新たに出現したいくつかのモノも含め、調べたいということだろう。

ぱらぱらと散見される小さな影というのは、俺も今顎下や首、腋下、鼠蹊などに見られるおそらくリンパ節の腫れと同様のものと考えたいが、それも調べてみないと確定は出来ない。おそらく、というのは結局想像でしかない。
俺が今一番気がかりなのは、レントゲンで目視できた、円形の影だ。レントゲン写真だと、デキモノという感じではなく、直径1cmくらいだろうか、小さめの輪ゴムを置いたような感じとういか、鉛筆で水玉模様を描いた輪郭だけというか。円のエッヂははっきり映っているわけではなく、ぼやっとした濃さではあるが、明らかに「ある」。それが「穴の元」というか、また強いショックを与えるとそこから穴が開くというようなものなのかどうかも、不明。レントゲンではっきり目視できたのは2〜3個だけだったが、CTで見ると同じようなものが肺の表面ではなく中にいくつか出来ている、何なのか不明だ、ということ。
それやこれやで、呼吸器科的にはやっぱり開けてちゃんと調べたいということだ。縦隔腫瘍に関しては摘出となると胸部切開して肋骨を外して…と、通常の大きな手術になってしまう。もちろん患者の同意なしには出来ないことだが、俺としては元の病気との関連もあり、何とも言えない。血液内科のI先生がこれらを総合的に勘案してどう判断をされるか、ということもある。

研修医が帰った後、少し憂鬱な気持ちになっていると、隣にまた嫁はんが来た。この嫁はんがまた旦那に輪をかけて声がデカい。この銅鑼声というか、日常この音量で会話してるとしたらかなりキッツイと思うのだけど、お互いにそれが普通というか気にならないから夫婦でいるのだろう。今日は赤ん坊に加え、幼児も伴っていて、当然子どももボリューム的には親と同じである。
まあうるさいことこの上ないわけだが、声やしゃべり方から言って幼児の方は女の子だろう、お父ちゃんが入院して寂しいだろうし。咳をちょっとしているのは問題だとは思うが、まあこっちがしっかり予防しておけばいい。子どもに罪はないし、可愛いものだ。
お父ちゃんは大声で子どもにおどけて相手をしてキャッキャ言わせたりバタバタ走らせたり、椅子をギーギー引かせたりしている。さすがに時々大声を出す子どもに嫁はんが「しっ!」とか「おーきなこえーだーさーなーいー」とか言うが、それがまた大きな声なのはご愛敬か。相変わらずおとなしくしているこちらに、寝てるかも知れない、というような配慮は全く、清々しいほど見事にみじんもない。憂鬱な気持ちが逆におかしい方へ持っていかれたので感謝したいほどだ、皮肉抜きで。

さてその後お隣の親子はどこかへ行ったようなので、こちらはその間に一眠りしようと試みるが、うとうとしたと思うとドレーンのチェストに溜まった液の量を調べにとか、バイタルとか、誰かしらが来る。病院とはそういうところだ、逆に患者をほったらかしにしていいはずもない。

夕飯は完食、そしていよいよサッカーW杯は日本対オランダ戦。
ここはもちろん勝ちにいくところだが、引き分けでもよしという2戦目。負けるとデンマーク戦での勝利がほぼ必須となるため、勝ち点は欲しい。早々に民放の中継にチャンネルを合わせるが、ノリ的にはどうでもいい感じの演出が続く。しかし病室はアナログ地上波しか入らないので、NHK-BSでの中継は見られない。キックオフまで延々と待たされるだけの演出なのは解っているので、時折他のチャンネルをザッピングするが、何とKBS京都で「戦国自衛隊」(もちろん千葉真一ver.)が始まった。まずい、目が離せない。何とかCMの合間にサッカーにチャンネルを戻した。

