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2010-06-24(Thu)

無理して発熱

夜はなぜか寒くて、3時に目が覚めた。
これまでずっとかけ布団は一度もかけずに足下に丸めてあり、クーラーは寝る前に弱くして…というパターンできていたのが、なぜかこの夜だけやけに寒くて目が覚め、かけ布団をかけた。念のため熱を測るが37℃。高熱が出たわけではない。その後6時半まで薄い眠りと覚醒を繰り返した。

朝のバイタルの後、研修医のH君が来て、胸水採取のためのクランプをする。今回は胸に近い部分を鉗子で遮断、プラーンとはさみが身体にぶら下がるかたちになる。「お昼前には外しに来ますのでちょっと我慢してください」と言われた。
前回クランプされた時は穴が塞ぎきってなかったせいか、細かい咳が出て鈍痛もたびたび出たが、今回は咳はあまり出ない。痛みが出ると嫌なので、念のためにロキソニンを飲んでおく。

朝食のあとは痛みや咳が出ると嫌なので、なるべく動かないようにベッド上でじっとしている。そのうちに、夜よく眠れなかったせいかうとうと。幸いあまり人の出入りがなく、断続的だが1時間ほど寝られた。
トイレへ行くと大の方が故障ぽかったので、看護婦さんにその旨告げてエレベータで1階のトイレへ行くと、使用中。しょうがなく4階に戻り、用を足して5階へ戻る。その後ネットを見ていると昼前にH研修医が来て、「じゃあ胸水を採りますね」と言って大きなピストンと、試験管を2本持って来た。
クランプを外してチューブの高さを変えたり俺の身体の位置を動かしたりすると、黄色い胸水がゴボゴボとチューブに流れてきたので、いったんチェストドレーンバッグ側をクランプして、液を採る作業。俺の胸腔から伸びる管の接続部分から細い管が枝分かれしており、先端は注射器で薬を入れたり液を抜いたりする接続部分になっている。そこにピストンを接続してチューブ内の胸水を吸い取ろうとするのだが、何度かやってもうまくいかない。
「あれ? おかしいな…、N先生呼んできますね」ということで、俺はチューブをとめている鉗子を右手に持ち、左手にピストンを持ち、しばし待つ。
間もなく研修医がN先生を連れて戻ってきて、同じ作業を今度はN先生が行うが、やはり液がピストンに吸われない。ピストンを引いては戻し、を何度か繰り返されると何か胸が痛くなってきた。
「じゃあ、これ抜いて箱(チェストドレーンバッグ)ごと取り替えましょうか」ということになり、新しいドレーンバッグを看護婦さんが持ってきた。そこから伸びる新しいチューブの先端をイソジンで消毒してから、俺の胸から垂れている接続部分から古いチューブを抜き、付け替える。
で、古い方…今までつながっていた方のチューブに溜まっている胸水を、試験管に1本半くらいだろうか、流し込むように採取して終了。その後看護婦さんが新しいドレーンバッグを点滴スタンドにテープでがっちり固定してくれた。
当然だがこのドレーンバッグは使い捨てで、まっさらのものになったのが何となく嬉しい。よく考えたら嬉しくも何ともないことだが。

その後トイレから戻ってきたら、テレビ台の引き出しトレイの上に紙が乗っていた。参議院選挙の病院での不在者投票の申込用紙。投票は一般の11日ではなく、7日にこの棟で行えるという。ああ、それじゃすぐ書き込もう…と思ったが「俺、そこまで入院してるのか?」と素朴な疑問が沸く。
検査、検査の日程だが現時点では1日のPETが最終ではある。その結果がその週のうちに出るだろうし、問題なければ出られるはず…と考え、いやしかし肺にはたくさんの穴の元(?)があり、それをほっとくわけにも行かないだろうし、何らかの処置が必要だろう。となると最悪手術だってあり得るわけで…と色々考えて、一応用紙に記入して切り取っておいた。
間もなく婦長さんが来て「あ、書きました?」と言うので差し出すと「この前に退院できるようならね、不要ということでやっときますから。大丈夫ですよ」と言われる。よく考えたらそんな簡単に退院できるわけないよな、と自分でも苦笑。

