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2005-09-01(Thu)

N大I病院歯科口腔外科、最高!

9月1日

どうにも点滴のせいで何度も目が覚めるため、朝は朦朧、5時過ぎにトイレで起きる。日中は暑くても朝晩は気温が前ほど高くないのでクーラーは消して寝たが、若干暑い感じ。かといってつければ早朝に寒さで目が覚める、クーラーは室温調節のできるタイプではないので(LMHの強弱調節のみ)、消しておくしかなかった。
ナースのKさんが検温にきて「早起きですねえ」と言って俺の左手首を見て、点滴の針が刺さったところから出血痕があり赤黒く血が固まっているのと、輸液が前のように一定に落ちなくなってきているので、「あれ、そういえばこれもう2週間以上入ってますよねえ、一旦外しましょう」と入院した日に開通させたルートから針を抜いてくれた。「じゃあ朝ごはんが終わったらまた刺してもらいましょう」ということで、しばしの間、終日点滴から解放される。点滴というのは正確には「静脈注射」と言い、注射なので医師しか開通させてはいけないのだ。それにしても久々に腕に管がついてなくて自由に動けるのはいい。これが寝てる時だったらもっといいのだが。
その後ナースが「じゃあ点滴外れてるうちに体拭きやっちゃいましょうか」と言うので、お湯を持ってきてもらう。自分で着替えて体を拭くが、ちょっと力を入れると垢がポロポロ浮いてくるので、ゴシゴシもこすれない。表面の汗とか汚れを拭く、という程度。風呂でうるかして思い切り垢をこすりたいが、今風邪をひいたらまた抗癌剤投与が延びるし、風邪が命取りにさえなりかねないから、風呂は禁止令が出ているから、仕方がない。
その後S女医が来てくれ、外したルートに貼られていた止血ガーゼとテープを取ると、やはり最初のルート穴は2週間の間にいろいろ動かしたためか少し拡がったようで大きく、しかもずっと押し付けられていた点滴チューブの接合部がくっきりと赤い傷痕になっていた。それにしてもあんな大きな穴、俺の血小板でよく止血されたな、と感心。次に別ルートをどこに通すかだったが、S女医は同じ血管の心臓よりに刺すが、輸液を落としてみると、染みるような痛みが走り、実際周囲の皮膚が盛り上がってきた。要するに漏れていたので、すぐ止めてもらう。長いことルートを同じところでいたから、血管がおかしくなってるのかね。結局別のやや細い血管に針を刺し、そこを開通させて点滴再開。手首と肘の中間くらいの変な位置だ。しばらく痛かった。

昼食後、ナースが昨日の胸のマルクの痕に貼ってあった大きめの絆創膏を剥いで消毒をして、そのままふさがないで乾かしましょう、と言って出て行った。しかしすぐにやっぱり俺の血液データでは胸の傷痕の放置はまずいと思ったのか、バンドエイドを貼りに来る。で俺が朝変えた点滴ルートの元方の穴、一応ふさがってるが「これはどうなんでしょうか」と聞くと、そこも念のためと絆創膏を貼ってくれた。だってかなり大きな穴だったもんなあ。
2時過ぎ、連れ合いが来る。朝晩は涼しくなってきたが、日中はまだまだ外は暑いという。もちろんこちらは解らず。もう9月かあ、と外を見るが、景色に変化はなし。週刊文春を買ってきてくれたのでしばらくそれを読み、TVを見ていると3時半頃主治医のS先生が回診に来る。俺の病気は珍らしいゆえ、国内のいろいろな方面へ意見を聞いており、その中でも権威だという人が那智勝浦に住んでいるそうで、返事を待っていると言う。何か大変なことになってきてないか。で、それらの意見も鑑み、火曜に会議があり、それから最終的な治療薬とスケジュールなど方針が決まるという。決まったらすぐ本人と家族にお話します、ということ。M医師が前に「もうお薬も決まりました」と言っていたが、やはり多方面からもう一度意見を聞いて慎重に、ということなのだろうか。具体的には、T-PLLの少ない症例の中で、比較的用いられている抗癌剤を単独使用するか、あるいはよくある悪性リンパ腫の治療法であるCHOP療法にするか、比較検討中とのこと。CHOP療法は複数の抗癌剤を併用し、きっちりとローテーションを組んで投与していく方法。とにかくまず歯科の先生から許可が出ないと治療に入れませんから、ということ。「頑張りますから助けてくださいね」と頭を下げる。

