2011-01-24(Mon)

積ん読

1月24日(月)

朝は羽布団の重ねた間にユキが潜り込み、例によって重し状態。
こちらがそっと気を使って寝相を変えるのは不条理極まりない。ここは寝室に猫を出入り禁止にし、強い態度で臨まねばならない。それが人間の人間たる尊厳を、猫に体で教えることなのである!…なんてことはなく、いつものように猫に気を使って薄い眠りをだらだらと9時過ぎまで。これはこれで幸福なことだ。
今日は朝から調子が悪い。
具体的にどこがどうとかいうことがあるわけではない。例えば肺をやってから、胸腔鏡を入れた右脇下が時々神経痛のように痛むとか、右肺の中の部分が疼くとか、相変わらず左手の麻痺は治る気配もなく悪化もせず、目眩というほどではないが目には慢性的な疲労感があり、そしていつも通り下痢である。
何度も何度も書いている気がするが、白血病という大きな病気を抱え、その上で小さな不快がいくつもいくつも積み重なると、やはり辛い。辛いものは辛い。
仕事はやらねばならないので辛かろうが何だろうがやる。しかしそれ以外は極力横になって、「積ん読」だった本を何冊か消化する。友人知人が勧めてくれる本や映画、アニメ、音楽はレンタルを利用したり、出来る範囲でなるべく触れるようにしている。閉じて狭まった範囲で生きていると、思考もそうだし、感性が鈍る。目を酷使しては何もならないから、そこら辺も緩く考えよう。

考えてみれば十代の頃から、漫画は少女漫画から三流エロ劇画まで幅広く出来うる限り読み漁っていたこと、死んだ父が遺してくれた東西の文学全集やSF、音楽なら母や兄貴の影響でシャンソン、演歌やフォークからハードロックまで聴いたことなど、その「幅」が実に後で役に立った。漫画は自分でも描いたし、音楽も自分でいくつかの楽器をやった。
一つのことを深く掘り下げたり耽溺するオタク的な溝にはまらなかったことは幸か不幸か、今の浅学非才な自分になったとはいえ、編集という仕事には非常にプラスだったように思える。
「オタク」は作家やその分野のオーソリティになるにはいいことだが、編集という職業には(個人的な趣味以外では)あまりプラスにならない。その分野の仕事しか出来ない編集は、潰しがきかないし、オタクとオタクが仕事で作家と編集というタッグを組む場合、成功すればいいが反発し合うこともある。
編集者、と名乗る人はたくさんいるし、自分もまあそうなるんだけど、フリーや社員編集者や、そのジャンルもどれだけ幅広くやったかとか、色々ある。ただ「編集」って何ぞやということでいうと、そのへんの中学生だって、溜まったエロ本のグラビアから好きなのを切り抜いて並べたりするだろうし(笑)、録画したテレビ番組を編集したり、本棚の本を並べ替えたりするのだって、広義では編集の一端だろう。それが職業になるかどうかって、厚い壁があるようで、実はそんなにはないのでは、とも思う。
偉そうに編集というフィルタがかかったものとそうでないものと、質に差があるのではないかと思う反面、でも、結局その差異が明確に現れる事象を事実として定義したり提示できる例は多くはない。
アイディアを出すとか資料を集めたりプロデュースをするとか、いろいろ編集さんの役割はあるけれども、結局のところ、作家が作品を世に出す時のお手伝いをする、ということにかわりはない。それが自分であっても他人であっても、編集者的な視点を持つか否か、というような。
まあ編集は裏方なので、声の大きい奴にろくな奴はいない。これは経験上、自信を持って言えるけど。編集じゃなくてもろくな奴はいないか…(笑)。

さて恒例(?)の料理シリーズ、今日は夕方調子が少し戻ったので、蟹肉団子スープに鶏の手羽中を焼いて投入。

蟹肉団子スープは飽きたので、一杯分を冷凍。
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コメント

料理記事(笑)

いや、料理ってほどのもんじゃないんですけどね。真似事というか。基本、夫婦二人でずっとやってきたことを何となく一人で出来る部分だけ反芻してるだけで、何か新しいことも出来るわけじゃなし…。
でも手間をかける時間があって、体力と気力があるということはいい事ですよね。
どれかが欠けると、とたんに食もいい加減になりがちで。
何も食べたくない、でも…という義務感の時、茹でるだけのうどんとか手を抜いてます(笑)。五木食品のカレーうどん最高です!

料理シリーズ

白取さんは、女の私なんかよりずっとこまめに美味しいお料理をしてらっしゃる。
結構楽しみにしてるんですよ、今度はどんな食材で何を作るんだろうって。
なので、どうぞ料理記事もどんどん続けてください。

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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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