さて今日は腹部造影CT検査の日だ。CTは中央棟へ行かねば撮影できないので、3時35分のシャトルバスに乗る予定、と看護婦さんがちゃんと書いてくれていた。財布などを袋に入れたり用意をして、3時半ころエレベータへ向かう。
ちょうど今日の担当看護婦さんと会ったら「車椅子出しましょうか」と言ってくれたが「大丈夫ですよ、スタンド押して歩けますし」と話す。看護婦さんも忙しいのだしもう歩けるし。看護婦さんは一瞬考えた後、「一応下まで行きましょう」と言ってついてきてくれる。エレベータが来るとこの階から同じバスで中央棟へ向かう患者が2名ほど乗ってきて、一杯になった。
一回の受付前で5分ほど待つとすぐバスが来て患者を降ろし、入れ替えで俺たちも乗り込む。点滴スタンドはドレーンバッグの固定用で一番低いとはいえ、足は5本でけっこう底面積を食うもの。しかしそこはベテラン運転手のKさん(古株の患者たちが親しげに話しかけていた)、「じゃあ先乗ってもらえますか」と誘導してくれ、スタンドを慎重に傾けつつ、うまいことこちらの足下へ入れてくれた。
俺の他の患者も乗せて中央棟へ着くと、検査までまだ時間に余裕があったので、ゆっくり歩いてX線受付へ用紙を提出。「2番待合へ」というのでまたゆっくり歩き、こないだ胸部造影CTを撮った時に車椅子で待ったのと同じ場所に丸椅子を引っ張ってきて、テレビを見ながら待つことにした。
撮影予約時間は4時15分、まだ20分以上あるし気長に待とうと弛緩していたら、4時前に呼ばれたのでびっくり。順番飛ばしてくれたのか知らん。ドレーンバッグの固定をいったん外して足に挟んで立てて、仰向けに検査台に寝る。前回造影剤を入れた左手の静脈は内出血して5〜6?大の染みになってしまったので、今度は右手にしてもらった。
前と同様にテスト撮影の後、造影剤が入ると例によって金玉その他が熱くなり、腹部の撮影完了。身体を起こしてもらうと、ドレーンバッグ交換後はほとんど出ていなかった胸水がけっこうチューブに流れ出ていた。仰向けになって身体を起こしたからか。どういう加減なのかよく解らない。

そのまま検査室から待合を抜けると、まだ4時10分手前。次のシャトルバスは前回25分と聞いたな、と思い出し、病院地下のローソンへ向かう。中央棟の方は北側に大きな売店、南側にローソン、1階にはドトールとレストランがあるという素晴らしい環境だ。
エレベータで地下に下りて、バスの時間と買い物時間を考え、少しだけ急ぎ気味で点滴スタンドを押しつつローソンへ。切れかけていた歯磨き粉のチューブやふりかけ、体拭き用のウエットティッシュ、飲み物などを買う。そしてさっきまではせっかく来たんだから絶対に唐揚げとかフランクを買うと心に強く決めていたのに、レジ横のそれらを見たら、いったいいつ食うんだよと思い治して、結局買わずに出た。
三度の食事はその都度味が薄いとか言いつつも完食しているので、間食の余地があまりないのだ。腹が減ったな、という頃合いにはもう次の食事の時間が近くなっているし、夕飯の後に唐揚げやフランクを、ビールも無しに食うほど俺はピザデブではない。

買い物の袋をスタンドにぶら下げ、エレベータで1階に戻り正面玄関に着くと4時24分。
ほおら完璧やん、と思いつつガードマンに「次のバスは25分ですよね」とちょっとだけドヤ顔で確認すると「いや、45分ですよ」と言われ、一瞬でヘナヘナになる。
「あっ、そう…です…か」と薄ら笑いつつエントランスへ戻り、冷たいお茶のボトルを買ってベンチに座って脱力。ここで20分待ちかよ…。
今日は30℃越えとかで、空は雲一つない快晴。暑いが梅雨の谷間なのに湿気があまりなくカラッとしている。結局粛々とひたすらにそこに座って20分待ち。バスが到着したのを見てから立ち上がってバスに向かうと、来る時と同じKさんだった。また同じ運転席の後ろに乗せて貰って、しばらく発車時間待ち。
結局俺しか患者は乗らず、そのまま発車して南棟の入り口へ。ここで抗癌剤と放射線治療中という顔見知りらしい患者さんを一人、しばらく待って車椅子のおばあさんと看護婦さん一人を乗せて南西棟に戻ったら、5時5分。

何だか待ち時間でぐったり疲れた。買って来たものをしまいトイレへ行き、ベッドに仰向けに落ち着いたらどうも胸が痛い。けっこう歩いたし動いたもんなあ…と思いつつ朝7時に飲んだきりだったロキソニンを飲む。
検温してみたら38.2℃。やばい、初めて8℃代に突入した。やはり無理せず車椅子で送り迎えして貰えば良かった。どうも少し楽になると迷惑はかけられない…と思ってしまう。病人なのに気を遣い遠慮する自分が情けない。

その後薬を飲んで30分で38.0℃、1時間で37.6℃と順調に下がってきたのでそのまま安静にして、テレビを眺めていた。6時に夕飯が来たので身体を起こして完食するが、汗がだくだくと出てくる。買って来たギャツビーのボディペーパーで顔から首周りなどを念入りに拭く。
胸痛はだいぶ治まったものの、夕飯を完食したら腹が張ってしんどい。つくづく因果な身体である。またベッドに仰向けになり、首だけ右に傾けてテレビを見ておとなしくしていた。身体の右を下にして横になることが出来ないので、無理な体勢になる。何しろ切開されて胸腔内にカテーテルが入ってるからしょうがない。寝ている間も無意識に右に寝返りを打たないように固まっているようで、どうにも肩、首が凝ってきた。
この肩や首の凝りもけっこうビキビキで痛いんだけど、順番的にはかなり優先度の低い「不具合」だ。
縦隔のでかい腫瘍が癌かどうか、肺の中の細かいポツポツもリンパの腫れなのか悪性腫瘍じゃないかどうか、肺に無数見られる袋だか穴だかがいったい何なのか、それが他の部位にもそれが出来ていないかどうなのか…と優先度の高い懸念が今の時点で多すぎる。何より元々が白血病患者なんで、肩こりごときは耳クソみたいなものである。(肺がんの放散痛だったりして、などというツッコミはやめよう)
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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