さて試合はご存知の通り、結果から言うと0−1で惜敗だった。ボールポゼッションだけで言うと前半特に30-70でオランダにボールを常に支配されて廻されて、時折縦パスを通され突破を試みられる…という展開だった。しかし日本の守りは堅く、がっちり引くところは引きつつ、カウンターも見せた。パスがほとんどつながらず、ボールを持ってもすぐ奪われるなどしんどい時間帯だったが、前半を終えてのシュート数では日本が上回ったほどよく頑張った。
問題は後半で、がらりと攻撃スタイルを変えたというか、明らかに勝ちに来たオランダの猛攻に日本はまたもや防戦一方。しかしとうとうスナイデルに後半8分にドカンとミドルシュートを叩き込まれた。
ここまで鬼気迫る奮闘ぶりを見せてきたDF闘莉王のクリアが中途半端に落ち、相手のハンド気味のパスの先に、マークがずれたスナイデルがおり、ゴールまで一本道が出来ており、そしてそれをためらわずに蹴り込んだ、というシーンだった。GK川島は反応していたし、手にあてて弾いていたが、ブレ球だったのだろうか、左手を弾いた弾道はそのままゴール右へ吸い込まれた。川島はその後再三スーパーセーブを見せていたし、この失点は仕方ない…と…思う。
さあここから日本は守りつつも明確に1点は取らねばならないという過酷なシフトへ移ることになったが、やはりオランダにボールを支配されることが多く、それでも果敢に責め立てた。FW大久保の動きは前半からとてもキレがあり、後半もいくつかシュートを放つなどよく頑張っていた。松井は途中から中村俊に交替したが、大久保・本田と連動してもの凄い運動量だった。
交替して入った中村は残念ながら今一つ動きに精細が感じられず、エリアからボールを奪ったあと、奪われた本人がすぐ背後にいるにも関わらず緩慢な動作でパス先を探しているうちに奪い返されるなど、どうも前半から戦ってきた選手たちの怒濤のようなスピード、動きから一人浮いているように見えた。(ブブゼラの音は関係ないと思う、ボールを奪われた選手はその後猛然とそのミスを取り返そうと奪い返しに来る…というのは素人でも普通にサッカーを見続けていれば知っていること)闘莉王が身体を張って奪った相手ボールへの反応も死に物狂いには見えず、それを「冷静」と見るか「闘志がない」と見るかは見解が別れるところだろう。
またさらに攻撃的にと玉田、岡崎を投入してからは闘利王も前線にたびたびオーバーラップするなど日本もすさまじい攻撃を見せたが、残念ながら点を取るには至らなかった。惜しいチャンスもあった(特に岡崎のシュートは最低、枠には入れて欲しかった…)のだが。
結果的に見れば惜敗というかたちでいいと思うが、とにかく言葉上どうこうよりも、見ていて実感として「惜しかった」。
オランダは強豪だ優勝候補だというが、そういうチームだって絶対ではないのが1戦勝負のW杯。失礼な予想も多かった中、0−0もあり得たし1−1もあり得たし、1−0もあり得た試合だった。もちろん0−3や1−3もあり得たが。まあしょせんは素人のたわごとでしかないし、「たら・れば」はないけれども。

なあに次のデンマーク戦、引き分け狙いではなく勝ちに行けばいいのさ、そう思って次の試合も見ようか迷ったが、眠剤と痛み止めを飲んでしまったので、そのまま寝る。
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コメント

ありがとうございます

京都は蒸し暑い日が続いていますが、病室ではクーラーガンガン効かせてます。
猫たちの世話をまた渡辺さんご夫妻にお願いしているのが心苦しいんですが、ここはご厚意に甘えて治療に専念するしかありません。
何とか頑張っていますので、ご心配なく!

お大事に・・・

昨晩、性悪猫などを読みふけっておりました。
そういえば、白取さんはお元気かしら・・・と
こちらを見てびっくりしました。
入院なさっていたのですね。
こちら北東北ですが、梅雨の晴れ間が覗いてますが、
今日はクーラーをつけなくても風が涼しいです。
京都は暑いのでしょうね。
あんまり暑いと猫ちゃんも心配ですね・・・(でも猫って一番涼しいとこにいますよね。)
どうぞご自愛くださいませ。。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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