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2010-08-01(Sun)

静かな病棟

8月1日(日) 入院49日目★手術27日目

夕べは調子が悪かったのが少し持ち直したあとも、大事を取ってそのままただじっとテレビを眺めていた。そういえばメニエルのような症状が出たことがあるが(自分の場合はリンパ節が腫れて圧迫したのかも知れないということ)、軽い目眩にも似た頭の重さと不快感、吐き気はあれに少し似ている
看護士クンも「吐き気が一時的なものやったらいいんですけどね」と言ってくれるが、せっかくおさまって順調にメシも食えていたから、はっきり言ってショック。でも体力つけなあかん、頑張って食べな…という時に限って「ほんまにまずいメシ」だったりして、と笑う。
夜は早めに薬を飲み、10時前には消灯し、10時半ころには寝てしまった。

夜中一度トイレに立ったが、次に目が覚めると6時。正味7時間ほどは寝られたか。やはり廊下を歩く看護婦さんや患者たちの気配も声も、立てる音もかなり少なかったせいもあり、久々に熟睡できた。

トイレ、洗顔などして体重を測りに行くと60.30kg、まだ微妙に減っている。くそ。

朝の起き抜けはいつも、前の晩に飲むようになったパリエット(胃酸過多防止)がよく効いていて、吐き気も一切なく胃部の不快感もない。それが昼過ぎまで続いて、ここしばらく、おかしくなるのはたいてい食間の長い夕方4時あたりの、胃酸が出るあたり。ここでパリエットを飲めばよさそうだが、一日の使える量を超えてしまうのでダメらしい。
このパリエットという薬はけっこう強いらしく、増やしてもらうわけには行かないが、毎朝気持ち良く起きられるというのは本当に助かっている。同じ気分が悪いのでも、朝の一日のスタートから嘔吐したり具合の悪さと闘いつつでは、かなりきつい。
今日はこのまま吐き気や頭痛が出ないといいのだが。

今日の病棟は静かだと言ったら、個室の人らも一時外泊している人が多く、大部屋も半分いないという。しかし何と明日から4人だか5人だかドッと「新入り」が入ってくるそうで、病棟は満員になるそうだ。やれやれ…週明けから風呂もトイレも騒音も、大変なことになるのだろう、気が重い。

人も少ないし昼前に早々にシャワーしようと思ったら、ボディソープが切れていたことを思い出す。買えばいいやと思っていたら今日は日曜で売店は休み…。汗だけでも流そうとシャワーだけ浴びようと思っていたら、研修医のKさん。
様子の聞き取りと呼吸音確認のあと、「明日からまた別の科に移動になります」とのことで、こちらもお世話になりました、と頭を下げる。「いろいろ慣れない処置でご迷惑を…」というので「いや、最初は皆さんそうですから頑張ってください」と挨拶。頑張っていい医者になってください。


昼食は「すきやき」という名称のぼやーっとした味の「にんじんと白菜煮にごく少量の薄切り牛肉を添えたもの」、茹でブロッコリのおかかまぶし、山芋千切り細切りわかめ入り、以上。白飯のおかずになるのは山芋千切りくらい。醤油を入れてかき混ぜてご飯にかけて食べる。「すきやき」(では断じてない、と思う)は味が薄いのでおかずというより汁物みたいな感じ。ブロッコリーもほぼ無味。
途中で糖尿食じゃないよなコレ…と紙を確認したほど。完食できず。ただし吐き気や食欲不振ではなくて味の問題でしたすんません。

午後はほぼ仕事。
昨日一昨日と調子が悪かった分を取り戻すべく奮闘。目が疲れた。
途中3時ころに頃胃酸過多〜吐き気防止にミニッツメイドの吸うタイプのゼリー「朝りんご」をチューチュー飲んだ。果汁はほとんどないが、うまい。ただ人気があるのか売店に入るとアッという間に無くなるらしく、たまに見ても箱には1、2個しかないのが残念。
しかし結局、4時ころ看護婦さんが「これ、自己管理で飲んだ時間だけ報告して下さい」と言ってプリンペランを持って来てくれた。

今日は大丈夫かも…と思っていたら、4時半過ぎあたりから少しムカつきが来た。大丈夫…が怪しくなってきたので、5時前に一錠飲んでおく。
幸いこれが効き、夕飯前には気持ち悪さが消えた。夕飯はほぼ完食。いつものように大量の小鉢の和え物(三度豆のピーナツ和え)は半分しか食べられず。

その後も仕事。夜は転送、このマシンは処理能力が非力で、かつ通信環境も脆弱なので複数の転送を重ねるとだいたい止まる。終わったと思ったら止まってたりするので、一つのタスクにとどめて、張り付きながら効率的にやらないといつまで経っても終わらない。

仕事のバックにつけていたテレビの酒「黄桜」のCMに思わず目が行く。マグロとかウニとかはもとか焼き空豆とかの映像と冷やした酒。
連れ合いが生きていた頃は二人での晩酌が一番楽しい時間だったなあ、としみぢみ思い出す。家で炭火焼きや鍋をしたり、「明青」さんはじめ、美味しいお店へ出かけたり。
ここを出て一人で行くようなことがあれば、「明青」さん以外にはないだろうなあ、と思う。早く行きたいなあ…と料理を夢想したら胃酸過多になりそうなので、仕事に戻る。

まずはこのしつこい肺炎を退治して、体力を回復して、全てはそれからの話か。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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