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2010-08-13(Fri)

河野裕子さんの訃報を知る

8月13日(金)

夕べは12時ころ就寝、今朝は8時起き。外はうす曇り。
朝のルーティンを済ませて、仕事関係の連絡を色々と調べ物と同時にやっているとアッという間に10時をまわってしまう。
朝にも昼にも中途半端な時間になってしまったが、冷凍ご飯を温めておかずを作って食べるというまでの気持ちではない。外は比較的涼しそうだったので、ササッと着替えて向かいのコンビニへサンドイッチを買いに行く。ついでにフランクフルトも買ってしまった。
こういうフランクとか唐揚げとかコロッケなどは、普段はあまり買うことはない(買うとすればスーパーの総菜)。ただ入院中は病院内のコンビニで買い物をする際、レジ横に置かれたそれらは非常に魅力的であり、しかし病院では三度の食事は決められた時間に来るわけだし、食べた量は看護婦さんがきっちり確認するわけだし、残すと必ず理由を問われたので、間食はほとんどしなかった。
そういう食事の量を聞くことはもちろん患者の体調管理のためで、吐き気があるのかないのか、食欲がないのか、それはなぜか、あるいは他の理由が、と細かく事情聴取をされる。そしてLANにつながっているノートPCの電子カルテに、日々の様子としてキッチリ書き込まれ蓄積されていく。
そういった患者の細かい容態というか情報は、看護婦が交替しても報告を読めば把握できるようになっており、確実で合理的なシステムだと思う。
…で、あるだけに、途中間食をしてそれによって正規の食事に影響が出ると、それなりの理由を考えねばならず、ちょっと食欲がなくて、とでも言えば回復が遅いと見なされる。気持ちが悪くて、と言えば薬の副作用が強いと見なされる。なのでグッと我慢して、堪えてきたというわけなのだ。
まあ他の患者は、特に食事の制限がこれといってない人はけっこう買い食いをしているし、レストランやドトールで食う猛者もいる(俺も一度だけ朝食抜きの検査の後でラーメンを食ったが)。あとは看護婦さんにその旨申告すればいいだけの話なのだが、病院の食事をおろそかにし、間食や買い食い、外食ばかりする不良患者でいいわけもない。そういうところは自分は優等生というか、ルールを提示されると守るタイプなのである。
家に戻ればもう、食事の時間も量も、微調整が可能。ただ健康管理上、いい加減な食生活にはしたくないというだけの話。
それと、不健康・自堕落なかたちではなく太りたい。というよりもう少し筋肉を戻したい。それには食べて、動かねばならない。適正なカロリーを、バランス良く摂取して、適度な運動。まだリハビリ状態なので運動は無理にしても、適正な食事は続けておかねばならない。

この日は注文しておいた荷物がいくつか届いた。
猫たちの乾燥エサ4kg×2袋、カバンに携帯しておく100ml入りの消毒用アルコールスプレー。あと、元やまだのアシスタントのNさんから御見舞にと食品いろいろをいただいた。
何かとこうして気を遣っていただく人があちこちにおられ、嬉しいのだが何だか本当に申し訳ない。

あと家では当然シャワーをしたり洗濯をしたりするが、病院に居た時は洗濯・乾燥は有料、シャワーは時間帯が決められていて早いモノ勝ちだったりした。普通に好きな時間に普通のことが出来るってのは、やっぱりいい。普通が有り難い。

午後、歌人の河野裕子さんの訃報を知った。

河野さんとやまだ紫は手紙のやりとりや著書を交換しあう間柄であったが、直接会うことは結局、なかった。
我々が東京にいる時から河野さんはずっと京都にお住まいで、我々が京都へ越してきた時はすでにご闘病中と伺っていた。やまだが「ああ、河野さんのおうちはけっこう近くなんだね。でもご病気のところへ押しかけても迷惑だろうし」と言っていたのを憶えている。

そうこうしていたら、去年やまだが先に逝ってしまった。やまだは若い頃から河野さんの歌が好きで、とくに連作「菜の花」中の有名な
「しんきらりと鬼は見たりし菜の花の…」の「しんきらり」という語感がとても気に入ったので、河野さんに直接ご許可を貰い、「ガロ」連載作のタイトルにしたという経緯がある。(もちろんタイトルだけで、漫画はやまだ紫の完全オリジナル。「しんきらり」という言葉の空気感、凛とした語感が、彼女の描く漫画作品に通じるものがあり、実にぴたりとはまっていると思う)
その後「しんきらり」はロングセラーとなり、青林堂版〜ちくま文庫〜作品集と版を変えるたびに河野さんにはご許可を頂いてきた(もちろん昨年の没後復刊・小学館クリエイティブ版でも頂きました)。

きっと今ごろ、お二人は天国で顔を合わせているだろう。
「ずいぶんお会いするまで時間がかかっちゃいましたね」と笑う、やまだの顔が浮かぶ。
合掌。
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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