その後、4時過ぎにナースが歯科からお呼びがかかったと呼びに来る。今日は車椅子だ。歯科の先生は左の奥歯を抜糸した後、「前歯のとこ、仮歯入れちゃいますからね、これほっとくと割れちゃうかも知れないから」と言う。「こないだ型は取ってありますから、今日入れちゃおう」とのことで、上の前歯の仮歯合わせ。土台の金属を刺し込み、何度も何度も歯を入れては外して削り、を入れる歯の本分、つまり5本分。かなり長い歯が仮歯の元で、それを患者に合わせて整形・削っていくらしく、最初はめられた歯を舌先で確認すると、恐ろしく長い。口を閉じてもまだ数ミリはみ出すような長さで、一瞬これを仮歯だとはめられたら嫌だな、と思い、同時に今の自分の顔がカジモドのようになってるかと想像するとおかしくなってしまい、我慢していたがついにグフッと笑いが漏れてしまう。先生の手元をライトで照らしていた看護婦が「どうかされましたか?」と聞くので「いや、今自分が物凄い出っ歯になってるみたいだと思って」と言うと看護婦もちょっと笑って「そうですね、今はちょっと」と言うが、先生は作業をしながら真顔で「大丈夫ですよ、これから削って行きますからね」と静かに言われる。そりゃあそうだ。さんまなど目じゃないほどの超出っ歯状態で帰されても困る。
何度もはめては外して調整した後、いよいよ接着。といっても仮止めだが、鏡で見せてもらうと、もう本物の差し歯といっていいほどのできばえ。看護婦も「わあ、凄い綺麗ですねー」と感心していた。ていうか先生の腕が凄いのだろう。
その後、他の残っている歯も一本一本最後に綺麗にしてもらい、終了。「これで一応歯科の方は終わりだから、治療に入れると思うよ。内科の先生に手紙書いておきますから。後は治療が一段落したら、奥の残ったところちゃんとやろうね」と言われる。普通なら何ヶ月か週一くらいで通って、歯磨き指導、歯垢除去、虫歯治療や抜歯、そうしてインプラント処理をして仮歯…というコースを、たった7,8回で一気にやっていただいたわけだ。もちろん抗癌剤投与のために急いでもらったとはいえ、よくここまで短時間でやっていただいたと感激もの。「ありがとうございました」と深々と頭を下げ、お礼を言う。「じゃあこれでしっかり治療して、また残りは治しましょうね」と言われる。「もう虫歯で死んだりということはないですよね」と言うと、「ちゃんと歯ブラシをしっかりして、口の中を清潔にしておかないとだめですよ」とのこと。再びお礼を言って、病棟に戻る。戻ると5時半頃になっていた。連れは俺が1時間くらい戻らなかったので何をされているのかと心配したというが、仮歯が入ったと見せると驚いていた。「前の差し歯より全然今の仮歯の方がいいくらいだよ」と言う。それにしても本当に有難い、感謝感激。だいたい8本も奥歯を抜歯したというのに、その後全く痛みもなかったし、本当にN大I病院の歯科口腔外科の治療は素晴らしいですよお客さん!

ともかく、これでいよいよ癌細胞をブッ叩く戦闘準備が整った。
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吉井怜さんより伝言

を、勝手にあずかりました。
白取先生のブログを読まれて、以下のような伝言を預かりました。
<ただ、もしお伝えして頂けるなら、「私は、長い入院生活でしんどくなってきた時、退院したら何がしたいか。何を食べたいか。やりたい事をたくさん思い浮かべました。そして、治療でしんどい時ほど、その楽しみを思って頑張りました♪あと、長い入院生活でしんどくなってきた時は、お笑いのDVDを見て思いっきり笑っていました!!笑っていると、不安や恐怖をその瞬間だけでも忘れることが出来たからです。参考になったなら幸いです。」 と。>

吉井怜さんより伝言

を、勝手にあずかりました。
白取先生のブログを読まれて、以下のような伝言を預かりました。
<ただ、もしお伝えして頂けるなら、「私は、長い入院生活でしんどくなってきた時、退院したら何がしたいか。何を食べたいか。やりたい事をたくさん思い浮かべました。そして、治療でしんどい時ほど、その楽しみを思って頑張りました♪あと、長い入院生活でしんどくなってきた時は、お笑いのDVDを見て思いっきり笑っていました!!笑っていると、不安や恐怖をその瞬間だけでも忘れることが出来たからです。参考になったなら幸いです。」 と。>

ご調子は如何でしょうか?

今のところ治療は順調なのかと思います。
それにしても、N大学I病院の歯科・口腔外科さんは、流石ですねぇ。
庶民の虫歯治療等を受け持つ開業の歯科医さんなどは、そのような日常診療に経営がかかってますから、今回の場合のような超効率的な治療はしたくても(略
ぃゃぃゃ、一日に診る患者さんの人数が違うから、ということにしておきましょう。

話は戻って、その道の権威の先生って、もしかしてO野R三先生だったらホントに凄い。地域が若干違うから、別の先生のことかも知れないけど。
いよいよ本格的治療が始まるとのことですが、効果を信じて副作用に立ち向ってください!
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シラトリチカオ

Author:シラトリチカオ
白取千夏雄/編集者。1965年函館市宝来町生まれ。元青林堂「ガロ」副編集長、97年よりフリー編集者・ライター・Web構築・管理他なんでも屋と、専門学校・大学講師など。
2005年夏、白血病告知・余命宣告を受けるが「慢性リンパ性白血病」に近いタイプと判明、無治療・対処療法、2014年より抗癌剤治療、巨脾へ放射線など治療開始。2015年夏左上眼瞼にメルケル細胞癌発症、眼瞼切除、再建手術、16年にかけて放射線も耳下腺に転移、郭清術、放射線治療中に再発、左眼球ごと摘出・皮膚移植。転移再発治療中ながらまだ生涯一編集者として生息中。
二十余年の東京在住ののち、07年から京都在住。09年5月、愛妻=漫画家・やまだ紫を脳出血で失った。
やまだ紫クロニクル

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